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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
二学期
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case:75 【冬休みの場合】 Act.1

今日で二学期も終わり冬休み。

最後のホームルームの喧騒の中、聞こえてくるのは期末を乗り切った者たちからの楽しみだという声と乗り切れなかった者の怨嗟の声だ。


まぁ、そんなの事正直どうでもいい。

私としては喜んでいいのかそれとも悲しめばいいのかどちらとも取れない心境なのだから。



確かに冬休みという長期休業はうれしいものもある。

自分の時間を大いにとれるし、勉強や読書に集中できる時間というのも得られるだろう。

普通は。


しかし、私の場合気が付けば冬休みの三分の二ほどが誰かとの予定で埋まっているという。

なんの冗談だろうか。


一応断ったりもしているのにやれ『迎えに行くから』とか、『それならあなたの家でふふふ・・・』とか不穏な空気がバリバリ出てくるもんだから首を縦に振らざるを得ない。

それに教師という仕事の都合上冬休みも補修者のために教鞭を握らなければいけない姉が暴走しないためにも姉との時間を取らないといけない。


そうなると必然的に妹との時間もとめんどくさくなってくる。


結果予定を細分化して自分にも都合よく編纂していった結果がほぼ誰かと一緒、という状況である。


けれども、そこはいろいろ学習した私。

誰かと二人きりになるといろいろと危ないことは目に見えているので必ず三人以上になるように予定を組んだ次第。


けども基本的に普段であれば家に引きこもることが多かった私がこうもアクティブになるとは、人生何が起こるかわからないものである。


とはいえ本日は12月25日一般的にクリスマスパーティーは前日に行われる。

そういう年に一度の行事には家族で行うわけで私としてもまんざらではないし、今日はよっちゃんやそのご両親、法月家も含む二家での合同クリスマスパーティーも行われる。


そういう年一行事には私だって積極的に協力はするというものである。


明日の誰が参加するのか正確にわからないクラス内クリスマスパーティーよりかは断然。



とりあえず明日のことは置いておいて、今日のことである。

年に一度ということでここ何年か合同でのクリスマスケーキは私が手作りさせてもらっている。


そのための材料をこれから買いに行こう、というわけである。


さてホームルームも終わり、校門前にて

「そこで、よっちゃんには荷物持ちを頼もうと思うよ、今年も」


「あいあいさー」


この後どうせ家に来るはめになるならと毎年一緒に帰っていたわけだが今年は妹も一緒の為、校門にて妹を待っているわけだが、その間にこの後の予定を伝えておく。


よっちゃんも毎年の事なので特に文句もない。


と、妹を待っていたはずなのだが私の横に来たのはギャル子さん。


「・・・・・・」


「・・・・・・・・・なんでしょうか」


なぜか校門前で妹を待つ私を凝視しているギャル子さん。

思わず何ごとかと質問。


「いや、誰待ってんのかなーって。彼氏?」


「いや藤ちゃん、お京さんにそれはできない。ていうか許してくれないでしょ周りが」


「確かに」


ギャル子さんの質問によっちゃんが真面目に答え、それに納得するギャル子さん。

お前ら失礼だろ。まぁ、彼氏なんて作ろうなんて思ったことはないし欲しいとも思わないけどできないはないだろうし、許してくれないって誰が・・・っていうのは愚問か。


「はぁ、妹待ってんの、今日はうちとよっちゃん家でクリスマスパーティーだから」


「ああ、よっちゃんと藤間て幼馴染だもんね」


「うんうん、毎年クリスマスは京ちゃんの特製ケーキが食べれるから楽しみなものですたい」


飽きれた私がギャル子さんに正確な情報を伝えると、ギャル子さんは納得したようにうなずいて。

と思ったらよっちゃんが調子づいた発言を。


ねえ、それ言ったらめんどくさい奴じゃないかな?よっちゃんや。


「え、藤間ケーキ作れんの?」


驚きと同時に何かを考え始めるギャル子さん。

そしてその顔はだんだんと笑顔になっていき・・・うん、この笑顔は怖い。

やな予感しかしない。

妹よ早く来るんだ、今回は切実にそう願う。


「藤間ぁ、明日もケーキ作ってくれない?」


そして、そんな願いはかなうわけもなく甘えた声でそんなお願いをしてくるギャル子さん。

いやいやいやいや、そうだ妹が来なくてもさすがに断れば

「え!?いいの?やった!明日も京ちゃんのケーキか、うっし任せて!!」


「え」


私の返事も待たずなぜか承諾するよっちゃん。


「いやちょっと」


「よしじゃ、任せたかんね~」


なんとか撤回しようとする私を、まるで逃げるように帰っていくギャル子さん。

あれ絶対断られるってわかっての対応だよね、ねぇ!?


「お姉さま~待たせてごめんなさい~」


おおう、妹よあと一分早ければ。

いや、言うまい。

ちゃんと断れなかった私が悪い。


はぁ、仕方ないか。



とりあえず

「よっちゃん」


「ん?なに?」


喜んでるとこ悪いな

「今日、ケーキ、なし、くたばれ」


「えぇ!?何で!!??」


なんかわめいている幼馴染はほっておいてはてなを浮かべ妹と買い物に行くこととしよう。

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