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メルフィーナ:ハンバーガー

 戦闘回が続いたので今回からは日常回が続きます。



 私はメルフィーナ=ランシン。カエデ女王国の伯爵である。ハンバーガーは美味い。


 おっと、今回はカエデ女王国の一周年の記念ということで、私が祭りの差配を務めさせていただいている。盛大な祭りになるように周知しておく。ギルドマスターたちも嬉しそうだ。残念ながら一周年より少しあとに開催となるが。チーズバーガーももったりとしていてチーズの塩気が美味いな。


 まずはカエデ女王、ルーフィア様がダンジョンを作り、ランシンの町でパンを売り始めたところから全ては始まった。このパテが美味いんだが、やはりピクルスのアクセントがあるから肉臭くなくていいのだな。


「メルフィーナ伯爵、政治の話をしに来たの、ハンバーガーの話をしに来たの?」


「政治の話だが? バンズも美味しいな」


「ハンバーガーの話しか耳に入ってこないんだが?」


 ルーフィアは真面目な話をしている私をいつも茶化すな。


 それでスタンピードが絶え間なく訪れたのだが……む、このハンバーガーパテが二枚も入ってる! ボリューミーだ!


「ああ、はいはい、変わり種ハンバーガーも出すよ」


「そしてブレアとの死闘が始まった。奴らは精霊を液化し人間に注射することで体内の精霊バランスを意図的に崩すことで強化することに成功した。パテの代わりにベーコンを入れて、レタスとトマトを挟んだのも成功だ」


「ブレアはテレポートで逃げるから追いかけても空しいんだよね。次は鮭カツバーガーだよ」


「秋鮭か。美味いな」


「脂が少ないからムニエルとか揚げ物は合うんだ」


「そして戦争が始まる」


「唐突だな!」


「最初は新書派との戦いであったがテルナ様の策略で息子二人は拐われ、王は前後不覚になった。ちなみに王がおかしくなったのはテルナ様が薬を盛ったからだそうだが。ベーコンエッグは喉が渇くな」


「さらっと恐ろしいネタバレしないでよ。本当にテルナ様は怖い人だったんだね。最初は物腰が柔らかかったのに」


「彼女は今の方が素だ。私はピクルスが好きなのかもしれない」


「増量しておく。実はテルナ様はスキル軍神だもんね。軍隊を自在に操るとかすさまじいスキルだよね」


「照り焼きバーガーもイケる。まあニターナの女は強いからな。セレナとか破壊神の末裔と言われているが、その頃から女性が強かったのだ」


「女の子の方が魔力は高いからね」


 男性は機敏で力も強いが、女性が魔力によりその関係を覆し、魔女の少女が騎士を殴り飛ばすこともある。日頃から対人訓練をしている騎士を机に座って本を読むばかりの少女が殴り飛ばすのだから尋常な話ではない。


「フルーツが入ったハンバーガーもあるのか。こちらの生玉ねぎが入ってるのも美味い」


「ハンバーガーのパテは少し堅めで肉肉しいからサラダ的なアクセントがあると助かるよね」


「それでソックセンを我々が落とした話なんだが」


「はいはい」


 だんだん扱いが雑になってきてないかルーフィア。


「やはり住み込みの妻たちに比べたら扱いが悪くなるのか」


「突然なんの話?!」


「実はソックセンと戦っている時は私もハゲーンから東の新書派と戦っていたのだ」


「それはご苦労様……」


「む、このハンバーガーパテがハムじゃないか。これはこれで美味い」


「マイペースなんだよなぁ……」


「たぶんルーはO型でメルフィーナ伯爵はAB型」


「突然なんの話セレナ?!」


「私はB型でアイリスはA型らしい。オレンジお姉さんから神託があった」


「なんの話?! オレンジお姉さん絡んじゃう話?!」


「比較的どうでもいい話」


「オレンジお姉さん暇なのか……」


「フライドチキンバーガー美味いな。喉が渇くけど」


「はいはいコーラでいい?」


 コーラはハンバーグに合うな。仕事でビールが飲めない時は実にいい。ルーフィアが出してるのはカロリーゼロらしい。太らないそうだ。たくさん食べるから助かる。


「このストローで飲むのもいいな。一気に飲むより味わって飲める」


「そのまま飲むとクリーム系統は髭になる」


「便利な発明品だな、さすがセレナか」


「ボクもコーラ飲も」


「ソックセンとの戦いの合間にアーミングとダブロドとやりあったわけだが、あちらはあらかじめパンを配り根回しをしておいたらしい、ペリテー侯爵が」


「あの人も怖いよねえ」


「大変、ルーがツッコミを放棄した」


「そりゃするよ。唐突にボケるんだもの」


「私はボケの合間に真面目に生きている」


「逆にしよ?」


「生きる合間に真面目にボケる?」


「おっかしーなぁ、ひどくなったぞ?」


 ルーフィアは真面目に生きているのにボケたりツッコんだりしてしまう体質なのだな。可哀想に。


「なんでボク哀れむ視線で見られてんのかな?」


「大丈夫、ツッコミを入れても簡単には死なない」


「死ぬ可能性があるってことだよねぇ?」


 大丈夫、死んだ人はいない。いなかったはず。


「そしてソックセンを落としハングリー伯爵、帝国と戦うことになったわけだが」


「どうしてもボケに聞こえるんだよなぁ?」


「真面目な話だが?」


「なんで唐突に真面目な話するんですかねえ?」


 私は真面目な話しかしていないが。


「イカフライバーガー? 不思議な食感だが美味いな」


「まだ食べてるよこの人。アイスティーをおごってやろう!」


「うん、さっぱりするな。やはり帝国とやりあうことになるのだろうな」


「領地二つ取ったからね。ボクも焼きそばパン食べよ」


「焼きそばパン? 私もひとつもらおうか」


 もらった焼きそばパンを食べた瞬間電撃が走った。炭水化物に炭水化物、なんと罪深い! なのに美味い!


「ちなみにうどんバーガーとかあるよ」


「それは遠慮しようか」


 試してみてもいいのだがさすがにうどんは食感が強すぎる気がする。タレとか出汁なんだろうか。


「炭水化物といえばこんなのも」


「米のハンバーガーか。チャレンジャーだな」


「もう普通に丼を食えっていうね」


「ところで打ち上げはどうするんだ。祝勝会とか」


「ニターナでやってくれるみたいだよ。ライスバーガーってほぼ焼おにぎりじゃないかな?」


「焼おにぎり食べたい」


「パンしか出ないよ」


 なんとなくライスバーガーが出るならおにぎりや丼も出たらいいのにと思った。これからも帝国と激戦が続く。


「帝国と戦ってるのかハンバーガーと戦ってるのか分かんなくなってきたよ……」


「帝国の中心でハンバーガーを食べる?」


「ドラマチックな感じ?!」


 帝国を降してハンバーガーを見せつけるように食べる。なかなかいいプランではなかろうか。ルーフィアのパンは世界を揺るがすな。






 少しでも面白いな、続きを読みたいなって思ったら、ブックマーク、評価、感想をよろしくお願いします!


 評価はできれば☆☆☆☆☆→★★★★★でお願いします!_(:3」 ∠)_


 時々書きたくなるメルフィーナさん!



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