4~5日目
彼らの交渉などを行ったことで、一日がかりの作業となり、都市に戻った時は、夕刻だった。
二人で、ホテルの前に戻ると4人が仲良く談笑していた。
「ただいま。
みんな、どうだった」
各々がいろいろなスポットを回り、美しい風景を共有し、共感し楽しんだようで、報告したいようだった。
「じゃ、夕食をみんなで食べながら、続きの話を聞こうよ」
ヒビキの提案を聞き入れ、近くの酒場にテーブルを囲むように陣取り、乾杯をすると、
聞いてほしい気持ちとは裏腹で、同調してくれるであろう、朝と同じペアで隣同士で座ると、仲良く楽し気に会話し始めた。
ヒビキも付き合ってくれたリイナに感謝を述べながら、話始めた。
「お腹空いたね」
「そうね、昼抜きだったもんね」
「お疲れ、そして、ありがとう、リイナ」
「いいのよ。
わたしは、好きで付き合ってるんだから」
ヒビキは、嬉し気に話すリイナに、本当に彼女と出会ってよかったと心の底から思っていた。
今日の出来事のやりとりを話していると、3グループがお互いに話し合ってるだけで、共有などはしていなかったが、楽しい時間は、あっという間に、過ぎていき、その場で、解散になった。
ヒビキは、昨日と同じ豪華なホテルに泊まると、疲れの為、二人、ハヤテとニューイシを置いて、とっととベッドに横になり、直ぐに眠りに陥った。
ハヤテは、朝を迎えると、ヒビキを起こすため、荒々しく揺さぶった。
「ヒビキ、おはよう。
大浴場に行こうよ」
「あいあい」
まだ、半分ねぼけているヒビキは、適当に相槌をうっていたが、
隣で眠るニューイシは、昨日と同じように、まだ、酒がぬけていないようで、起きそうになかった。
「じゃ、二人で行こうか」
ヒビキとハヤテは、昨日と同じように大浴場に向かい、直ぐに着替えると、大浴場に向かっていった。その頃になると眠気は全て吹き飛んでおり、お互いの背中を洗いあうと、人がほとんど遣っていない温泉に肩まで入った。
「いい湯だねぇ」
「だなぁ」
「で、昨日は、楽しめたの?」
「うん、ヒビキくん、ありがとう」
「そうか、それは何よりです。
今日は、何かしたいことある?」
「せっかくだから、冒険をしてみたい」
「わかった。
この後、王都を抜けて、迷宮都市に行かなければならないから、
その時に、ダンジョン攻略をやってみない?」
「うん、いいねぇ。
戦闘のやり方教えてくれる?」
「当然!!
任せてよ!!!」
「ありがとう、ヒビキ」
ヒビキとハヤテは、早々に会話を終えると入ってくる冒険者たちを、じっくりと観察してぼせるまで、
目の保養に勤しんだ。
部屋に戻り、ニューイシの両肩を掴んで、起き上がらせ、部屋の外にでたが、女性陣はまだでていなかった。
半時ほど経つと、しっかり化粧をしていつもとは違う清楚な服装をした由香里が現れた。
「ジョルジュ、おまたせ」
「おはよう、ユカリ。
みんな、僕たちは、モンテリンクに戻るよ」
「どういうこと?」
奈々(ナナ)が代表で話を聞くと、ジョルジュは、親に紹介をするため、モンテリンクに戻ることに決めたようだ。
奈々(ナナ)は、由香里との別れを心底悲しんだが、彼女の幸せを考え、これまでの付き合いから、笑顔で別れることにした。
「じゃ、元気で」
「お互いにね!」
二人が泣かずにしまいとしたが、結局は、できず、由香里の化粧は崩れ、二人とも、泣きながら別れることになった。
時間が近づき、魔馬車に4人で乗り、、ジョルジュと由香里は、見えなくなるまで手を振った。
ハヤテは、泣き崩れている奈々を抱き寄せ、彼女の気が済むまで、胸を貸し優しく頭を撫でていた。
数刻も立つと、ヒビキが行っていない迷宮都市に辿り着いたが、奈々が失意のため、降りる気配が無かっため、4人ともその場で座って待つことにした。
いつしか、魔馬車から出ていった冒険者たちが、全員揃うと王都に向けて出発した。
奈々は、魔馬車の揺れと撫でられたことで、そのまま、ハヤテの膝の上で安心して眠ってしまい、そんな奈々をハヤテは、愛おしく見つめていた。同じように、そんなハヤテをヒビキとリイナが、見つめていた。
夕刻前に、王都に到着すると、宿をとり、二人を置いて、リイナとヒビキは、王城に向かった。
王城の門番に、魔術師の雇がないか話をすると、可能性はあるということだった。
ペテさん宛に、雇われたい魔術師がくることを伝えて、その場から立ち去った。
「あれで、よかったのかしら」
「できることをするだけだよ」
リイナとヒビキは、宿に戻ったとときは、夕刻を通り過ぎ夜になっていた。
4人で軽く食事をとると、4人ばらばらの個室で一夜を過ごすことになった。