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19章 黒い傷痕

 小さい頃、僕はワガママだった。

独自の世界というか、ワガママで

自己中だった。

親は厳しい感じで怖かった。

怒られていた。

父親の機嫌を損ねないように

してた気がする。


 その後、弱さは強さにもならなくて

ただ僕なりに弱さを隠すようになった。

大きくなって僕は親が嫌いで遠く離れた

少し自由になれた気がした。


親の元を離れる前に、僕は今まで

溜め込んだ言葉を放ち

親の元を離れた。


僕「僕の味方をしないなら

  別に構わないけどこれからの

  人生邪魔はしないで!

  僕は僕の正しいと思う道しか

  歩かない」


僕の人生だ、誰の人生じゃない

どうなろうと自己責任。

そう胸に思い、僕は故郷を離れた。


僕「なるようになるし

  なるようにしかならない」


僕の口癖。


とりあえず、生き物は小さい頃から

刻まれてきたものは必ず

今と未来に影響をもたらすという事。


 本心なんて言った事はない

全て諦めていただけ。

このくだらない世界で何をして、

何を言っても、どうせどうもならない!

っと。

だから、基本誰も相手にしない。


「楽観的で何も考えてないなぁ君は」


お前らに僕の何がわかる?


そうしていた方が、めんどくさくならないし、周りが変に期待しないで楽だから

そうしていただけだ。

そこに、心はない。


 君も小さな頃からの親の影響。

信じる神という存在。

愛と謳う者からの教えがあった。

小さい頃は明るかった。

色んな事を知りだしてから

色々考えるようになった。

ココ(神の王国)にいて私はいいのか?

私は変わりたい、とか君は言っていた。


君は親の操り人形のように生きていた。

どうしようもない親、けど家族だから

こそ助けたい。

親の許しがなければ、君は自由には

いられない環境で育った。

家族の為、家族の為、そうしても

家族はそれが当たり前で君を褒めては

くれなかった。

君の優しさが生んだ、いつまでも

家族に閉じ込められている環境。


君がそう言っていたから、

僕がただ信じていただけなのかも

しれないけど…


僕「僕と一緒にいたいと言うのなら

  いつまでも子離れできない親達を

  何とかしてよ?

  いつまで縛れているの?

  君の生き方は親の生き方ではない

  でしょう?

  時間なんて作るものでしょう?」


君「作れる程自由じゃない

  いつもそう、私の望みは実現

  できない…

  希望しても切望しても

  いつも遠く手に届かないものに

  なっちゃう…

  でも希望する事をやめちゃったら

  自分がダメになってしまうような

  気がしてそれも怖い…

  

  ねぇ…?あなたも虚像…?」


僕「なんか君といると感じるんだ…

  騙されているんじゃないかって

  ホントに君はそういう

  状況なのかな?

  自分の都合よくしていたいだけ

  なんじゃないかな?」


君「…自覚はないけど客観的に

  そう見えているのならそれが正解

  いつも自分の思わぬ方向に物事

  が動いて知らぬ間にハマっちゃって  

  て…そんな事ばかりだから

  いつも状況についていこうと

  焦っているのかも…」


僕「なんか僕のやり方と

  僕と同じ手を使っている感じが

  してさ

  君は紋白蝶なのに…」


君「………」


薄々感じてはいたんだ、何を隠して

いると。

けど、君を信じていたかったんだ。


凄い自信に満ち溢れている時もあれば

凄く自信のない時もある。


きっと、誰かに認められた時は前向きで

誰かに認められない時は後ろ向き。


 君は自分で物事を考える事が苦手で

誰かの言葉を聞かないと不安で仕方なくなる。

君が僕の所に、君だけの考えで来た時

君はとても不安そうだった。

神から、離れた君は精神がおかしく

僕の好きだった君とはほど遠い。


君はその前にこんな事を言っていた。


君「神から離れては生きていけない」


僕はその時は、冗談かと思ったが、

神より僕を取った君はおかしかった。


それも演技か…?

不信に思った、僕は助けなかった。


僕も君の真似をして


僕「君から離れたら生きていけない」


と、言いながらそばにいた。

そうしたら「あなたはいつも言葉だけ‼」

と、君は怒ってみせた。


君の怒った所を見たのは

3年くらい一緒にいて少ししかない。


 君は優しくて、いつも笑顔で

何を考えているのかわからなかった。


全て作ったものだったのかな?

ホントの君なんていないのかな?

疲れただろう…?


神にも、家族にも、他の生き物にも、

僕にも全てにズル賢く利用し、

全て回りくどく自分の通りにする

汚い偽善者。


そう言ってしまえばそれまでの君。


裏を返せば、そうしていないと

自分なんか誰にも認められない。


孤独になる、自信がなくなる。

だからずっと演じてなきゃならない

これは容易な事ではない。


気をはって僕に好かれる君を演じながら

僕の事を隠して、みんなに好かれる君も演じなきゃいけない。


僕にそのまま愛されたままだけど、

みんなにも愛されたい。


欲張りなんだよね?

全部欲しかったんだよね?


そうしたら、自信がなくならず

自分の好都合な世界ができるから。

ガチガチに自分を誤魔化し

嘘で固めていたんだよね?


 それだけど、僕には全て嘘とは

思えなくて…。


君といた日々が、欲に溺れたもので

あったとしても、

笑顔を作っている時は妙に笑顔が

嘘っぽい君。

ちゃんと笑顔を作れていない君。


そんな出来損ないな君は僕と似ていた。


しっかりしていそうなのに、

不意に見せるドジな所がほっとけなくて

僕といる時に、たまに見せてくれる

ホントの笑顔が可愛くて。


何よりも楽しそうに笑ってくれる

子供のような無邪気な所が

とても愛おしかった。


いちいちなんか可愛くて

君という幸せと不安を同時に愛さず

にはいられなかった。


天使のような君と、

悪魔のような君がいて、

全然違う顔を見せる君はとても

不思議だった。


純粋に演じるは、白い君。

白い羽を持ち、ひらひら飛んで笑顔、

愛想を、振り撒く。


妖艶に演じるは黒い君。

黒に紛れて、ゆらゆらしなやかに踊り、

精一杯の乱れた愛をくれる。


光と闇を持つ君は蜘蛛よりも怖い。


蜘蛛は見た目で怖いから、

最初から誰も寄り付かない。

蜘蛛は中身なんて関係ない

存在が悪。


紋白蝶は違う、見た目で寄らない者なんていない。

中身なんて関係ない。

存在が善。


蜘蛛は卑怯だよ?

ただ、君という紋白蝶は中身も存在も

もっと卑怯だ。


 女郎蜘蛛は、妖艶でやさしく美しく

いい顔をして寄ってきて、

相手が自分の事を好きになり、

気を許した時に食べる蜘蛛。


相手を1番美味しく食べられる時に、

食べるというご褒美があるからそうするのかな?

僕は君を女郎蜘蛛という、

昔の蜘蛛を君に重ねていた…。


僕には相手と仲良くなってから

食べるという事は理解はできないが

女という、生き物はそんなものなの

だろうか?

僕にそうしてもなんのご褒美もないのに

君は僕に何を求め、何を望んでいたんだろう?


僕「女ってわからないものだな…」


僕は、考えたくないけど考えてしまう

君を凄いと思った。

離れても、僕から離れない

君を凄いと思っていた。

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