case:61.5 【文化祭本番への場合】Act.2
普段からあんまり気にすることはなかった存在。
ぶっちゃけどこにでもいるような、ウチにとってはそんなどうでもいいような存在・・・だった。
そう、過去形。
学園祭準備期間中に起きたちょっとした騒動。
その中心人物はウチではあるんだけれども、それを横からかっさらっていた人。
彼女のことは結構有名で、というかここ数ヶ月で有名になったというべきか。
それまで全然目立ったところはなかったのだが、今回の件でそれも見方が変わった。
そうやって注視してみると、こう何というか今までよく生きてこれたなぁっていうぐらい隙だらけでなのに何ともなっていないというか。
何もされないぐらいにまわりが騒いで牽制しあって結果何事も起きてない、ある意味理想的なバランスで成り立っているというか。
「藤崎ぃ?どしたのそんなに藤間さん見つめて~」
「んぁ?べっつにぃ~怪我大丈夫かなってさ」
とりとめない会話。
ちょっとした出来事で怪我を負ってしまった彼女をウチが見ているとさすがに周りも気になって問うてくるが、あたりさわりない返事を返しておく。
そういうと皆が納得してくれる。
一応騒動の原因の一端はウチにもあるようなものだから心配しているという言い訳も妥当だろう。
が、別にそれだけが本心というわけでもない。
別にかばってもらったから、というわけではないがこう、どこか隙の多い彼女を見ているとなんというか庇護欲とでもいうのか。
そういうものがわいてくる感じがする。
正直これが、だいぶ前に留学生としてやってきたアヴィっていう女子の言う愛とか好きという感情ではないというのはわかる。
ていうか、女同士なのにどうどうとそう言える方がおかしいと思うんだウチは。
けど、それでも一緒に居てやりたいという気持ちは別にわいてくるわけで。
何て悩んでもばからしくなってくる。
所詮今まではかかわりの少なかったクラスメイトにいきなり絡んでもそれこそ彼女の姉妹やアヴィという外国人に敵視されるだろう。
それは正直めんどくさいし。
今まで通りでいいだろう、なんて一人で納得しておく。
「この後どうするぅ~?」
「そうだな~・・・」
どうやら藤間さんは姉妹やその友人たちと体育館へ行くらしい。
「とりあえず体育館いくかぁ~」
ウチの一言に皆が同意してくる。
さてそうと決まれば・・・はっ、別に藤間が心配とかってわけじゃないのに何で一緒の場所に行こうとしているんだウチは!?
何て言う内心をよそに皆は先に体躯観へと向かっていくもう行先の変更は無理の様だ
・・・めんどくせ、考えんのやめよ。
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