ツシジスゴステキヲクフ ←
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受け取った荷物をとりあえず適所に保管し、私はソファに座った。
まだ11時17分か、暇だな。
ネトゲは今メンテナンス中でできない。
ネットで借りて、自宅に届き、ポストへ返却、でもしようか。
私は時計の秒針をじっと見つめる。
昔はこんな事を思わなかった。
コミュ障ではあったが、ちゃんと外にも出ていたし、話もしていた。
ああ、あんな事さえなければ……。
私はソファに寝転がった。
右半身に全体重がかかる。
とはいっても、感覚はないのだが。
少しだけ眠った。
そして、夢を見た。
私の身体が人間の物になっていて、オシャレして外で買い物をしている夢だ。
まるで魔法にでもかかったかのように身体が軽かった。
そして誰かに声をかけられた。
ゆっくりと振り返ると……。
呼び鈴で目を覚ました。
私はゆっくりと起き上がる。
眠い目を擦りながら、ドアにチェーンをかけて少しだけ扉を開いた。
「今日は服を着ていたんだな」
開口一番、そう言われた。
私は目の前にいる男を睨みつけた後に扉を一度閉めた。
チェーンを外して、扉をゆっくりと開く。
「服ぐらい……着るから……」
それを聞いて困ったように笑う男。
謝りながら部屋の中に入ってきた。
私は何も言わずに部屋に戻り、ソファに座った。
そして大きく欠伸をする。
なんだ、妙にタイミングが良いな。
普段は2日ぐらい痛みに耐えた後に仕事が来るのに。
私はふんぞり返って頬杖を付いた。
「蒼いの……早く……説明して……」