一騎当千
今日は二話目です。なんか寝ぼけて朝更新してしまったの。
うーんなんでか小競り合いが起こったよ。というかね、さすがにニターナ王国から独立建国宣言をしていないので南の魔王国からすれば敵地なんだ。まあ建国しないからね、なんで建国する流れになってんのかなぁ。
それに魔王ここにいるのになんで敵地なの。それでなんだっけ?
火の四天王バーナンさんの軍隊が微妙なんだけどボクの領地にも近づいてきた。まあ魔王倒さないで魔王名乗ったら恥ずかしいよね。兵隊が魔物だから統制も取れてない。うちは100%取れるけど?
そもそもカエデ村……今はカエデ市って呼ばれ出したんだけど、カエデ市と魔王国の間には分厚いエルエーナの森があるからまっすぐは来れないんだ。ボクらでさえ五割も探索してないんだからどれだけ広大か分かろうものだよね。ちなみに人口爆発が起こったから探索は一気に進んでる。そのせいで人口爆発したとも言えるけど。
それで少し困ったことになってる。ニターナの王妃様から正式に救援要請が来たんだ。
突然ボクの影から人が出てきた時はビックリしたよお。
「影スキルでございます」
「じゃあ仕方ないね!」
「それでいいのかい?!」
「今さら」
「ルーフィアって本当に天然くるくるスキルオタクよねえ! 素敵!」
「今のほめてたの?!」
「くくく、ハスターも我と血管キレ仲間になるのだぁ」
「いやあ?!」
その使者さんによると王子たちは全員いないし王女はうちにいるし王様は痴呆になってるんだから王妃様がなんとかしないとダメになってるんだよね。
ボクが王妃様なら泣くわ。間違いなく号泣するわ。でもなあ、宰相のベレベはボクらの敵だ。それを消してくれたらいくらでも救援するんだけどなあ。
そういう内容で返答したらベレベは閑職に追いやられることになったんだけど逐電したらしい。どっか行ってしまった。
それで正式にボクらも建国宣言をして、同盟国としてニターナを助けることになった。なんで建国する必要あった?
ちなみにボクらの国はカエデ女王国って名前になってるらしいけどあれえ? 女王がどこにいるのかなあ。ボクだよ!! いやっつってんだろうが!!
ボクはいつの間にかルーフィア=カエデ女王になっているらしい。イヤです。クーリングオフです。
「まあまあ、一時的な物だから」
「ハスター殿下、その一時はいつまでかなあ?」
「僕がルーフィア陛下に恋人にしてもらうまでかな?」
「ないから! あと陛下言わないで!! クーリングオぅフ!!」
「あ、手続きならすんでるから! ちなみにクーリングオフ利かないからね」
そう言って手をヒラヒラさせるハスター王子。
こういうとこだよ! なんかいつの間にか政治的に追いつめられてるの! ほんと困ってる! なんかハーレム要員は全員優秀なのに、魔王さえいるのに、こういう方面じゃだれ一人味方してくれない!
「みんながお主に女王になってもらいたいんだから仕方ないだろう?」
「いやあああああっ!!」
リンゴも魔王になるんでしょうが!! ボクは傲慢だから王様とかナンバーワンとかパン屋とかハーレムとかイヤなんだああああああっ!
「あれ、ボク奴隷かもしれない」
「確かに王族と奴隷は似ているな」
「やめて魔王! あれ、この人本当に魔王だ! それで逃げてきたのね!」
もう! まあ仕方ないからさ、お仕事はほとんどハスター王子様とかモアリースト司教がやってくれるって話だし、ボクらは戦力として戦争に突っ込まれるだけなんだけど、あれえ、女王ってなんだっけ?! ってなるよ!! 結局良いように使われてるだけなんだよなあ。ボク傲慢じゃなかったかなあ。
まあそれはもういいよ。ボクたちはクラリスさんの光速テレポートで戦場へ。
早速ニターナ王国の騎士たちにパンとジュースをおごってやる。お休みにはお酒も出すからね。
『うわあああああああ!!』
歓声がなんか上がった。
「ルー、何十万もパンを売ったから」
「王都まで届いてたの?!」
ポーションってかエリクサー無尽蔵に出せるんだよなぁ……ついにスキルがSSになっちゃった……。一度に樽でいくつでもエリクサー出せるとかすごいヤバい人だよボク。
労働の成果だね! ブラックな! 完全にブラックな!
