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三話 神竜都市ベノムギア

ノリと勢いで書いたら後々大変だなって思いました。とりあえずこの先急展開だらけにならないように、気を付けないと行けないですね。設定を考えるのは好きなんですけどねぇ...意外と難しいんですね。

ソフィアが仲間になってくれたおかげでこの世界について少しだけ分かったことがある。この世界はまず《神竜都市ベノムギア》《聖王国ピーコック》《エクリプス帝国》の3つで出来ている。俺たちが目指す神竜都市は竜の力。聖王国は星の力。帝国は神の力となっている。他にも国はあるが、これを知ってればいいらしい。後は気になることを聞いてみた。


「何となく旅してるって言ってたけどどういう事なんだ?」

「あー、えっと…何て言えばいいんでしょうか?」

「え?それを俺に聞くのか」

「あははは!そうですね、あれは...」



少し長くなるけどと言ってから、ソフィアは話始めた。ソフィアが住んでた小さな村があった。その村はソフィアと同じ魔物娘や魔物が静かに隠れて暮らしていたそうだ。ここで魔物についてだが、魔物は攻撃的で危険な存在だというのがここの常識だけど、例外っていうのはいつでもある。そんな例外、つまり攻撃的ではない友好的な魔物達が密かに暮らしている村が、今言ったソフィアの住んでた村なんだ。


ただやっぱりそんな例外が気に食わないっていう魔物もいる。ある日そんな魔物が村を襲ってたきた。ソフィアの他にも魔物娘がいたのでなんとか防衛は出来ていたが、ついに限界がきて村の魔物はほぼ全滅した。ソフィアを含めた魔物娘はなんとか村から逃げ出せたそうだけど、他の皆がどこにいるかは分からないそうだ。そして今に至る。


因みにこの世界、やはり勇者や魔王なんて者がいるらしく、魔王の影響を受けた魔物は凶暴化し手当たり次第に破壊し尽くす、より危険な奴になる。という事で冒険者達が協力してこれを倒すとか。


「だいたいこんな感じになります」

「そうか、なんか悪かったな…」

「いえ大丈夫ですよ!魔物娘の皆さんならきっと大丈夫です!」

「とりあえず…主様?何か忘れてませんか?」

「え?...あ、飯」


1日でたどり着ける距離らしいが、そろそろお腹が空いた事を忘れていた。辺りを見回してみると運良くそこらにある木に、果物っぽいものがあるので皆で協力して幾つか取って食った。そんな感じで、たまに走ったりしながら急いで進んでいたら街に着いた。

これは...第一印象はそのまま、竜って所だろう。どこを見ても竜の石像があるのだ。城壁には竜の石像や竜の絵が描かれている。地面に竜の絵、お店も竜のなんたらとかの名前ばっかりだし、肝心のお城は、もう、なんだあれ?思わず笑ってしまった。


「ああ、もうなんなんだこれ?」

「これは予想外です。竜しかいないですね…」


しかも全部本物に見える、普通に動いても違和感なさそうだな…と思って九九とソフィアに言ってみたところ、ソフィアがニヤニヤしながら言った。


「実はですね?昔この街が魔王率いる魔物の軍勢に襲われた時、街中にある竜の石像全てが実体化して街を守ったと言われています!本当かどうかはわからないですけどね」


これには九九も俺も驚いた。思わずその場面を思い浮かべて実際に見てみたくなった。つーか、流石に長い事歩いてたので疲れてきたな。空もそろそろ完全に暗くなってきているし。


「ソフィア、なんかいい感じの宿とかないかな?」

「それなら“竜宿コトナシ”という所にいきましょう。場所は中央広場を左に行った所です」

「えっと...案内宜しく。それと九九、神力は大丈夫そうか?」

「はい、流石に神竜都市と言われるだけありますね。問題ないです」


そうだ。魔力と神力、後は妖力について、簡単に説明しておく。妖力はそのまま妖怪とかが、使う力だ。神力は神様とか神の力を持ったものが使える強い力。魔力はこの世界の何処にでもあって、誰でも使える物。家事から戦闘まで幅広く使われている。この3つの中で神力は何処にでもある訳じゃない。地球で言えばパワースポットとか神社とか。そういう神聖な場所にある。


