転生少女、の、不安。
夕方、お仕事終わる前にサーラから、
「コルネリアの歓迎会兼ねてお食事会しませんか?」
って夕食に誘われた。
わたしとリーザを招待してくれたみたい。
リーザはここに住んでるから問題ないとして、わたしは一度お家に帰らなきゃなのでどうしようかなって思ってたら、
「もしよかったらそのまま亜里沙ちゃん泊まっていかないかなぁ」
って、サーラ。
サーラのベッドは広いから、サンドラと三人で寝ても全然余裕だって。
お泊まりかぁ。
どうしよっかなぁ。
流石にほかの人に悪い気もしなくもないけどわたしみたいな平民がサーラ公主のベッドで寝るなんて、とか。
アスターニャさんとかも流石にそれはダメって思うんじゃないかな、とか。
口では言わなくても、ねぇ。
そんな風に思って躊躇してたら、
「ダメ、ですか……?」
そう上目遣いで言うサーラに、ちょっとドキッとして。
「せめてベッドが別ならー」
とか喋ってた。
「じゃぁ……、残念ですけど客間を用意しますね……」
うう、残念って。
うん、でも、お泊まり会、かぁ。ちょっと楽しそうだ。
☆
とりあえずお家まで走って帰って、おかあさんに晩御飯いらないよって話して、お泊まりの準備して。
……あうあうおはよー。
ああ、ナナコおはよー。
最近ナナコ、昼間寝てる事がおおい。っていうかナナコも寝るんだ、って、最初はびっくりだったけど。
……はんぶん寝てたけどうっすら聞こえてたよー。今夜はお泊まりなんだって?
うん。ちょっと楽しみ。
……カッサンドラとは随分あってないかなぁあたし。ちょっと話があるんだけど……。
え? なになに? なんの話?
……うん。ちょっと心配ごとがあるんだ。カッサンドラの力でちょっと見て貰いたいの……。
うきゅう。そっか。
今はまだ、たぶんわたしには話したくない事なのかな?
言葉を濁すナナコに、それ以上はつっこんで聞くことはできなかった。
でも。
わたしにも、ちょっと不安があるんだ。
ナナコ……。