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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
二学期
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case:66 【会長へのご褒美の場合】

わが校の生徒会会長、高嶺椿姫。

進学校の名に恥じぬ品行の良さ、成績は優秀で運動もできる。

そして容姿も整っているという、まさに高嶺の花であると名高い人物。


というのがクラスメイトや私の高校の共通認識。

しかし私にとってもそうかといわれれば全私が違うと首を振ることだろう。


生粋の薔薇趣向のお方で泣かせた女は数知れず(私調べ)で手口も結構凶悪で私も一度危険な目を見ている。


が、まぁ実際のところ被害を受けたわけではない、と目をつむってきた。

けど

「これはないでしょぉぉぉおおおおおおおおお!!」


「けけけ、京様が大胆!!ふっとばしますわよぉ!!!!!」


生徒会長が運転する車が轟音を上げて駆けていく。

正直少しちびるかと思った・・・チビってはいないけどな。いないけどな!!



事の始まりは言わずもがな学校祭の報酬の件。


一人目の妹で私はかなり油断していたところも否めない。

けど、生徒会長のこればかりは予想外過ぎた。


今日の為ときちんと私公認で生徒会長としぶしぶ連絡先の交換のやり取りをしていざ前日。

通知の文面は『明日迎えに行きます』となかなかに簡素なものだった。


だからってわけでもないけど、妹での件もあったし私は私で変に勘繰ることなくそのまま受け入れていこうなんて思っていた。


そして当日の朝、10:00頃に会長は約束通り私にお家にやってきた。

後ろに高そうな車を引っ付けて。


最初は誰かに乗せてきてもらったのかなとも思ったのだが、見るからに運転席には誰も載っていないのである。

今だから思い返せば『迎えに行く』という文面からは少しさっせたのではないだろうか、いや無理か。


さすがに違うだろうとも思ったが、そのまま会長は車の運転席に乗り込んで挙句には私に助手席に座る様ジェスチャーまで。


まぁ確かに運転免許は18歳からとれるし、ウチの学校は進学校のくせに以外と校則が緩いというか。

いやでも会長の行動力にはいちいち驚かされる。


まさか免許持ってるなんて誰が思うのか。


まぁしかしわざわざ迎えに来てくれたのだ、それにまだ学生なんだし安全運転でエスコートしてくれるだろう。


何て思ってた私が公開するのは出発してから5分もかからなかっただろう。



助手席に乗り込んだ私をなめるように見てくるのでそれに関しては一言モノ申しておいてから今日の助ジュールを確認してみる。


「今日は京様を私のお気に入りの場所まで連れて行こ言うかな、と思いまして」


「そこで襲う気なんじゃ・・・」


思わず口を出てしまった、反省なんぞ要らないとはおもうが。


「まさか!!それに襲うならそれこそ今すぐに・・・じゅるり」


「いや、ごめんなさい」


ほらな、ということで今日はありがとうございました。と出発前に車を出ようと

「ああ、違います違います、いかないでぇ」


何てやり取りはあったが要はそこまで距離があるためのドライブなんだろう。

と、おとなしく助手席に座った。


それを受けて生徒会長も、少し恍惚としながらも車を発進させた。

させたところまではよかった。


それに運転も丁寧で、まぁ信号で止まる度にスキンシップといいつついやらしい手つきが襲ってきそうにはなるがこれもお約束だろうと我慢してきた。


けど、様子がおかしくなったのは大きな通りに出てから。

徐々に徐々に運転が荒くなってきているのだ。


それにつられて会長も気分が上がっていっているように見える。


正直私は会長が車に乗ったら性格変わる人かとも疑ったが信号で止まる度のお約束はなくならないからそんなことはないと思っていた。


思っていたのだが、高速道路に乗ろうとした時私は思わず会長を二度見してしまった。


「ええ、少し遠いので高速に乗らないといけないの」


とは会長の談、いや違う違う。

そもそも学生が高速道路とか怖いっていう話で、なんて冷や汗を垂らしているうちにきれいに高速に入ってはスピードをどんどんと上げていく。


そして急な車線変更であっちやこっち、なまじスピードが出ているだけに怖いのなんの。

姉の運転で高速道路に乗ったことはあるけどあれとは段違いで怖かった。


急な斜線変更で会長の方に倒れてしまっても気にならないぐらい怖かったのだから。


ちなみに下はチビってないが涙はちょちょぎれそうになった。


して、魔の高速道路を一時間ほど走ったところで今度は長いトンネルに。

そしてそのトンネルを抜けた先には、きれいな海が広がっていた。


目的の場所というのはどうやらその海ではなかった。

しかし、到着した場所は海を間近で見るよりもいい場所だった。


「ここね、毎年家族で来るところなの」


「まぁ、きれいですね。見直しましたよ先輩」


それは高台にあるちょっとした休憩場所。

しかし、そこから見えるk式は海も含め街が一望できる場所だった。

地平線の向こう側まで見渡せそうな壮観な景色が広がっていた。


まぁ、妹の時もそうだけど本当に私をお楽しませたいとかそんな生酛しかもっていないんだろう。

だから困るというものなのだが。


「これ、教えたの京様が初めてですから、ね?」

いや前言撤回。

この人は下心ありすぎだろう。



ちなみにこの景色のせいで忘れていたが、帰り道の高速道路で私の涙はちょちょぎれた。


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