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大預言者、心の闇。

 嫌な予感がした。


「ねーねー瑠璃ちゃん。一緒に留学しよ」


 え?


「この間ね、職員室の前の掲示板に海外ステイの募集があったの。締め切り間近だったから瑠璃ちゃんの分も申し込んだんだー」


「お金もかからないの。ほんと、チャンスなの!」


 まだ受かったわけじゃないんでしょう? と、浮かれる亜里沙に水を指す。


 それはそうだけど、と拗ねてみせるのも可愛い。


 別に、一緒に海外に行くのが嫌なわけじゃない。


 西海岸。普通の旅行だったら、多分、楽しいだろう。


 わたしを誘ってくれた事も、嬉しかったのだ。でも。


 嫌な予感がするのだ。何か、わからないけれど嫌な。




 結局わたし達は抽選に通り、この夏の西海岸行きが行きが決定した。渋って見せたが亜里沙を一人で行かせるわけにもいかない。結局わたしもついていく事に。


 でも。


 わたしは、今回のホームステイで彼女をわたしから奪っていこうとする存在が現れるのではないか、そんな漠然とした不安に苛まれた。


 彼女の好みは熟知している。マンガに出てくる様な王子様みたいな男の子。サイファみたいなのが現実に居たら、たぶん、夢中になるだろう。


 嫌だ。


 嫌だ。嫌だ。嫌だ。


 わたしの心は黒い闇で覆われた。


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