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戦争の再開までに

 混ぜると危険です。



 春のパン祭りが終われば雪も完全に溶け、山菜採りや畑仕事が始まる。だんだん雪解けが早くなってきた気がする。


 セレナは水田とか新しい農業分野の開拓で忙しそう。戦争はすぐにはできないね。やらなきゃダメなんだろうけど。とりあえずセメレーナの防衛戦以外考えてないけど。


 食料の備蓄はパン屋の備蓄をちょっと無理して増やすことにした。騎士団はセレナが再編したので精鋭騎士一万の部隊がさらに強固になった。ポーション類の備蓄も進む中、四天王もスキルランクを上げていく。


 新しく訪れた騎士や冒険者、後方支援する兵士たちもどんどん軍に組み込み、戦闘能力がなくても輸送や建築などで及ばないながらも力を発揮し、伸ばしていった。


 今の状況は帝国公爵領とのにらみ合いである。セメレーナが国の一部を切り取ってカエデ女王国に降った。これは相手にしてみたらとても許せるものではない。


 しかもハングリーが落ちて降伏するならまだ分かるが、ハングリーが落ちる前に帝国を離反して、結果ハングリー伯爵をいっそう速く追い詰めたのだ。敵からするとそういうことになっている。


「セメレーナの視察とリンゴの造った防衛陣地の確認はしておかないとだね。敵の公爵は?」


「ウエネー公爵。肥沃な土地を抱え食料生産で富を築いている。農奴兵が多いけど今回はそれを利用したらしいアンデッドが押し寄せている」


「敵の勢力が大きい気がするねえ。少なくとも農民兵はやられたか……。精霊兵にしても、身内をオモチャにしすぎだね」


「貴族はそんなのが多い。良くて自分の財産とか悪ければゴミとか考えてる。どっちもクズだけど」


 身内を殺して兵隊にするとかバカなんじゃなかろうか。なんだっけ、ブレアの親戚みたいなやつ。


 親戚じゃないけど。カジェルとか言ったね。貴族なのかねえ。


 そういえばハフェーネさん、帝国から亡命してきた女将軍さんは慣例なので最初は突撃とか最前列とか危険なポジションを任される。


 敵の裏切りが二重スパイとかは、まあよくある戦術だしねえ。まあパンは食べさせた。トマトサンドがお気に入りらしい。


 戦闘が始まってからは秒単位で戦況が変わるから、戦が始まる前後ではしっかり考えるべきだろう。


 戦争にしろ商売にしろ、段取りが八割なんだよね。戦争中に慌てて砦を作ったりは無理だし。計画してたらいけるんだけど。


 さあてね、対策を練っておくか。敵が多いから敵で同盟組んでくるくらいは考えておかないとね。ブレアとカジェルは組むだろうか?


 なんか研究の方向性が違いすぎて組まない気がするな。ブレアは少なくとも生きたまま暮らしができるように改造してるけどカジェルはアンデッドだもんな。反目してるならまたシルフェイスと共闘とかあるんだろうか。


 シルフェイスにはできれば普通の女の子として生きてもらいたいな。美少女だし。嫁に来ないか、とかは言いません。そもそも妻はいない! もうボクしか信じてないけど!


 そういえば熾天使ティファナさんとかアークデーモンローランドさんは軍属ってわけではないので普段の人間相手の戦争には参加しないらしい。あくまでも不良デーモン対策のようだ。誰だ悪魔だけにとか言ったの。あくまでも悪魔だけ。うん、わりと面白いな。


「とりあえずセメレーナ防衛戦で相手の戦力を削るとこから始めないとね。ふふふ」


「ルーが悪魔のようなのだ!」


「むしろ破壊神……親戚?」


「ルーフィアは凶悪皆殺し暗黒怪力ミンチ製造機人間よ! 普通の人間なのよ!」


「それのどこが普通なのかなあ?」


「削岩マンモス級衝撃波発動変態スケコマシ女?」


「悪口が入ってるよねえ?」


 なんだよ衝撃波出す変態女って。意味が分からないよ。アイリスは相変わらず悪口が好きだ。え、聖女じゃなかった?


「それで、セメレーナの視察なのだが」


「出たなメルフィーナ伯爵」


「戦力をどう分けるべきか」


「待ってクラリスさんまで入らないで!」


 普通に真面目な会談が始まっちゃう! 良いんだけど?!


「それで、ハンバーガーはやはりピクルスとパテの組み合わせが良いと……」


「バンズもしっとりしていた方が好みではあるが……」


「良かった二人ともボケだ!」


「つまりルーも血管切れ要員……」


「それは嫌だあ!!」


 セレナもツッコんでー!!


「砦を築いたとは言え一領地、しかも契約上はセメレーナの騎士も出ては来ない。同盟国ではなく占領下なのに……」


「不満は出るだろうがこちらの主軍を使うべきだろうな、だがアンデッドは無尽蔵、厄介だ」


「やっぱり普通に作戦練ってる!!」


 この二人真面目にボケるコンビになってしまったのか? ヤバくないか? 逆に真面目な話ができなくない?


「糧食には焼きそばパンなども食べたいな」


「私は神酒の配給で前線の士気を高めるのも有りかと」


「真面目なのか欲望なのか!?」


 ちなみに前のセリフがメルフィーナ伯爵で後ろがクラリスさんだよ。この二人会わせたらダメじゃね?


 まあ真面目な話セメレーナ防衛は殴り合いじゃなくて籠城になるね。援軍がない籠城は不利だし、兵力差があるとほぼ負けるというのが定説だけど、ボクらの場合パンと水があるからほぼ絶対に干殺しにはならない。水攻めもリナレアさんがいるし、火攻めもセレナがいる。魔法斉射もアイリスが受けきるだろう。


「パテが柔らかいと逆に物足りなくないか?」


「それは言えるが食感が固くなりすぎるのもな。チーズやトマトは挟みたい」


「放置してたら本格的なハンバーガー談義になってるう!!」


「煮込んだニンジンはハンバーガーに合うと思うかルーフィア」


「タマネギサラダにドレッシングをかけてパテに乗せるのは?」


「あー、美味しそうだねえ……セメレーナどうする?」


「「今はハンバーガーの話では?」」


 ボクが真面目ボケしたみたいなツッコミやめて?!


「あの二人は置いといて、駐在戦力を誰にする?」


 セレナ、我が女神よ! あの二人真面目に話してるのにひたすらボケなの! どうツッコめばいいかわかんないよ!


「あの二人は真面目に話してるだけなのです……」


「え、なんでセレナ悟りを開いたの? 教祖なの?」


「まああの二人の話してることがわりと有用だったんだけど」


「ハンバーガー談義が? ハンバーガー談義が?」


「肉のバランスを増やすのも良い」


「やっぱりハンバーガー! ちょっと待って戦争に負けたらハンバーガー食べれなくなるよおおおお?」


「実は柔らかパンやバンズはすでに発明している」


「セレナさあああああん?!」


 ボクの特色壊しにきてないですかねえ!?


 まあ、飢えは滅びそうだね。いいか。






 少しでも面白いな、続きを読みたいなって思ったら、ブックマーク、評価、感想をよろしくお願いします!


 評価はできれば☆☆☆☆☆→★★★★★でお願いします!_(:3」 ∠)_


 あれ? 今回なんの話だっけ?


 ああ、ハンバーガーのパテがもっと厚くてもいいけど食欲落ちてるから食べられない話だっけ? ではない?



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