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女王様との交渉

 女王様、すごい人です。自ら戦場に立っています。



 戦費でたくさんもらったからさぁ、女王様と顔合わせすることになったんだあ。対応は知らないけどハスター王子に任せよう。どうせ暇してるし。なんかやらせとかないとボクを口説きに来るしボクもちょっとクラってなるんだ。こわい。怖いんだよ、ボクには。


 ちなみに女王様は帝国が攻めてきてるからソックセンまで来て帝国と戦ってる。近くにいるのね。


 他国に攻められたらさすがに原典派新書派言ってられないわ。まあ新書は焼くけども。帝国なんで弱ったとこに攻めてきたのは仕方ないのかなあ。


 まあボクは毎日のようにゴリラに囲まれてからみんなに餌を上げて、ゴリラ怖い! おっきいのがたくさん来るから! 怯えながらも朝を迎えた。ミドリちゃんたちが悲しそうにするから怯えてもいられないんだけど。ごめんね?


 まあそれはいい。怯えながらもきゃるんきゃるんと整えられてから感謝してからウォルイに乗って出かける。ウォルイ大きくなりすぎて乗りづらいので鞍を着けた。なぜか喜んでる波動を感じる。犬とか狼はリーダーに仕えたい欲求みたいなの持ってるよね。馬でも鞍をつけられたら喜ぶことがあるらしい。


 そして一旦問屋でパンを出す。注文も各種かなり入ってて二万個くらい出した。クラリスさんに任せている。魔王様なにしてんの?


「愛しい夫の手伝いだが?」


「おっかしーなー、魔王様めとった記憶ないなあ」


「リンゴ、旦那が冷たいの」


「ツンデレである。気にするでない。夫よ、妻を大切にせよ」


「おっかしーなー、魔王女を妻にした記憶ないなあ」


 この後魔女と聖女とバンパイアと王女となぜか王子とも同じやり取りをしました。なぜ入ったハスター王子。


「みんなー! 夫が冷たいんだー!」


「それはよくないのである! 妻を大切にせよ!」


「おっかしーなー、ハスター王子が妻なわけないんだけどなあ……。限りなく絶対無いけどなあ……」


 リンゴも乗らないの。ひどすぎる。なんとなくでそういう関係に持ち込まれそう。まあいっか、それよりは大きな問題が迫ってるし。よくないわ!


 とにかく寄生虫みたいなのは放置してボクは女王様と会談することにした。この寄生虫持って帰ってほしい。


「ひどい」


「ボクもひどい気がするけどいらないんだよなあ……」


「私たちに遠慮しなくていい」


「たまに意味が分かんないこと言うねセレナ」


 心だけじゃ人は結び合えないんだ。ボクは男の子嫌いだしね。……恋人なんてボクを悲しませる存在なんだから。必要ないよ。


「まあね、利用するつもりで置いといて?」


「そこまでは非難してないよ?」


 ハスター様はわりとネガティブなんだろうか? 国をひっくり返したほどの人なのに。いや、ボクが拒絶しすぎてるんだろうな。でもボク、恋愛なんてできないよ。もう心が死んでる。平和のために好きな人を殺せるんだよ。ボクは。


 みんながゆっくり温かくボクを癒そうとしてくれてるのは感じるんだけど、ボクは好きな人をパン竈で焼くほど凶悪な人間なんだ。恋なんかできないんだよ。


 とっとと女王様に会いに行こう。ハスター王子とスージー王女がいるから相応な警護をメルフィーナ子爵につけてもらって、戦場となっているソックセン領地に向かった。


 そして出会った現ニターナ女王様。なんか思ってたよりおっとりした感じだ。スージー殿下をそのまま大人にした感じ。血は繋がってないはずだけど。遠縁は遠縁らしいけどそっくり。


「私の夫になりますか?」


「なぜ突然ダイレクトに求婚してきた。ならぬ」


 なりません。女王の夫なんて厄介でしかないしそもそもボク女の子だよお。この人が頭おかしいんじゃなくてボクの現状がおかしいんだけどね。なんで女の子ハーレム作ってるんだって話。


 女王様をハーレムに入れるくらい余裕で許容されそうなんだよなあ。魔王様いるし。なんで魔王様いるの?!


「一番平和的に解決すると思ったのですが」


「この人ぽやぽやした見た目なのにいちいち苛烈なんだよなあ」


 王様を幽閉したり自分の息子の王子たちを追放したりハードなことした人なんだからそんな優しい人ではないと思うけど、付き合う分にはいい人のようだ。ちなみにボクの態度も王族として受け止められている。王対王である。


「ハンバーガーください」


「積むが?」


 ハンバーガーもカツサンドもトマサラサンドもジャムパンも焼きそばパンも積むさ。ボクのスキルは無尽蔵が売りだからね! 親衛隊の人たちも食べていいよ?


「美味しい。すごく美味しい」


「女王様も健啖家だった!?」


 ボクの周りの人みんな食べすぎだよ! スライムより食べそうだよ! 副作用が怖いんだが?


「では、交渉を始めましょう」


「なんだこのボケオーラ。メルフィーナ子爵を思わせるような唐突な真面目な話」


「メルフィーナは従姉妹です」


「意外な関係! てかメルフィーナ子爵王族なのね! 勇者なのに!」


 メルフィーナ子爵立場がめちゃ複雑。王妃の家系なので王直属ではないらしいけどそもそも王妃が王族で血縁なんだそうな。


 そんなややこしい背景はいらない。メルフィーナ子爵は原典派のお姉さんくらいで納めてほしい。ハンバーガーは積むから。ピクルス増量で。チーズもね。


「うまい」


「美味しいわね」


「女王も食べてしまったんだが」


 洗脳効果大丈夫かな。なんでかメルフィーナ子爵いるし。


「建国は認めますわよ。特に厭うこともありませんわ。ハスターが作った大公国と見れば何も問題は有りませんし」


「そんな簡単な話ですか?」


「そもそも我が国は糞旦那のせいでボロボロなので誰かもらってくれるならそっちの方が早いくらいですわ」


 この人やっぱり苛烈だなあ。見た目ぽやぽやなのに。スージー殿下も中身は苛烈なのかも? こわい。対応は気をつけよう。


「まあ建国の話は置いとくとして、テロリストたちはどうなりました?」


「城内にいたものたちはすでに失踪しました。」


 やっぱりな。情勢が一気に動いたもの。この人のお陰だけど。


「私から望むことはありませんわ。ただ、貴女たちの敵を倒すのに、少し力を貸させていただきたいのです」


「他者の力は借りぬ、と言っても?」


「だからこそ、泣いて踞る我が子を抱き締めない母親などいませんわ」


「……泣いていいのかな」


 ボクとこの女王様も遠い親戚なのかもしれないね。確かにお母さんの温もりを感じたんだ。


 ボクは戦争は嫌いだし苦手だけど、平和になるまでは頑張ろうかなって思ったんだ。






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