ダンジョンと町はどうなってるの?
ハスター王子実は仕事しすぎ問題。
なんかダンジョンが十五階層まで掘られたらしい。ボクぜんぜんダンジョンの状況見てないよ。ほぼムバウばあちゃんの指揮でやってるからな、ダンジョン開発。ゴブも増えたし作業は速くなってるようだ。一階層がすごい広い! 生活に便利な空間にしようよ!
なんかコヨリ姫が深層が好きみたいで深層に潜んでラスボスみたいになってる。ダンジョンコア作ろうかとかムバウばあちゃんが言い出した。作れるものなの?
ダンジョンコアは潰されるとダンジョンが死ぬから良し悪しらしい。ただ、ダンジョンの魔力で物品を合成できたりけっこうメリットがあるようだ。うーん。ボクでは判断できないなあ。セレナは?
「お約束だからダンジョンコアが作れるなら欲しいけど」
「なんのお約束か分からないけどセレナが言うなら作ろうか。お願いね、ムバウばあちゃん」
「かしこまりましたぞ」
「よしなに」
セレナってたまに難しい言葉使うよね。よし!なに?!
まあそういうわけでダンジョンコアが作られて、ボクらのダンジョンが正式稼働するらしい。でもさ、うちのゴブ一人でもCランク冒険者並みなんだけど、誰がこのダンジョンに攻めてくるのよ?
Sランクとか来たらボクらが殴るし。誰も来ないダンジョン……。もうあれだ、構造を完全に変えてアミューズメントパークにするしかなくないかな?
温泉あるし!
まあボクらのファミリーでいちゃいちゃできないと困るから温泉は開放できないかな。やはり誰も攻めてこないダンジョン継続かなあ。
まあお客様専用の施設を作ろうか。ウォータースライダーなるものをセレナが考案してくれた。セレナってマジ天才だからね。楽しい。
そういうわけでダンジョンがアミューズメント施設化してるんだけどボクらはゴリラにきゃるんされてパン屋労働だー!
パン屋労働推奨されてるのか~!
はい、問屋で一千万を超えるパンを出しまーす。ひどい。いや一千万はさすがにやめてよ。朝だけでどれだけ仕事するのよ。何時間かかると思ってるのよ。SSランクになったからその量でも一瞬なんだけどね。
「我もグラスとかお皿を卸すのだ」
リンゴもめちゃ働かせてごめんね。どうしようね、仕事が尽きないわ。だからボクが死んだらこの地はめちゃくちゃになるっての。まあそう簡単に死にはしないけどねえ。ボクを殺せる相手なんかいないからね!
まあ働くんだけど。ブラックで死ぬ。セトラさんとミーヤちゃんにチューを奢ってからパンだそうね。お水はリナレアちゃんがやってくれるようになったからすごい楽。運搬もウィリーちゃんとか他の四天王がしてくれる。コヨリ姫はなぜかアイドル店員になった。可愛いけどその子正体は五十メートルあるんだよねー。見た目はリンゴと変わらないロリなんだけど。
「我はロリではない!」
「はいはい」
「夫が冷たい!」
つか水商売とは言うけど水の四天王あの位置でいいの? お酒出すだけなら良いけど、接客まではさせないからね。リナレアさん見た目がエロいんだよなあ。接客までは禁止でーす。さすがに身内にエロ絡みされたらボクがキレるからね? メイスのワンスイングで許す。現在推定五十トン。
そんな感じでやっぱりボクらは普通に商売をしている。なんかおかしくないかな? 世界一強い女王様がダンジョンも作ってその果てにパン屋してるっておかしくないかな?!
まあ仕方ないんだ、うん。ボクはパン屋だもの。パンを売るしかないんだよ。攻めてくるやつがいたら叩き潰すパン屋だよ。何者だよ。
なんか剣聖を名乗る人が来たからエリメータさんに倒してもらった。エリメータさん強すぎるんだけどどうしたの。アンデッドになってたか。本気で強い。不死身なのにダメージもらったこと無いんだよ? この人殺す方法無くないかな? 味方だからボクらが守っちゃうし?
恐ろしく強い。ボクには絶対に勝てないとか言ってるけどね。みんなボクの評価高いんだよ。なんで魔王や魔王女や魔女や聖女や勇者に勝てることになってるのよ!!
無理だ。
でもセレナのシミュレートでボクに勝てる生命体は存在しないらしい。ボクは何者よお?!
まあ変なのが来たらたびたび殴り潰してるんだけどね。
そういえば町の方も広がり続けてるんだよね。エルエーナの森も開発が進んでる。探索も八割終了したんだけど未発見のダンジョンとか見つかってる。まあエルエーナの森の広さからダンジョンがある予測はセレナが立てていたけどね。セレナ本当に天才。ボクがバカなだけの可能性は高いけどね。みんながボクを天才って言う理由が分かんないんだけどアイリスが天才だからなあ。やっぱりバカと紙一重なんだろう。
「どうせ私はバカですう! ゴリラと乱痴気騒ぎしてきますう!」
「アイリスが怒った!?」
「アイリスは扱いが難しすぎるわ!」
「セレナでさえ手に負えないのね!!」
「チキンカツサンド十枚とイチゴスムージー五本持ってきなさあい!」
「なんか注文された?!」
安定して聖女は頭おかしい。まあ注文されたの出してあげたら落ち着いたけど。この聖女放置したらなにしでかすかわかんないな。
それでまあ、町の発展の話なんだけど。
「ペリテー伯爵領もカエデ女王国の領地になっているのは分かっているのか?」
「出たな、メルフィーナ、伯爵になってるんだっけ?」
「侯爵でも良いとはハスター王子に言われているが」
ハスター王子すごい忙しいらしくてぜんぜん会えないんだよね。ボクも忙しいし。……ちょっと寂しいな。
「しかしソックセンと帝国の争いは邪魔だな。こちらから攻めていくのも難しい」
「それどうしたらいいんだろうね。ボクもパン屋休めないし前線に出ると怒られるんだよね。ボクの代わりはいないからなあ」
前述の通りハスター王子も忙しすぎるんだよね。チェルシーさんやモアリースト司教も文官してるんだよねえ。ほんとはボクが女王として差配を振るわないとダメなんだけどボクぜんぜん女王なんてやりたくないからなあ。勝手に女王にしたからってハスター王子たちがめちゃくちゃ仕事してる。可哀想になるくらいだよ。
王子さま、サンドイッチは食べてくれるかな?
うちで仕事するメリットってボクのパンをただで食べれるくらいしかなさそうだよ。まあハスター王子やチェルシーさんは健啖家だから喜んでるけどね。モアリースト司教にはいいブランデーとか出しておこう。
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誰もごろりんこできる人がいないのでハスター王子、お願いします。
「殺す気かー! ……ごろりんこ」
ハスター王子もう惚れていいかも!




