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プロローグ

「う・・・ん?」

いつの間にか眠っていたのだろうか?起きて辺りを見渡してみる。

・・・草原?見渡す限りの地平線。何故こんな所で寝ていたのだろうか?思い出そうとするが何も思い出せない。そもそも俺は誰だ?


「あ!目が覚めた?」

不意に背後から女性の声。振り返ると茶髪のギャルが居た。

「先ずは自己紹介。女神のサラでーす☆」

・・・自分のことを女神などと言い出す痛い娘だろうか?ツッコミたい所だが最後まで話を聞くことにする。

「あんた死んじゃったんだ~。自分から命絶っちゃって。そんでここは死後の世界」

どうやら死んでしまったらしい。だから前世の記憶が無いのか?信じて良いものか悩んだが、この状況では彼女の言うことを信じるしか無さそうだ。

「ところで・・・人が死んだら何処へ行くか知ってる?」

「天国か地獄と聞いてるが・・・」

宗教によってさまざまだが、ごく一般的な回答をしてみる。

「う~ん、残念。実際には元居た世界に生まれ変わるんだけど・・・」

だけど?何かトラブルだろうか?

「あんたの居た世界は人口が増えすぎて定員オーバー。だから生まれ変われないんだよね。代わりに別世界、異世界転生になっちゃうけど良いかな?嫌なら空きが出来るまでここで待機」

「こんな何もない所で待機か・・・暇すぎて死んでしまうな」

「いや、もう死んでるから!」

別にボケたつもりはない。死んだ実感がないのだ。

「ハハハ、すまん。転生で頼む」

「調子狂うわ・・・え~と、転生する際に欲しいものって有る?剣とか魔法石とか」

うん?転生先は何やら殺伐としてるのだろうか?女神が転生させてくれるなら平和な世界かと思っていたが・・・

「・・・その顔は平和な世界に行くと思ってた間抜け面ね。言っとくけど、魔王も怪獣も居ないあんたの世界が一番平和なんだからね!」

今から行く世界は魔王や怪獣が居るのか。関わりたくないな。

ふと疑問が沸き上がる。

「今から行く世界って、銃刀法とかある?」

行った先で面倒事に巻き込まれるのは御免なので一応聞いてみる。

「・・・魔王の居る世界で、丸腰で出歩けなんて法律があると思う?」

下等生物を見るような目で見られる。

「ふむ・・・かなり危険な世界っぽいな。私にも使える武器を貰おう」

「わかったわ。転生と同時に送っとくから、忘れずに回収しなさい」

足元に魔法陣が出現、体が光に包まれる。転生が始まったようだ。

「じゃあなサラっち」

別れの挨拶を交わした直後、視界が光に飲み込まれた。




「サラっちって・・・女神に対して馴れ馴れしいわよ。まあ、堅苦しく接されるのが嫌でギャルっぽく振舞ってたんだけど」

魔法で、ついさっき送った彼の生前の情報を確認する。


名前:佐藤サトウ シゲル

年齢:28歳(既婚者)

出身:日本

職業:戦場カメラマン

所有スキル:サバイバル技術上級、戦闘技術上級

死因:妻の死に絶望して自殺

備考:重度のロリコン(妻もロリ)

転生先:ガイヤルド


「あれ?妻って確か・・・」

自分が転生させたリストを確認する。


名前:佐藤サトウ アイ

年齢:18歳(既婚者)

出身:日本

職業:専業主婦

所持スキル:アンチエイジング

死因:交通事故

備考:スキル効果で4~5歳若く見える

転生先:ガイヤルド


どうやら夫婦を同じ世界に送ったようだ。

「モニター」

他人の恋愛事情に興味津々な女神サラは投影魔法で定期的に様子を見ることにしたのだった。

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