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際奥の間。

 何度か角を曲がり幅広の廊下を走る。

 廊下の先にはゲートの様なものがあった。


 ……通常あの先に行くには魔力紋の登録が必要なのです。

 ……ですから、本来であれば賊はあの先には入れない筈なんですけど……。


 でも、争いの跡はあのゲートの向こうまで続いてるね。


 ……ええ。なんらかの手段であれを突破したのでしょう……。


 わたしたちも登録が必要?


 ……いえ。サーラの魔力紋は五百年前に既に登録済です。わたくしカッサンドラの紋と同一なので。

 ……ですから、この光の膜ごとであれば、コルネリアも通れる筈。

 ……このまま行きましょう!


 うん。


「このまま行きますよ! コルネリア」


「はい! サーラ様」


 コルネリアを伴ってゲートをくぐる。問題なく素通りできた。


 うん。大丈夫だった。よかった。


 ゲートの向こうに、剣を構えた兵士がいた。


 格好が不揃い、敵、かな。


 心の色が悪意に染まっている。

 でももし心が見えなくてもわかっただろう。彼らの敵意に。


 コルネリアがわたしの前方に出るとそのままその賊兵を排除する。

 うん。強いねこの子。

 見かけよりすごい。


 二、三人をあっという間に無力化するとそのまま警戒しながら前に進むコルネリア。

 わたしもそのあとに続く。


「アイスランス!」


 そう叫ぶ声が聞こえたかと思うと前方から氷の槍が飛んでくる。

 その魔法攻撃は光の膜に弾かれた。


 これぐらいなら、いける?


 目の前で弾けるアイスランスに一瞬戸惑うも、直ぐに切り替え魔法の詠唱をするコルネリア。


「ウインドアロー!」


 風の刃が一斉に飛び、前方の魔法使い達をなぎ倒す。


 そして、わたしたちは一気に際奥の間の扉の前までたどり着いた。




「この、奥、です」

 と、サンドラ。


「扉を開けますよ」


 わたしの手がその大きな扉を押しあける。


 コルネリアは剣を構え、警戒を怠らない。




 そこには、満身創痍になりながら胸元に大きな魔石を抱きしめるリウィアさまと、倒れている大勢の従者。


 そして、それを取り囲む敵兵士。


 その中心には、あの、バルカの姿があった。



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