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31話 なんかすごい魔宝石
魔宝石の特殊なところは他にもある。
魔宝石は空気中の魔力を吸収しその中に魔力を溜め込むという性質がある。
そう、いちいち魔力を込めなくても放っておいたらまた使えるようになるという事だ。
ランクの高い魔宝石には自ら魔力を生成するものも存在するが、それはかなり希少度が高くレアだ。大賢者様でもなかなか見れない代物なのだ。
私はそのギリスさんの手に持っている魔宝石を核にして作ったという杖を凝視する。
「魔宝石に興味ある?」
コクリと頷く。
「ダンジョンレベルを上げて、ダンジョンを広げていけば、魔石が採れるフィールドが作れるようになるよ」
「そうなんですか、耳寄りの情報ありがとうございます」
「いいよいいよ、後輩みたいなものだしね」
「では、その杖に話を戻しましょう」
「うん、そうだね」
「その杖は魔道具ということでいいのでしょうか?」
魔道具とは、道具に何かしらの魔法を付与したり、魔石を利用した道具のことである。一番身近な魔道具は街に設置されている街頭だ。
街頭には光る魔石である光照石が使われている。




