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オオカミテイマー・ルーフィア

 アクロバティックな動きは受けなかったのでリンゴが可愛く前転します。流行るのこれ?



 捕らえられた狼のとこまで普通に走れた。タフになったな~。小娘なのに無駄に鍛えられています。


「がはは、タフになったな、小僧!」


「何キャラ?!」


 リンゴがおかしなツッコミ役になっています。それはそれとして、さあなにを食わせてやろうか。サラダサンドから。


「ウォフ?! ウォウ……」


「いじめか。て食うんかい!」


「ボクみたいなツッコミやめて?」


 どんどん食べさせるよ。


「ハムサンド、ホットドッグ、あんパン、食パン、カレーぇパ~ン……」


「拷問のようだな」


「みんな美味しそうだからご褒美さ!」


「お主が何キャラだ」


「きゅーん、きゅーん」


『テイムに成功しました』


「はやっ。二個目でだいたいテイムが決まるね」


「好感度とやらのせいか」


「そうだと思う」


 だんだんコツがつかめてきた。ボクが一番スキルを上手く使えるんだ!


「しかしなんでも食うな。狼は雑食の犬とは違い肉食なのだが」


「まあ女神様のスキルだからさ」


「スキル信者め。女神より信じてないか?」


「あはは、まっさかー。ホントだ?!」


 いやいやいや、スキルをくださった女神カリン様を第一に信じてますよ。たまにカリン様の名前を忘れたりしませんとも。


「狼は、十一匹か。とはいえ体格は普通の狼の倍はある魔森狼だ。収穫だったな」


「な、な、な、な……」


「どうした?」


「名付けが増えたぁ~」


「あー。泣いていいぞ、我の胸で」


 ひたいを手で押さえうつむくリンゴ。ボクは空に向かって涙を流しつつ吠えるしかなかった。それから抱かれて泣いた。いや手順踏んで?! 小さくて抱かれ辛いわ!!


「えーと、ウルフ○だと長いからウォルイ、ウォルニ、ウォルサ、ウォルシ……ウォルト、ウォルイ、は、いるからウォルジュイ。終わりかな?」


「なにか慣れてきたな」


「さすがに五十を超えると……五十匹から先は覚えていない!」


「覚えてやれ、可哀想に」


「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか。いや、だって普通にゴブリンの名前なんてゴブ吉しか覚えてないし」


「一匹じゃねーか?!」


「ボクみたいなツッコミやめて?」


「何度でも、そう何度でも♪」


「なんでメロディつけたの?!」


 さて、狼たちも新しいゴブなんとかさんも歓迎してパーティーを始めよう!


「ゴブ吉以外覚えちゃいねえ」


「もう少し覚えろ。我なら二匹なら言えるぞ。ウォルイ、ウォルニ。ほらな」


「そこまで行ったらもう少し行けるよね?!」


 しかも今日名付けたやつ!


「今日でいいならボクだって……ゴブリンの方は……フルーツシリーズで……ゴブアップル、ゴブミカン、ゴブバナナ、ゴブパイナップル」


「ひどい名前だ……」


 そのひたいに手を当てて目をつぶって歯を食いしばって頭を振るポーズ気に入ってない? ボクも決めポーズ作るかな。いやいやその前に開拓進めろよ。


「通信用の念話ができる鳥の魔物とか欲しいな」


「魔物は詳しくないけどそんなのいるの?」


「ああ、遠くの仲間と連携して逃げるために念話を編み出したらしい、弱い鳥だ。名前は確か……」


「ウォルトの次なんだっけ……」


「お主がボケるからツッコむんだからな?! ああ、警告鳥だ」


「安直~」


「お主が言うな、だからボケるな。こいつが弱いのに捕まえづらくてな。ギルドに依頼出した方がいい。専門家に任せるべきだ」


「総スルー」


「スルーするな。だからボケるな」


「そうする。それはそうとして城壁作り頼むね。材料はダンジョンからゴブ吉たちに運ばせて」


「総スルー」


「ただちにパクらないで?!」


 やっと兵が揃ってきた。これでいよいよダンジョンと砦の開発に取りかかれるよ。さあさあどう設計していこうかな?


 まずはこの先テイムする魔物だよね、賢い魔物がいないかな? それで部隊編成できるし。あとは城攻めできるような巨人……は、やめておこう。パン何個出させる気だ。なのでワイバーンとかグリフォンとかドラゴンみたいな爆撃系で追い払って敵に門を開けさせるか城壁を崩して直に攻めるか。やっぱりデカいわ。パン何個出させる気だ。


 それがいいけどどうやってワイバーンテイム……ああ、ゴブ吉戦法だ。エサ場を作ってやればいいんだ。それで食べてくれたら……あれ? それなら警告鳥も簡単じゃん。


「ねえねえ」


「とっても顔が悪い」


「この美形を捕まえて?!」


「ツッコミを装ってボケるな! で、なんだ」


「ボケてないが? エサ場を作ってやるんだよ。例えば警告鳥のいそうなところにパンを撒くんだ。そして慣れてきたら餌やりを直にする!」


「テイム! とっても素敵よダーリン!」


「手順踏んで? あとキャラ立てて? じゃなくて、これならワイバーンだろうがグリズリーだろうが」


「テイムできるというわけか、今さらだがこいつはチートだな」


「うん、自分が怖くなるわ」


「スキルな。だからもうお主がボケるなとはツッコまぬ。ボケこそ我が城よ」


「そこにお城建てるの?! 貴女はそれで戦えるのね?」


「ふはははは、幼女はボケぬ、すかさぬ、ツッコまぬ!」


「そこはなんかやろうよ?! 幼女認めちゃってるよ?!」


「お主とは話が合わぬ」


「いまさら?! めちゃいい呼吸よ?!」


「それもどうなんだ。ああ、テイムの話であったな。ゴブどもを使おう。数が多いからポイントをいくつも作れる。まずはお主のシンクロ能力で地図を作る。できるだけゴブを減らさぬように安全なところでいい。昼間に巡回させればそうは危険もなかろう」


 こんなに長セリフなんて初めてだな。ツッコミたいが我慢しよう。


「そして食われていることを確認してから一週間食い続けていればお主がテイムに向かうのだ。危険はゴブたちを監視に使えば良かろう。ゴブたちは三匹から五匹のチームを組ませるがよい」


「うん、それでいいと思う。じゃあゴブ○たちを呼ぶね」


「ルーフィ○」


「なんか危ないからやめて?!」


 時々謎の危機察知能力が働くんだよね。変なボケ方するし。それはもう置いとこう。ちょうどゴブたち三匹来た。


「ぎぎぎ!」


「ぐぐぐ!」


「がぎくげご!」


「「げげげ!」」


 パシーンって張り手でツッコミ。こいつらまでコントやりはじめたぞ……。もはやどうすればいいか分からないの。笑ってくれたらいいけど。


「よし、ゴブどもよ。地図を作ってこい。そしてパンを抱えてどこかに撒いて来るのだ。最初は小物から狙おう。ルーフィアが大変だからな」


「「「ごごごごご」」」


 城門が開いたのかな? まだ無かったわ城門。こいつらを黒緑の三匹星と名付けたい。たぶん連携攻撃とか上手い。ボケるだけかも知れない。






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