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転生少女、と、冒険者。

 アリシア、そこ!


 サーラは背後に壁作って!


 コルネリア、前方薙ぎ払う!


 リーザの声に合わせてわたしたちが動く。


 的確な指示を出しながら補助呪文を唱えわたし達を援護するリーザ。


 そして、クロコは縦横無尽に飛び回り魔物を薙ぎ払っていく。




 程なくして魔物の群れのスタンビードは収束に向かった。




 魔法は主に水系を使ったのでそこまで死んでない筈。ほとんどの魔物は戦意を喪失し森へと逃げ帰っている。

 でも。

 周囲には主に同族に押しつぶされ命を落とした魔物、特に多かったのは森鼠だった。


「うーん。これは食べられないよね」

 と、リーザ。


 オークであれば猪肉だし食べられたのにな、とか、鳥系の魔物でも良かったのに、とか。

 うーん。やっぱり食べられない魔物はもったいないな、とか。

 ちょっとリーザ、少しは食べ物から離れよう。


 ちょっと森に入ると襲ってくる魔物もこんなに集団で暴れられると驚異だよね。と。しみじみ考えながら。

 でも。

 わたしたちも随分と冒険者っぽくなったよね、なんて、感慨に耽る。




 魔王石のカケラから魔王像が作られた、そしてそのうち4体が現在魔獣化して逃げている。

 その魔獣をなんとかして回収しようとわたしたちは冒険者の真似事をすることになった。


 剣士よりの魔法剣士、実力はAランクのコルネリア。

 防御と治癒が完璧なサーラ。こちらもAランク位の実力らしい。

 で、身体能力と魔力タンク頼みのわたし。剣も少しコルネリアに教えて貰ったので、今では魔法よりの魔法剣士として戦える。

 なんとかCランクオーバーの実力はあるみたい。

 そこにクロコを加え、なんとかパーティが組めるかな、そう思ってて。

 正直最初はリーザのことは戦力と思っていなかったんだけど。


 蓋を開けてみれば。


 リーザの類まれな魔力感知能力は、周囲の空間を立体的に的確に把握し。

 そしてその情報処理能力は、常に状況への最適解を導きだした。


 足りない魔力をわたしが融通することで、リーザの指揮官としての能力を充分に開花させる事に成功したのだ。


 サーラにしても、どうやらそれまでのシールドには直接打撃に弱いという弱点があったのだけど、リーザの指示のもと一点集中の魔力壁を作り出すことで的確な防御が可能となり。


 猪突猛進気味だったコルネリアに対しても的確な攻撃目標を定めることで、その能力を何倍にも高めていた。


 そして。


 わたしやクロコをも含めた連携は、並みの魔物や魔獣相手なら簡単に蹴散らせるほどの力を発揮したのだった。




 で、このスタンビードの原因は……。


 クロコ、解る?


 くーん。


 クロコが指し示す場所。漂う禍々しい魔力。間違いないか。


「この奥に最初の目標がいるみたいだよね」


 ……そうね。間違いなくあれは魔王のカケラかな。


「行きましょう。休んでるのはもったいないです」


「あんまりむちゃしないでくださいねサーラ様」


「あら、あなたが守ってくれるのでしょう? コルネリア」


「もう、じゃれてないで行くよ」


 リーザの一声にみんな真剣な顔に変わり、そして森の奥へと踏み出した。




 もうすっかりリーダーだね。リーザ。


ちょっとここから冒険者の真似事のはじまりです。

うー。アリシアが冒険者になる日が来るとは。。感慨深いです。。

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