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転生少女、と、リウィアとバルカ。

 なんだかみんな沈黙しちゃって。


 ああ、言っちゃまずい事だったのかなとか思ってたところでまりあが口を開いた。


「ねえ、場所変えない? ちょっとここじゃ話せないこともありそうだし。うち来る?」


「その方が良さそうだよね。ありあ固まってるし。麻里子もあきさんもいい?」

 と答える令にに反応して、

「あたしは問題ないけど。あきもいいよね?」

 あきは無言で頷いた。


「じゃぁ、アリシアさん。ごめんねもうちょっとつきあって。そうそうなんだったらうち泊まってってもいいから。どうせあては無いんでしょう?」

「ありがとうまりあさん。ありあさんの事、わたしにできる事があったらしてあげたいし」

 ありあがちょっとこちらを上目遣いで見て、少し安心したような顔になった。

 うん。なんか庇護欲そそられるよねこのありあちゃん。瑠璃ににてるかもね。

 ……わたし、そんなですか? 亜里沙ちゃん?

 わたしにとっては瑠璃はずっと庇ってあげたいって思う子だったの。気に入らなかったらごめんね。

 ……ううん。嬉しい、です……。


 まだ肝心なリウィアさまのこと聞けてない。

 わたしはまりあのおうちに行く道中でそれとなく話題に出してみることにした。


「そういえば肝心の話、わたしがこの世界に来た理由の、この世界に来てしまったかもしれない人のこと、何かわかるの? さっきは麻里子さんを呼ぼうか、って言われて話終わっちゃったけど」


「ああ、そっか。ねえ麻里子、あの異世界の天使の話、もうちょっと詳しく教えてもらってもいい?」


「うーん、わたしは直接会ってはいないんだよね。おじいさまがこの間まで隔離してたから。よかったら明日うちの研究施設に来てみる? アリシアさん」


「あまりお勧めはしないな。天城博士は危険すぎる。このあいだの事件だって結局魔力封鎖装置の破壊が目的だったんじゃないか?」

 と、むすっとしたまま反応したあきさん。


 ってなに? 魔力封鎖って。バルカとリウィアさま、もしかして軟禁されてたの?


「このあいだのって、もしかして麻里子達の学校が爆発しちゃった事件? あれ、事故とかじゃなかったの?」


「うーん。まぁまりあ達ならいっか。その天使さん、連れ去られちゃったんだよね。あ、別にそれまでだって無理やり閉じ込めてたわけじゃないよ? ちゃんと話し合ってこの世界に及ぼす影響が強すぎるからってことで魔力封鎖エリアにいてもらっただけの筈? うちの研究にも協力的だったしエンジェルレイヤーにも興味を示してたって聞いたしね」


 それなら、どうして?


「ちょっと前に異世界との穴がまた開いてね。そこから来たグリフォン、頭が鷲で身体がライオンで翼が生えてるの、伝説上の生き物ね。そいつが魔王を返せとかなんとか言って研究所にやってきて。研究所爆破して天使さん連れ去っちゃったって話なの」


 ああ、グリフォンが来てたのか……。

 ……あの時の爆発で世界に穴が空いたのかもしれませんね。

 ……うん。その可能性高いよね。


「天使さん、って、男性と女性二人いなかった?」


「ああ、それ、ちょっと言いにくいんだけど、男性の方がエンジェルレイヤー使って女性の方吸収しちゃったみたいでさ」


 ああ……。リウィアさま……。


「かろうじて少し分離した意識体? みたいのをおじいさまが保護してるって聞いたから……」


「明日連れてってください麻里子さん!」


「ええ。了解ね。じゃ今夜はまずありあの身体、診てあげてね」


「任せて!」


 うん。ちょっと希望が見えてきた。


 ……でも、バルカが……。

 うん、なんとかしてみるよ。頑張る。

 ……ありがとう……。亜里沙ちゃん……。


 うん。任せて!

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