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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
二学期
77/133

case:61 【文化祭本番の場合】Act.4

さて、一日目と二日目現在にて騒動の現況になった人物は生徒会長を除いてすべての人物にあっている。

故に、どのタイミングで生徒会長は来るのだろうと警戒をしていたのだが、実はすでに接触されていたりする。


それも今朝の段階でどこから、というか完全に情報源はよっちゃん辺りなんだろうが生徒会長からメッセージが携帯に入っていた。

それは

『本日15:25分より体育館にて劇をやりますので是非お越しくださいませ京様。By貴女様の椿姫より』


といったメッセージ。

いったいいつから彼女は私のものになったのかなんて突っ込みは置いておいて。


最初はコレ行かないとダメかなぁ?とも思いはしたが、行かないと行かないで面倒くさそうなことになりそうなのは明白なので仕方なく予定には組み込む。

しかしそんなことを今一緒に同行しているメンバーに言うのもそれは面倒臭い。


ということでそれとなく体育館へ行くよう誘導してその体育館に来ているわけなのだが・・・。


「いやー、学際とか初めてですけど体育館とか意外と静かですね」


廊下では騒がしかった学園際も体育館に一歩踏みこんでみればとたんに喧騒から隔離されたかのように皆が一様に静かにしている。


「まぁ有志での発表とかクラスによっては劇とかやるクラスとかあるからね~そりゃ変に騒がしくはできないよ」


櫻井さんの疑問に当然のように答えるよっちゃん。

よっちゃんが言ってくれたが、概ねその通りで有志発表などでライブでもやらない限り基本は演劇などが中心で、終わった後で拍手がな響き渡る程度である。


なんて考えながら時間を確認。

現在は15:15分、会長の指定の時間の10分前である。


とまぁそこまではいいのだけれど、体育館に移行と提案したあたりからか姉の態度が妙にそわそわと落ち着きが無いというか。


「ね、ねぇ京ちゃん?もっとほかのクラスの出し物とか見に行かないかな?ほらお母さんやお父さんもまだいるだろうし」


一応私がクラスで給仕をやっている時に両親は我がクラスに来ては私の写真を撮って、お友達がいるならと別れたわけだが。

その時姉は何も言ってはおらず、このタイミングでの発言。


・・・たぶん姉は会長が劇をやることを知っている。

いや当たり前かこれでも教師だし。

となるとこう、やっぱり邪魔したいのだろうなぁ、とか呑気に考えているうちに櫻井さんが座れる場所を確保してくれたようで姉的心境ではもはや逃げ道はない。


と言った状況。

まぁ、私は今後の面倒の為にどこかへ行く気などはなかったのでいらぬ心労をさせてしまったわけだが、普段からの私の心労のお返しと考えればなんと心のすく重いというか、多少罪悪感を感じはしてしまうが。



といった具合で各々席に着いたところでちょうど会長のクラスが演劇発表の様で司会の係の人がそれを体育館にいる人に伝えたところかなりの黄色い声援が上がった。


主に生徒会長の上っ面にひかれている面々だったり、おそらく毒牙にかかった女子生徒達からだろうが。


題目はなんと『ロミオとジュリエット』と王道を行く王道。

なんとなく会長が何役で出てくるかもう予想できてしまうというか。


もう面倒くさい。


なんて考えていると男装した会長か登場。

そしてすぐさま場所を特定したのか私の方に向けてウィンクを飛ばしてくる始末。

そのせいで周りは黄色い歓声が「私にしてくれたのよ!!」とか言い合いが起こるほど。


そうだな、運今のウィンクは決して私にされたものではないだろう。


そんな風に白けた感じで見ていれば目玉目玉のシーンで

『美しい音楽に誘われて、貴女に出会ったその時から、ロミオはもうジュリエット、貴女のものだ。』


とか


『ああ、君の(かご)の鳥になりたい。』


なんて完全に相手役ではなく私をガン見してくる。

いいのかそれで、とも思うが正直苦笑いである。


もっとも、その視線がファンサービス的なものだという風にとらえてくれたのか私に敵意が向いてこないのが幸いなおころではあるが。


そしてラストシーンでも、相手役のお方はキチンと愛のセリフをロミオに対して放っていたのに、そのロミオ役の会長は終始私を意識していたのが怖いほど伝わってきた。


ああ、会長との邂逅を思い出してぞわっとしてしまう。

と、やっとその恐怖の時間は終わりを告げ、この後の演目に関しては知り合いが出るものはなかったので体育館を後にすることに。



「いや、生徒会長の劇すごかったね~」


「周りの熱気がやばかったすね」


とは暢気な櫻井さんとよっちゃんの会話。

半面

「幸、あの女要注意よ・・・」


「それぐらい見てれば分かるわ・・・ちっ」


「あれが狂愛・・・デース」


一緒に居たきそいあっていた三人は重々しい雰囲気だった。

んアヴィさん、私からしてみればお前ら三人も変わらんけどな。

とはつっこまないでおいた。

何事も君子危うきになんとやらである。



とりあえずこれで全員分はこなしたというわけで、あとはどういう風に結果が出るかはわからないが、せめて私の胃に少しは優しい結果にはなってほしい。


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