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転生少女、本日からから出勤デス。

「アリシア、朝よ! ほら、もう準備しなきゃ今日から出勤でしょ!」


 お母さんに叩き起こされたわたしは歯を磨きながら鏡を見る。


 金髪で碧眼。まぁ普通に西洋人っぽい顔立ちだ。


 物心がついた五歳の頃にはこの現状にパニックになりかけたが流石にもう慣れた。


 わたし、元の名前?は水森亜里沙。日本の小都市の小さい会社の事務員だった。


 なんの取り柄もなく普通に事務員してて、多分、何かで死んじゃったんだろう。そこは覚えていないんだけど。


 当時なろう系の異世界転生物とかも良く読んでたけど、まさか自分が転生するとは思ってもみなかった。


 でも、転生したら普通はなにかチートな能力があったり才能があったり地位があったり、そんな物語の主役になれるような能力がついてくるっておもうよね? ふつう。


 仮によ、そういうチートっぽいことがなかったとしてもさ、もうちょっと奇想天外なストーリーが待ってるようにおもうじゃない。


 それなのに。


 そういった能力も才能もストーリーも、わたしのまわりにはなんにも無かった。


 この十年。ほんと普通に平凡な人生を送ってきた。


 ま、別に有名人になりたいわけでも英雄になりたいわけでも無いし、基本的に怖いの嫌いだし、生き物殺すのも嫌。たとえそれが魔物であっても自分から積極的に殺すなんて性に合わない日本人の平和に浸かり切った感性のママ転生してきたわたしにとって、この平凡な人生っていうのはやっぱりすんなり馴染めたので良かったのだけど。


 っていうかやり直して理解した子供時代の幸せ。


 社会のしがらみや仕事関係の友人とは違う、子供同士の純粋な人間関係のなんて幸せな事か。


 もちろん前世の子供時代のようなイジメや大人の理不尽さが全くないわけじゃないけど、それでも。


 やっぱり子供時代青春時代っていうのはかけがえのないものだったんだなって。


 第二の人生を思いっきり謳歌して、ただし学校の勉強だけはチートとも言えなくもない能力を発揮して、それなりの優等生として卒業。


 ま、いちおう前世は国立大学卒業してたんだよ。地元の教育学部。


 その甲斐あって公主館の侍女選抜に合格し、本日から出勤ってことになったのでありました。


「かあさんありがとね。いただきます」


 手を合わせ用意された朝食をいただく。


 今朝のご飯は白米に納豆、味噌汁にお新香目玉焼き。お醤油もちゃんとある。


 うーん。美味しい。


「おいしい」


 口に出さずにいられない。


「アリシアはほんとにこにこ美味しそうに食べてくれるからうれしいわ」


 お母さんも笑顔だ。


 うん。ごはんは美味しく食べなくっちゃね。


 お母さんの名前はアイシャ。


 うん。美人だな。


 わたしの金髪はお母さん譲り。顔立ちは夏目雅子にちょっと似てる。なんでこんな美人がお父さんの所なんかに嫁に来たのか不思議だ。


「ごちそうさまでした。じゃ、行ってくるね」


「気をつけてね。行ってらっしゃい」


 そう言ってお母さんも自分の身支度をはじめる。


 父さんの勤め先の騎士家のパートタイム侍女なのだ。


 うん。わたしも頑張ろう。


 そう、玄関をでると空がすっごく綺麗だった。


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