日常の中で
今日は二話更新します。
日常って狂気よね。狂気なのを日常とは言わないけど。
ボクの普通ってなんだろ? 良く分かんないや。まあ今はスローライフを目指そう。目指すべき場所が見えないけど。
レズハーレムの中で目覚めたとかその中に魔王とアンデッド入ってるとかロバとスライムがハンバーガー食べてるとかゴリラ美容が我が家のおしゃれ最先端とか、昨日はお風呂で美女だらけのワッショイワッショイしたとか。
やめろ! 記憶を失うんだ! なんであんなハレンチなことをした!
とか、ちょっと頭がフットーしたけども、普通の朝だ。日常なのだ。これが日常? こわい。
アレスのことはアイリスたちと来た司教のお爺ちゃん、モアリースト様が調べてくれるらしい。あんなブレアのクソヤロウがどうして城にいたはずの三人を……まだアレスだけだけども実験に使ってるのか。
ボクはモアリースト司教が、君が!泣くまで!ホットドッグを積むのを止めない! ってしたら嬉し泣きされた。パンと水スキルマジ凶器。
ボクのパンを食べてしまうと裏切りは不可能。なにそれこわい。やっぱ洗脳スキルじゃん。まあそこまでの効果はないんだけどね。ないよね?
お客様は毎日たくさん買ってくれるんだけどなんでまとめて何十個も買うのかと思ったら工房とか鍛冶屋さんとかがこの町にはたくさんあって、全員分、たまに一人数個分とか買ってるらしく、量がすごい上にたまに工房全員が違うのを頼んでお使いさんが困ってたり、持って帰るのにリュックとか用意する人とかいて、まあ前に来たマダムみたいに台車用意する人がたまに来る。
どうも問屋みたいにまとめて買って村や町で売る人とかいるらしい。ボクのパンが腐らないから転売してる人もいるらしい。それは別に構わないけどね。広めてくれて有り難いくらいだよ。死ぬほど忙しいけど。
ちなみに貴族のお客様もテイム終了?したみたいでものすごくお行儀がいいし平民の人とも和やかに話してる。いや、人間はテイムしていないからね? できませんよ?
「男爵さん今日も男前~!」
「ほっほっほっ! 貴族流美容スキルで君も今日からイケメン男爵!」
「チート!」
…………つまんないけど分かる通り客がコントをやり始めたんだ。パンと水スキルにはとても感謝してるんだけど変な病気移してるみたいな気分になる。
それは危険なのでおいといて、なんかさ、日常に縛られるってちょっと嫌じゃない? 毎日同じことして暮らしてたくないじゃん。ボクは特に旅好きだしね。いろいろうつろいゆく景色とかが好きなんだ。
なので休日を使ってダンジョンアタックとか計画してたり。ボクのスキルはどこでも野宿を可能としてしまっている!
遠隔で注文受付とかできたらいいのになあと思ったらできた。ボクは世界のどこにいてもパン屋をできるんだ!
え、嫌すぎるけど?! とにかく忙しいのはえぬじー。
しかし無情にも販売は始まる。もっと、もっと光を!
神に見捨てられたとか言っちゃう人ってだいたい裕福な気がするわ。昔のボクよりは裕福だろう。ボク神に見捨てられてもあんまり変わらなかったと思う。見捨てられてなかったのに。家族みんな飢え死にだし、救いはなかったんだけどな。スキルには救われたからいいんじゃない?
ホットドッグやハンバーガーを積みまくって今日も二時で閉店!
戦争する度に人気が上がってるんだがどういうこと? まあ分かる、英雄の店ね。ただのパン屋だけど。
まあ今日もパンを売るよ。平日だし。お酒も売る。おつまみ出せたらいいんだけどカツサンドとか鮭とばサンドとかしか出せないよ。
パンだけライムに食べさせよ。焼き鳥も砂肝も出せるようになった。うーん、このスキル名前詐欺になりつつあるね。まあライムが大変だけど。
チートは元々か。イートインスペースに洗脳された酔っぱらいが増えるだけだから問題ないけど。それすんげー大問題。
戦いか。しなきゃダメだろうね。バートもザグレートも精霊人とやらにされてるはずだ。しかも実験として。
本命はクロカミさんたちなんだろう。それくらいはわかる。
天才ならうちにはセレナがいるからね。軍略だろうが戦闘だろうが物理だろうが魔法だろうが完璧にこなすセレナはボクらの最終兵器だ。もちろんセレナだけに責任を押し付けたりはしない。ボクとアイリスとリンゴまでいる。
ミドリちゃんや非常食やライムにトマサラちゃんもいるけど、君たちが暴れたら逆に困る気がするわ?
ムバウばーちゃんもハッスルしないでいいし魔王クラリスさんはそこでお酒飲んでて?
スゲーカオス陣営。あ、ダンロもいた。ごめんね、オーガをたまたまテイムしたの忘れてた。
まあそういうわけで今日もパンを配るだけさ。めちゃくちゃ売れるのは相変わらず。
そろそろとリンゴの食器販売も始めた。これはむしろやってくれと言われてたからね。
貴族も易々と使えない食器で軽食賄ってる店とかすごくない?
まあうちは最初からすごいけど。ボクのスキルが他に無いからね。最初からボクのスキルで勝負してるんだよなぁ。
「リンゴパイ二十個。熱々のを!」
「トーストベーコンレタスサンドをー!」
「イートインでね、焼き鳥パンとビール!」
めちゃくちゃ注文が飛び込んでくる。最初よりかなり細かい注文が来る。みんな店になれてきたなあ。
まあボクのスキルの見せ所だよね!
量はほぼ無尽蔵だからこういう細かいやり取りがないとおもしろくないよねぇ。
カレーパンもジャムパンもホットでもコールドでも、出すさ!
お肉とかは単独で売ってる店に行けや! ビールは売ってやるから!
はあ、戦勝祝いとか言ってまたビールだのミードだの出させられるんだけど?
平穏や日常がボクを許してくれたこと無いんだけど?
たくさんお酒だして貯めておいた。好きに飲むがいい。おつまみは隣で屋台してくれてる人がいる。お酒のお金ももらってるよ? なんか鍛冶屋の親方とかが樽を奢るルールができてるっぽい。
帰ろう。
お湯をいただいてゴリラ美容ももらって寝る。ねえ、また今日も魔王が狼のベッドで私らを抱いて寝てるんだけどこの状況良しなの?
なんというか、天国のような快適さだけどね? いろいろボクはツッコんでいいと思われる。まずなんでベッド狼よ。それで魔王とか魔王の娘に抱き枕にされておる!
普通に文句言っていいだろうが!!
……気持ちはいい。魔王様わりとボンキュッボンで抱き心地いいしリンゴも体温高いから気持ちいい。
でもな?そこにアイリスとセレナも乗ってくるのよ?
重いわ暑いわお前らなにしとんじゃいっ! ってなるでしょがい!
まあね、クールパンを挟むとかしてるんですけどね。なによクールパンて。
まあ、かなり狂ってるけど日常は進んでいる。
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