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27章 君と僕が壊した世界

 君の見せかけの笑顔

君の見せかけの言葉

君との見せかけの幸せ…

嘘だとわかっていたのに、君を愛した。


理由なんてない

理由があるとしたら

ここに君と僕がいたから。


この世界じゃ僕らは結ばれない

僕らにはこの世界は狭すぎる

こんなくだらない

こんな汚れた世界なんて。


何かにずっと縛られている蜘蛛の巣

みたいじゃないか?

こんな世界、君と僕で壊すんだ。


僕らの成れの果て、汚れた結末

最後はこんなもんさ。


姿、形は違えど似た者同士、

蜘蛛と紋白蝶の愛の形なんて…。


どんなに光を見ようと

どんなに頑張ろうと

光など差さない。


 何回も同じ事を繰り返した

何回も同じ事で苦しみ、悲しんだ

何回も同じ事で裏切り、不信に思い

もがいてもがいて結局、

お互い信じられなかった。


あの頃はお互いが、見えていなかった。


それでもこんなに傷つけ合うのは

互いに惹かれ愛し合ってるからだと

理由を作った。


どんなに辛くても、

その先に幸せがあると

ただ、一緒にいたいと願った。


周りから見れば、ホントにバカな

幼稚な事だと思うだろ…?


こっちもそんな事初めから

わかってる、バカなのは承知の上。

けど、食べてしまいたくなるくらい

愛しくて、君の中に入りたいくらい

愛していたんだ。


どうしてこうなった?

そんなのも最初からわかってた。


君と出会った時から

君を愛した時から…

それはとても簡単な事。

そして、凄く残酷な事


「僕と君が蜘蛛と紋白蝶だからだよ…」


ねぇ…ねぇ…?

僕の1番愛した紋白蝶よ

僕を1番傷つけた紋白蝶よ。


けどね?大好きだよ

今でも変わらず…あの頃と何も変わらず。

大好きだから一緒にいたんだ

嫌いだったらとっくに別れてた。


君を食べた僕の身体には

もう誰もいれないよ?

君と僕だけの世界に行こう。

君と一緒ならこれを罪とは思わない。

浄化もやり直しも望まない

ずっと君だけを…

このまま君だけを愛してる。


たとえ、この身が君と共に滅びようと…

たとえ、この先が闇に溺れる地獄の世界

であろうとも…

たとえ、神からしてみれば1番の罪、

大罪なんだとしても…


全ての世界を壊して

君と堕ちたこの最後の世界が

僕にとって「真実の愛」なんだ!


「ありがとう 僕を愛してくれて…

 そしてごめんなさい

 君を愛してしまって…」


 僕は、強い強い、傲慢、自由、

ワガママがある蜘蛛。

 君は、強い強い、貪欲、孤独、

嘘がある紋白蝶。


 闇の世界で生き、命を喰らう闇の世界で1番罪深き者。

 神の世界で生き、愛を探し

「真実の愛」ではない愛に溺れる

神の世界で1番罪深き者。


どちらも罪の塊だ。

どちらの世界でも、罰の塊だ。


どちらも愛する者の為に周りを壊して、

お互いを愛していると信じてきた。

ただ、僕らが進んだ愛の先には、

みんなが望まない未来ばかりだった。


僕は思う…

みんなも祝福する愛なんて

偽善な愛なのではなかろうか?

それも、どうせ時が経てば

失くなってしまう愛なのではなかろうか?

変わってしまう愛なのではなかろうか?


どっちにしろ、そうやって汚い愛に

変わるのなら、

僕は君との汚れた愛がいい。


それでもこれは、この世では罪なのだ。


 じゃあなんで、君と僕が出会い

恋をし、愛を目指して、嘘、裏切りを

させてまで悲しみ、憎しみを

覚えさせたのだろう?


これは、神からの罰なのか?

ただの、流れただけの運命か?

それともこれは、蜘蛛と紋白蝶の必然か?

神が闇そのものなのか?

それとも運命が悪なのか?


闇に生きる者が希望を見たからか?

光ある者が神に絶望を見せたからなのか?

僕が君に、自分を見ていたからか?

君が僕を、自分に重ねていたからなのか?


色んな要素はある…。


けど、後悔があるとしても

こうなってしまったとしても…

それでもね?


この愛が…愛しい君が…

僕の真っ暗な闇の世界に

たったひとつだけ差し込んだ光。


どんなに醜くとも、どんなに汚くとも

神をも、運命をも超える

この世にたった1つだけの希望

「真実の愛」だと信じていたかったんだ…。


ねぇ…?ねぇ…?

愛しい君よ…


君は、僕をホントに

愛してくれていたんだろうか?


君は言っていた


生き方はそれぞれでも

もし、離れてしまったとしても

ゴールが一緒ならいいじゃない?

目的地にたどり着けたらいいじゃない?


どういう意味かな?


今ではもう、こんな僕には

そんな事すらわからないんだ…。


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