しかも自分が前線にも入っていくんだけど。本当に奴隷だよねボク?! 期待されてるのは分かってるんだけど!!
うーん、まあね、他の人に痛い思いさせるくらいならボクが行くよ。ボクは傲慢だから勝手に傷つくのは許さないよ? 飢えるのも悲しむのも苦しむのも許さない。
笑顔は見たいから笑うのは許す!
ボクほど傲慢な人間もいないよね。
「愛おしい」
「もう、クラリスさんにも働いてもらうからね!」
「最近かあさまばかりルーフィアとイチャイチャしているのだ」
「本当よね! 魔王って何様よ!」
「魔王様」
「セレナが正論で返してきたわ! 何様よ!」
「魔女様とは呼ばれてる」
「なんだかそれも切ない気がするわね!! 私は聖女様!」
「なんでアイリスがツッコミなの? もうボクお笑いが分からないよ。ボクはパン屋様だよぉ」
「そもそもお笑いする意味がない」
「セレナが寂しいことをいうんだ、リンゴ。倦怠期かな?」
「我もボケ倒されるとつらい」
まあね、今は戦場だしね。ボクら本当に緊張感ないよね。
「わたくしも混ぜてください」
「うん、スージー殿下も混ざるのね、おいで」
「はむ、んちゅ」
「なんでキスしてきたの?!」
「私も、決死の思いで、混ざろう」
「エリメータさんもう死んでるから!」
戦場だよ! なにしにきたんだよボクらは!! コントか! コントなのか!
あー、ちなみに今回は魔物勢力は連れてきてないよ。絶対同士討ちが起こる。エリメータさんも魔物だけどほぼ人間っていうか人間にしか見えないし、バンパイアって海外では伯爵とかだったりするからね。普通に人として暮らしてるんだよね。エリメータさんも死の気配は断てるようになってるからなぁ。
まあそれはそれとして、なんか忙しいなあ。さて、敵陣が睨めるところまでボクたちは出てきた。ニターナの王妃様は正式に女王となる宣言をしたよ。そして援軍のボクらも国家として認められている。ベレベも逐電した。つまりボクらとニターナ王家の確執は事実上消えたんだ。
だからボクらも戦争に参加することになったんだけど、……ボクイヤだよお?! 仕方ないけど! 仕方ないけど!
まあね、ボクは傲慢だから、喧嘩売ってくる奴らは殲滅する。おおっ
「おっらあああああ!」
ただ一振り、竜骨のメイスを振り抜くだけだ。ボクのレベル三百超えてるんだけどボクまだ人間だよねえ? 怪しい。
「ルーフィアが人間?」
「リンゴの疑問は正しい」
「セレナもリンゴもなにを言ってるの? ルーフィアは最初から私たちの愛しき人じゃないの!」
「アイリスがなにを言ってるのか分からないのになんとなくわかるのだ?!」
なにいってんのこのこたち。まあボクは敵を蹴散らしていくだけだけど。
「な、なんだあいつはああああ?!」
「あれ、火の四天王さんだったりする?」
「俺は下がる! 貴様ら奴を押さえろおおおおお!!」
「逃げちゃうのね。ブレアもベレベもバーナンも、本当に悪党は逃げるのが速いんだ。バートなんて全然出てこないし。全部殺しちゃいたいなぁ」
敵が、魔物含め魔族もいるけど、わらわらと出てきた。はは、千くらいはいる?
ボクは一騎当千だけど?
戦争はボクらの勝利で、一日で終わった。
……ボクしか戦ってない?!
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