3~4日目
「彼がハヤテです。
しばらく、僕たちと旅をすることになりました」
「「「よろしく」」」
由香里と奈々は、今までリイナを含めた女性のみのメンバーだったところから、
一気に男が増えよろこんだ。
特に、ニューイシの取り合いをしていた二人は、さらなる色男が現れ、どちらがどちらに行くか、
様子をうかがっていたが、奈々の正面にハヤテが座ると自然に、二人で会話を始めていた。
リイナとヒビキは、ハヤテの様子を窺いながら、食事をとり始めたが、楽し気に談笑してる姿を見ると、危険な様相がないことがわかった。最後に、ニューイシが、歓迎を祝う、楽し気な歌を歌うことで、店中に絶賛の声を聴くと、最後まで残っていたうがった考えもなくなり、心から彼を救うために、動こうと、受け入れることができた。
会計を済ませ、そろそろ遅くなり、眠る時間になった。ハヤテを連れて、高級な宿につれていき、
ヒビキとニューイシとの同室が割り当てられると、ハヤテは、昨日が野宿で、ゆっくりできなかったこともあり、暖かいベッドのなか、直ぐに眠りに落ちた。
ヒビキは、そんな様子をみて、自分の認識に間違いはなかったと、安堵すると、隣のベッドで、夢に入って行った。
ヒビキは、朝、早く起きて、ハヤテをたたき起こすと、眠たげな彼と一緒に大浴場に向かった。朝早いこともあり、使ってる人は少なかったが、それでも、数人の男女が湯舟を楽しんでいるようだった。
お互いの体を洗い、湯舟に二人でつかると、ハヤテが話しかけてきた。
「ここは、混浴なんだねぇ」
「そうなんですよ」
「眠い中、来たかいがあったよ」
「そうですか、誘ってよかったです」
二人で、ゆっくりと入って温まると、質問した。
「ハヤテさんは、何かしたいことがありますか?」
「ナナさんだっけ、一緒に、この町を、ゆっくり回ってみたい」
「そうですか。
昨日の様子だと、彼女もまんざらでもなかったですし、
うまい感じで、誘導してみましょう。
任せてください」
「ヒビキくん、頼りにしてます」
二人で、ふろ場には、似合わない硬い握手をすると、そそくさと自室に戻り、部屋をでる準備をした。
二日酔で辛いニューイシをたたき起こし、三人でホテルの前にいくと3人の美女は、楽し気に話をしていた。
「おはよう、みんな」
「おっはよー」
「おはようございます」
「おはよう、ヒビキ」
各々が挨拶をすると、ヒビキは、ゴーラリオの一団を解散させるために、動くことにした。
「リイナと僕は、ちょっと夜まで用事があるから、4人でこの町を回ってほしいんだけど、
どうかな?」
「いいけど、私たちが、いなくて大丈夫?
一緒でもいいのよ」
「ありがとう、ナナさん。
できたら、ハヤテの相手をしてほしいんだ。
任せられるかな?」
「いいわ。任しといて」
奈々(ナナ)は、まさかハヤテと二人で行動できるとは思っていなかったが、考えていなかった提案に
二つ返事で、快諾した。
「じゃ、ナナ。
あとで、合流しましょう」
「わかったわ、また」
「えっ」
ヒビキの4人での案は、二人の会話で直ぐになくなり、ニューイシと由香里は、正面の露天のほうへ。奈々とハヤテは、海側のほうに消えていった。
「みんな、居なくなっちゃたわね」
「そうだね」
「で、今度は、何をする気なの?」
「ゴーラリオの盗賊団を、解散させようと思う」
「そんなことできるの?」
「まぁ、一枚岩でもないのは戦って判ったから、
少しづつ、いい条件で、剥がしていけば、なんとかなるかもしれない」
「ヒビキがそういうんなら、そうなのかもね。
どっちにしても、従うわよ。
で、どこにいくの?」
「昼ぐらいに、迷宮都市に向かう道で、会えると思うんだけど……」
「判ったわ、行ってみましょう」
ヒビキたち二人は、シュンセルの魔馬車の乗り合い場所を追い越すと、ゆっくりと迷宮都市に向けて歩き始めた