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音のある世界

………550円


俺は小銭を落とした老人を横目に、ブラックのコーヒーを買って改札を出た。

550円というのは老人が落とした小銭の金額。

金銭の音に敏感、という訳では決して無い。だが人と音で溢れたこの街で、そこそこ離れた人々の会話を容易に盗み聞けるくらい周りの人間より耳がいい。

俺は音楽の才能に恵まれた。

そしてそれ以上に、俺は音楽を愛していた。





高校3年の春。DK最後の年。青春を謳歌するなんて

俺は許されていなかった。

俺の家はごくごく普通だ。門限、関わる友達、学力。少し制限は厳しいかもしれないけど、俺のことを一番に考えて愛してくれる、どこにでもいる普通の家族。俺は好きになったものを片っ端から否定されてきた。あなたのこと何でも分かってます、みたいな顔して俺の人生に痕を残していくのが、ほんとは気持ち悪くてしょうがないけど。

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