でもさっき言った3つの国には、何処にでもあるようだ。それはそうと、ソフィアはどこまでついて来てくれるのだろうか。


「今のところは何かしたい訳でもないので、このあとも良ければ付いてきますよ」

「そうか?助かるよ、ありがとな。ん?あそこの宿か?」

「こちらこそ!そうですね。あの宿です」

「あれ?何だろう...ここ、他とは少し違うような」

「だな...何か分かるか?九九」

「これは……竜というより、龍でしょうか?」


この都市にある竜はワイバーンっぽいのが多い。手と羽が別れてるやつと同じやつが大体だ。だから、蛇というかトカゲというか...胴が長い龍はあまりいないみたいだ。だからなのかな?竜より龍の方が不思議な力がある気がする。


そんな、他とはまた違った竜の宿に入り、ソフィアが受け付けっぽい人と会話して、やっと部屋に入ることができた。



扉を開けて中に入り、中にはベッドが二つと大きなソファーがあり壁には竜が描かれていた。そういえばロビーや廊下にも描いてあったかな?流石に竜居すぎじゃないですか?


「もう少しでご飯の時間ですから、ここで待機しましょう」

「そうですね。情報整理など色々したいですし」

「だな。情報もそうだが何より歩きまくって疲れたしな…」



一瞬場が静かになった時に気づいたけど、ソフィアが扉側のベッドに倒れこみ、九九はその隣のベッドを、俺はソファーに倒れこんだ。もしかしてこれ寝る場所決まっちゃったかな?だってこの2人の目、笑ってるんだよね。いつの間にそんな仲良くなったんだよ。


取り敢えず今はソフィアに俺達の事を言おうと思ってる。もしかしたらこれがきっかけで仲間からはずれるかもしれないけど...でも言っておかないと信用とかの問題になると思う。信用とかの問題って何?って感じだけどな!


「うーん」

「「どうしたんですか?」」


綺麗に2人がハモった所で、九九に少し耳打ちしてから、俺たちが別の世界から来たことをソフィアに言うことにした。


「ソフィア。俺たちこことは別の世界から来たんだ」

「え?別の世界?」

「気づいたここにいたんです」


ソフィアは一瞬、思惑げな顔して直ぐにパッとこちらに顔を向けた。大丈夫です、何となく分かってましたから。的な表情をしている。


「何となくですけど、そんな気はしてましたよ。最近、神竜都市が異世界召喚をしたって言う話を聞きましたからね」

「え?召喚って、九九の暴走が原因じゃなかったのか...」

「だから言ったじゃないですか。いくら暴走しても異世界に来るなんてことないって」


いや別に、九九が嘘を付いてるって思ってる訳じゃないんだけど、そうなると他に原因が分からないし...いや、だから情報収集しに来たんだよな。


「この都市は昔に勇者を召喚し、元の世界に返すこともしました。だから九九さんのせいじゃないと思いますよ?」

「ほらぁ!」

「わ、悪かったって」

「因みに今回、勇者は2回召喚されたようですよ?」


え?どういうことだ?俺たちの前に召喚された奴が居るってことか?詳しく聞こうとしたら、先にご飯食べに行こう?と言われた。

まぁ流石にお腹空いたよな。ソフィアに付いていき、宿の一階に降りる。

実はこの宿、飯屋も一緒にあってかなり美味しいらしい。大体宿屋と飯屋は別れているらしい。2つ一緒なのはちょっと豪華みたいだ。

なんでこんな事をソフィアが知っているかと言うと、何度か来たことがあるらしい。ずっと村にいた訳じゃないみたいだ。元気だなぁ。


「ここのご飯は美味しいので期待してくださいね?」

「じゃあ期待しようかな?」

「おお?主様、いい匂いがしてきまふぅ…!」

「落ち着けって」


ロビーには俺達以外にも人は居るんだが、皆冒険者みたいな装備をしている。そういえばまだ人間しか見てないな。エルフとか獣人とかドワーフとか?ここには居ないだけなのかな?

