表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30歳童貞、魔法使いの弟子になる~チートなのは俺じゃないのか~  作者: 東野月子
30歳童貞、魔法使いの弟子になる~チートなのは俺じゃないのか~
26/63

師匠との生活7日目

すみません、今回短いです。

 次の日、陽平は朝食を終えると、木を切り出しに向かった。


 翻訳首輪の機能を利用して、名前を聞きながら、ベッドの木枠に適していそうな物を選ぶ。


 “Fichten(フィヒトゥン)”“Fichten(フィヒトゥン)”“Fichten(フィヒトゥン)”“eih(アイフ)”“Fichten(フィヒトゥン)”“buohha(ブオーハー)”“Fichten(フィヒトゥン)”……


 うん、選べなかった。分からない。


「えーと……、とりあえずいっぱいある方切るか。」


 クリスマスツリーの様な見た目の針葉樹に目星をつけた。

 斧を振るう。

 斧は薪用のものだったが、例に漏れずエリーの魔法道具だったので、陽平はそれほど労せず切り倒した。

 そして、その木に“→○werden;Fedara(羽根)○←”(羽根になる)と刻み、浮かせて連れていく。


 家付近の開けた場所で切り分け、ノコギリでベッドの足と枠を切る。

 陽平は元々、すのこを作るつもりだったが、ここまでの作業で薄い板を切り出す自信が無くなったので、枠に穴を開け、綱を網状に付けて、固定されたハンモックの様にする事にした。


 足、ベッド枠の接地面に“←○machst;lîm(のり)○→”(接着剤にする)と刻んで水を垂らし、互いをくっつけていく。因みに、のりの古語はエリーに聞いた。


 ベッドの枠組みが出来ると、マットを受ける網を編んでいく。

 伸びそうなので、陽平はかなり強く締めながら固定していく。


 美しい白い肌のベッド枠が出来た。

 まぁ、形は多少歪だったがDIYの醍醐味と思いたい。

 今のところはこれで、また城下町に行ったらヤスリを買おう。


 マット用の布袋には藁を詰めていく。

 ベッドが出来ると、再度浮かせて、居間の隅に運び入れ、呪文に取り消し線を引いて無効化し、設置した。


「おー、様になってるじゃない!」


 音に気づき、エリーが自室から出てきた。

 そして、軽く手を振るうと、ベッドの木肌が滑らかになった。


 あーあ……

 陽平は顔に出さない様にしながら、しかし落胆した。

 仕上げを奪われてしまった。


「プレゼント!」


 にひ、とエリーが笑う。

 まぁいいか、陽平も笑った。

Fichten(トウヒ)

eih(オーク)

buohha(ブナ)


トウヒは、本来Gemeine Fichte(オウシュウトウヒ、ドイツトウヒ)みたいなんですが、ちょっと自分で名乗らなそうなのでトウヒにしました。

古高ドイツ語だとモミ(tanna)しか出なかったので、現代のドイツ語名です。

モミとトウヒは別みたい。でも、ドイツトウヒはクリスマスツリーとして出回るらしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