テルナ:クレモット強襲
十話貯まりましたので約束通り更新します。いやー、テルナ様主人公にしたい。
さて、クラリスも来たし進軍しよう。クレモットを強襲する。ニターナにはクレモットを襲撃する確固たる理由があるからな。ソックセンに協力し戦乱を広げた罪は償ってもらわねば困る。
ウエネー公を降し、そのまま他の伯爵領などを食いちぎり東進していく。はっきり言ってセレナとアイリスがいるだけで無敵なんだよな。ちょっと困る。身内の軍隊がただのキャンプみたいになってるからな。酒盛りするのも毎日だ。これはあかん。しかも神酒を飲み干していくし。全員処刑した方がいいかも?
お前らが飲んだの国が払うんだぞ? 借金だ借金。まあ請求はされてないのだが。これではルーフィアもブラックブラック言うはずだわ。
経済と言うのはここが微妙でな、タダで大量の物資が入ったら国内経済は死ぬんだ。国内の物は売れなくなるんだから。錬金術師とかが失業するんだ。それは困る。
そりゃそうだ、タダで大量生産する国民なんかいない。意味がないし金がないからな。なのでこのタダでエリクサーや神酒を配布しまくるのは立派な経済攻撃なんだ。理解してやってたらガチヤバだけどどうもルーフィアは分かってないな。可愛いんだがヤバいからそろそろ手加減してくれ。まあ戦況もあってやめてくれとも言えない。
国内の物資は腐らないものは買い取って祭りにでも振り撒こう。とにかく金と物資が円滑に回らんことには経済は死ぬ。震災なんかでお金だけ送ると現地の物資がなくなるんだよな。そういう時は物資を送った方がいいんだ。
さて、クレモットだが今一番攻めたいのは王都なんだが、先だって海上を抑えてるからまっすぐ北上するよりこのまま東進を進めた方が良いと思う。北進すると敵を二つに割ってしまって余計な紛れが生まれかねないからだ。
敵はカステラのように並んでるとしよう。下から上に押すと二つに分かれてしまう。これでは左右に分かれた敵の動きが読みにくい。なので、いっそ全力で左から右に押し潰す、と言うことだ。
一見逃げ道がないから良くない戦略に見えるが、敵の士気は折れてるからな。無駄に殺さない、亡命は許す、とできるだけ緩く対応してやれば自然に潰れるはずだ。まあ推測は推測だが昔からある懐柔策というやつだ。
「テルナは賢いな」
「大魔王が力押しですからねえ!」
本当になんなのだこの大魔王。今から暴れられたらニターナ滅ぶんだよ? 人間爆弾にも程がある。
「行軍がどうしても長くなる」
「こんな時こそルーフィアのひんやりエリクサーを配るのよ!!」
「なにその謎商品?!」
どうやらアイリスとセレナはルーフィアにまだアイテムをもらっていたらしい。……どうやって払うんだこれ? まあ国内経済が滞らないようにハイポーションとかは国内で作らせてるが……。戦場なのにアイテム余るってどういうことよ。
今届いた報告によると敵魔王軍がルーフィアにより敗戦したらしい。……クラリスが来てから一日経ってないが? ただ、内容を聞いてセレナが暗い顔をした。……どうした?
考えても分からん。おめでたいじゃないか。じゃあまあこっちも敵の城を一個くらい落としとこうかねえ。カジェルが忍んでるらしいんだけど、つまりアンデッドが出まくるね。私も女の子だっつの!! キモい!! アイリス頼んだ!!
「誰が脳腐れ悪臭病原物質廃棄物処理班なのよおおおお!!」
「……はあ、お茶が美味しい」
「セレナは緑茶派かぁ、モナカあるぞ」
「これが合う」
「ちょっとおおおおおお、私が戦闘してるのになんで落ち着いておちゃしてんのよおおおお!! あ、美味い」
とりあえずアイリスは煽るかなにか食わせといたら働くな。
「女王とうちの宰相が頭おかしいいいい!!」
「「心外だ!」」
「息ピッタリ?!」
まあアイリスはいじめても堪えんけどやめとこう。泣くし。貴重な戦力だ。
「我はわふーは初めてだな」
「なんで魔王までお茶会に参加しようとしてるのよおおおおお?!」
「アイリス、いじめよくない」
「これ絶対いじめられてるの私よねええええ?!」
さすがにアイリスで遊びすぎた。お茶が終わったらまたアンデッド狩りだ。なんなのあのカジェルとか言うの。才能無さすぎるでしょ。敵に手応えがないから聖女も魔女も魔王も女王もティータイムしてるし。
潜伏先はなんとなく分かってるんだよね。この近くの伯爵家が研究者が当主してるからな。追い詰めてからが危ないのはネズミでも猫でもマッドサイエンティストでもおんなじだからな。
「敵の所在を掴ませるからアイリスとセレナは休んでいろ。クラリスは動くな。どうせ最後にやってもらうことになる」
「なんだそれは。勘か?」
勘に過ぎないが、クラリスの第三形態がどこかで必要になるはずだ。どうせ一日や二日では終わらん。もうひと月は攻めてるからな。クラリスを十分に休ませよう。まあ魔王は回復力も凄いが。
「テルナの勘なら当たりそうだが、それ当たって嬉しいか?」
「絶望的すぎて涙が出るわ」
「だよな。我は問屋に行ってくる」
休めや。働き者か。
とにかくカジェルは逃がさん。ルーフィアやブレアは奴を狙っているんだろうが、私が獲らせてもらう。
この先のシラベル伯爵領内部だけではなく周辺の森や山岳地帯などに隠れ家などあって逃げられたら堪らん。密使も含めて草をあちこちにばらまいている。
さあ、早く報告を送ってこい。
「思ったけど、女王もブラックね」
「女王兼社長してる女王の国の宰相は言うことが違うな」
「……うちのがブラックか……」
アレに比べたら私など怠け者であろう。戦地で采配したり政務したりしてあとは遊んでるようなものだからな。
私よりも絶対こいつの方が働いてるし。セレナ、問屋に向かうクラリスに山ほど書類持たせたからな。テレポートって便利なスキルなようで仕事を倍増させてる気がするんだが?
世界中からその日その時間のうちに情報が届くんだからな。ちなみにここは急造した砦なのだがなぜか執務室が五つもあるんだ。まあうちだろ、カエデ女王だろ、マーク魔王国、セレナの仕事部屋、ルーフィアパン店だ。カエデとルーフィアパン店とセレナの仕事部屋まとめろよと思うかもしれんが軍部の情報もあるのに市民は入れられないからな。もちろん各国の執務室をまとめるのは論外だ。
あーあ。早く仕事辞めたいなあ。……ちなみに一番書類が積まれてるのは……セレナの仕事部屋だ。ブラック、ブラあック。
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ここからは終わりまでダッシュなのですが書けませえん! ぴえん。ぴえんじゃないが?




