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転生少女、と、魔王像。

 ナナコの存在が魔王のキオクと切っても切り離せない物なのだろう、とは、漠然と感じていた。

 もちろん、魔王のキオクとナナコは別物で、魔王の外にだってナナコは存在出来たしたぶん今まではそうやって別れて存在してきたんだろうとも思う。

 でも。


 マイクロコスモスカッターを起動するため、瑠璃のインナースペースとこの世界を切り離す代償に消えた魔王のキオクの大半。

 この世界から見たらそれは只々エネルギー消費の様に見えたのだけど、もしかしたらそれも。


 瑠璃が起きた事で、

 瑠璃のインナースペースが必要とした瑠璃のキオク。

 それが向こうの世界に別れたのだとしたら?


 もしかしたらナナコも、その精神エネルギーの大半が別れて向こうにいってしまったかも知れない、とか。


 そんな不安がずっとわたしの中から消えなかった。


 ナナコは何も言ってはくれないけど。


 あれから、ナナコはいつも通りのナナコではあったけど、時々寝る様になった。

 ああ、ナナコでも寝るんだ。

 最初はそう思った。

 でも。


 嫌だ。

 いつのまにかナナコがいなくなってしまったら、そう思うと心の中が張り裂けそうになる。

 嫌だ。


 ☆


 サーラとサンドラ、コルネリアとリーザとわたし。

 夕食会はその五人で行われた。


「サーラ様が二人……」


 と、最初驚いて固まってしまったコルネリアだったけど、

 それがサーラの力で、分身の身体にはカッサンドラが居るのだと聞いて、

 もう一回驚いて、なんとか納得したらしい。


「サーラ様なら……。そのお力もありなのかもですね……」

 と、感慨にふけって。




 ……で、今のカッサンドラにもあたしの声は届くの?


「はい。ちゃんとわかりますよ。ナナコ様」


 いきなり話し出したサンドラにリーザとコルネリアはちょっと驚いてた。


 ……じゃぁ。単刀直入に聞くわね。カッサンドラ、あなた、残りの魔王像が何処にあるのかは把握してるの?


 え? 魔王像って……。




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