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初恋

作者: 祁答院 刻

見せつけるように わざとうつろな顔をして

後ろ手に隠した 大事な生モノの秋

誠実な ポプラ並木に送り出され

街のショウウインドウまで 鏡もとめてわざわざ


辞書を引き 知ってる言葉にほれ直す

上履き、またね等等 キンモクセイで手を洗う

指先は脱色 気になることは尽きないね

誰かとはち合わせしたい これがドラマなら


気がつけば夕方 私はくらいカゴの中

寝過ごして忘れた リアルが喉元まで込み上げる

よその家の シチューのにおいに弱気になり

高い窓から 傾いた世界を焼きつける


宛先を書かなかったハガキが 起きぬけ

今年のダイニングに 舞い戻ってきた

向かいは空席 相手はもう過ぎ去った季節

間抜けな朝 それがいかにも秋らしい

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