1話 レフィカは異世界転生者
こんにちは、この本を読んで下さってありがとうございます。
私はレフィカ・ランカット・ガヴィーだ。
ガヴィーは影名。この世界には影名というものがある。影名は自分と結婚する人や家族にしか明かせない、知られてしまうと呪に使われてしまうからだそうだ。
なんという厨二設定だ、と名前を告げられた時にはかなり驚きショックを受けた。
そう、私は異世界転生者なのだ。
前世の名前は長三川璃奈[ながみかわ りな]という。オタクで腐女子だった。そのせいで青春はオタ友と楽しんだ。二十歳で死んでしまったのだが。
早くに死んだからか知らないがこうして前世の記憶を持ったまま、新しい生を受けた。
私の家、ランカット家は商家である。貴族とまでは行かないがまぁまぁ贅沢できるので満足してる。
親ガチャ成功と言ったところだろうか。
異世界転生チートなど存在しないけどね。
魔法がある世界だったから、魔法のない前世だった私は張り切って魔法を学び練習したりした。
けど、いくら頑張っても才能がなかったようで中の下程度使えるようにしかならなかった。
他に剣は父から教わったから中の上程度なものの使えるっちゃ使える。でも、天才という程でもないし。剣で生きていけるほどの腕前でも無い。ちょっと戦える女の子レベル。
一番大事なのは顔も中の中という所なのだ!少しくらい可愛くしてくれたっていいじゃないか!と神様に抗議するが何も返ってこない。
まぁ不細工を極めるよりかはマシか、と立ち直りこの世界では青春を謳歌し恋愛をしてやることに決めた。
今日も特に何も無い一日だった。眠気が襲ってきたし、寝ることにする。