空いてるテーブルに座り、メニュー表を見てみると結構な数のご飯があるみたいだ。取り敢えず俺はロシア料理のピロシキっぽいのを食べた。やっぱり激ウマだったけど、見たことない野菜とかもあった。九九は確か…イタリア料理のタリアテッレ?みたいなのを食べてたのだが、見てるこっちがニコニコしてしまうぐらいの笑顔で「ぱないの!」と言っていた。お前狐だろというツッコミは心の中だけでする。ソフィアはケルピーの肉とウィスプのジュースと言うのだった。ケルピーの肉は普通にハンバーグっぽくて美味しそうなんだけど、ウィスプのジュースが...常に色を変えているんだよ。赤かと思ったら黄色になったり紫になったり。美味しいのかな...?


「ごちそうさま。あぁ食った、お代わりし過ぎたか...」

「ですね。私も少し疲れましたし、お腹休めてから戻りましょうか」


あれ?そういえばお金ってどうなるんだ。ソフィアが持ってるのかな?後で聞いてみるか。


「主様、殺音さんからメッセージが来ました」

「は?どうやって届いたんだよ」

「知りません。それで内容なんですけど『2人を戻す事は可能。けどそれは難しいし、こっちでも問題が起きた。幾つかはそっちでしか解決しなさそう。そっちも頑張って』という感じです。他にも色々ありましたけど、簡単に言えばこんな所です」

「戻ることは可能なんだな。それより問題って何だ?大丈夫なのか...」

「大丈夫だと思いますけど、マズイ事になっている気がします」


不安になるような事言うなよ。取り敢えず向こうも頑張ってくれてるようだしこっちも頑張ろう。とは言ってもまだ何も分かんないし、お金はソフィア持ちだろうし、まずはそこからだろうな。とこれからを考えているとソフィアが何かに気づいたみたいだ。あれは...猫か?


「ニャアー……」

「ん?じーー………」

「……ニャ!」

「あ。行っちゃった」

「何してんの?」

「あの猫、こっち見てましたけど」

「あれ多分使い魔ですね。明日は面倒事が起きるかもしれません」

「「えぇ…」」


嫌な宣言だな…。仕方ないかと諦めのため息をついてから部屋に戻った。流石に風呂は風呂屋に行かねばないので今日は諦める。


「琥珀さん九九さん。ちょっといいですか?」


ん?何だろう。さっきの猫の話か?


「さっきロビーで一服してた時の事なんですけど、実は私分身を使って色々と情報を集めてたんです。そしたら第2の勇者召喚の話が分かりました」

「第2の勇者ねぇ。それ第1の勇者はどうしたんだ?」

「行方不明だそうです。そして第2の勇者なんですが、召喚を失敗したとか」

「ん?主様、もしかするとその第2の勇者って…」

「はい、それにさっきの猫です。その可能性は…高いですよね?」



「「「……………」」」



まぁ...なんだ。知らない方が良かったかもしれない情報だな。もしそれがそうだとすると色々とヤバイのではないか?ソフィアも何となくヤバイと思ったのか、だんだんと焦った顔になってきている。何がヤバイのか全く分かってないけど...。


「もう寝ようか?」

「そうですね」

「えっと、お休みなさい」


明日がどうなるか分からないが何とかなるだろう。もう楽観的だが今はもう寝る。光を消して、お休みなさい。

④九尾と鬼の激突④

その鬼は嫌われ者。鬼娘の殺音が協力を申し出た。殺音を含めた5人で鬼と戦うが惜しくも敗れる。ギリギリで5人を助けたのが御子神神社の巫女、御子神白樺という人物だ。守護の力を借りた5人でリベンジを挑む。

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