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やがて来る明日のために

 今日もいちゃいちゃ!



 魔族のリンゴを家に……洞窟に連れて帰った。


「そういえばリンゴもスキルある?」


「ある。土術」


「わあ、いいスキルだ!」


「そうか? 地味だぞ」


 地味とか言いつつ照れてるな。でも実際にセレナの炎術がチートっぽかったしなあ。四元素の術は全部チートだろうなあ。


 ちなみにリンゴの目はオレンジに近い赤……リンゴ色、なんてね。


「つまんないギャグを察知した」


「謎感知能力!!」


「魔族だからな」


「魔族みんなそうなの?!」


「ギャグだ」


「ボクより面白い!!」


 楽しい子だなぁ。拾ってよかった。ボクはボケてもらわないとツッコミだからなあ。一人では人類はなにもできないのだ。できるけど。


 さて、一番広い部屋まで来たけど、テーブルがまだないんだよなあ。地べたにパンを置くとか嫌だし……。あっ。


「ね、リンゴは土術でテーブルとか壁とか作れる?」


「楽勝だ。誰に言っておる」


 ってうおお、手をかざしてすぐにテーブルから椅子まで用意された! しかも椅子は六脚!


「ここを食堂としよう」


「ん、広げるか。風避けの壁も作る」


 うわー、うわー、開拓の味方爆誕!


「シーツをテーブルクロスにして、お皿は作れる?」


「ん」


 おおおおお、食器まで自在!!


 コップとかも買わなくてよくなったよ!


「じゃあこの大きいお皿に並べるね。照り焼きサンドにカツサンド、ハムカツサンド、ベーコンレタスサンド、魚カツサンド、チーズバーガーに竜田バーガー、唐揚げドッグに……」


「おおおおお……」


 目の星とヨダレ大量、いただきました!


 ってすごい勢いで食べるね!? 十秒に一個くらい入れてない?


 あ、口がリスほっぺになった可愛い。そんなにあわてて食べなくてもいくらでも出せるよ。


「ルーフィアのダンジョンに永久就職決定」


「ツッコミどころ多い!! 就職するの?! 永遠に?! ここダンジョンにするの?!」


「決定だ」


「さすが貴族は傲慢だよ?!」


「我の添い寝も許す」


「添い寝まで許された?!」


「……体はもう少し待て」


「体も許すの?! ボク女の子だよ?!」


 はあ、はあ、ツッコミ疲れたよ。


 でもリンゴの土術は戦力としてめちゃくちゃ大きいんだよなぁ。可愛いし。


「あ、飲み物なんにする?」


「ブラックコーヒー」


「渋いね?! リンゴジュースは?!」


「両方頼む」


「すごい相性悪そうだけど毎度あり!! タダだけどね!?」


「ツッコミ疲れぬか?」


「心配されたけど、くうー、残念ながら君のせい!!」


 あー、でも二人なら楽しそうだな、いいか、スキルランク上げやレベル上げもできるし。


「就職はいいけど、防衛のために色々やっていくよ」


「必要なことだ」


「うん、この辺り魔物が多いからね。まずはボクのパワーアップを考えてたんだ」


「共に戦ってやろう」


「うん? リンゴ強いの?」


「母の次くらい」


「お母さんか~」


 子供のリンゴのことだから実家のパワーバランスっぽいよね。お母さんにお子さまパンチして抱きしめられるとかかな。お父さんはスルーされて最弱。まあリンゴは戦力より生産要員として優秀だから期待できなくても構わないけど。


 ボクが頑張るか~。どうしようかな。水はボクも使えるしライムも水系統。覚えるなら雷とか風とかかな。風だと空を飛べるし。飛んでみたいんだよね~。


 火はセレナが来てくれる気がするし回復や防御もアイリスが来てくれたら大丈夫かな。防御は少し考えるかな~。それも入り口を空気穴以外ふさいでもらって風魔法で空気を入れ替えて、うん、雷と風にしよう。


「土術はガラスとか作れる?」


「可能。金属は無理だ」


「金属も専用スキルが確かあるか。リンゴは覚えたい魔法とかある?」


「風は通信、探索、戦闘、飛翔等、実用的である」


「風魔法と土術は相性どうなの?」


「……すこぶる悪い」


「土術を伸ばそうか。いいスキルだし」


「それが良さそうだ」


 まあパンと水に相性いいスキルなんて水魔法と雷魔法くらいだけど。水魔法もいいかもなあ。水が用意できるし。


「魔法を習得したらレベルアップ頑張るかな」


「それがよい。あと、ここを要塞とする」


「それもリンゴがいたらできるね。楽しそうだ」


 この辺りの地形把握しつつレベルアップもいいよね。勝てない敵はいるかも知れないけど。周辺の地形を利用して堀を作ったり城壁を作ったり。夢がふくらむなぁ。


「楽しいな」


「そうだね。あ、まだ食べられるならパーティー結成祝いしない?」


「二人なのに?」


「ライム、非常食、おいで」


「名前かそれ?」


「……いあ、いあ」


「オフォオフォ」


「鳴き方、独特であるな」


「だよね~」


「だがスライム、ロバ、共に優秀。使える」


「もう少し優しい言い方がいいなぁ~」


 二人の名前を紹介したら非常食の名前で「こいつはなにを言ってるんだ?!」みたいな顔をされたけど、四人で家族(パーティー)結成だよ!


 ちなみに四人とも肉系統が好きで、リンゴはパン多め、ライムは野菜多め、非常食は揚げ物が好きだった。……非常食って悪食過ぎない?


 飲み物はりんご酒のシードルが受けた。りんご好きなリンゴと炭酸好きなライムは分かるけどまたお前か非常食。名前が悪かったな。ボクももう大人だからお酒飲めるんだよね。


 ボクはこのスパークリングワインっていうのが好き。美味しいなぁ。ボクのスキルだから自分の好きな香りの良いのが作れるんだ。


 ちなみにボクとリンゴとライムはお酒に強いけど非常食は酔うと踊りだしたので強いか弱いか分かんない。


 ちなみに神スキル食品は二日酔いにもならないけど酔いすぎたら朝は起きれなくなるっぽい。


 ボクのスキルって籠城戦強いよねー。援軍は来ないけど人間が来るには魔物が多いし魔物が来るには冒険者も来るっていう守りやすい土地なんだよね。すぐ前に森とか川があるから大軍は置き辛いし。


 こうなると欲が出てくるな。木工スキルが欲しい。服や布団も揃えたいから裁縫系スキル、武器を揃える鍛冶スキル、素材を集める人、……そんな神スキルの人もっと来ないかな?


 それに兵隊が欲しい。アンデッドとか良さそうだけど人間が近づかないのはボクが困る。セレナとアイリスが喜んで攻めてきそう。……フラグ立ったかな?


 やがて来る明日のためにも、ボクも、ボクらは、力をつけていかなければ。


「そろそろ寝ようか。部屋に案内するね」


「添い寝する。大きいベッドを作ろう」


「添い寝決定だった?!」


 リンゴが作った土のベッドにボクが食パンを敷き詰めたらまた「こいつはなにをやってるんだ?!」みたいな顔をされたけどシーツを二枚敷いて毛布を二枚かぶってパンの温度を温かくしたら一瞬で寝落ちした。抱き枕にされたけど。食パンはライムの朝ごはんだよ。なぜかベッドにしたパンは一瞬で食べるんだよねライム。


 ボクは治癒魔法の練習をして眠ったよ。


 女の子ってすごい柔らかいよね。ボクのパン以上だよ。






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