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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
二学期
67/133

case:54 【×文化祭準備の場合】Act.2

急遽、設営の為のテーブルが足りないということで一階にある会議室まで手の空いている数人で机を取りに行くことに。


調理組に関してはメニューの考案に関しては諸々許可をもらいあとは当日を待つのみ。

という状態なので教室内の飾り付けやモデルの衣装の政策の手伝いなど各所に回される程度には手が空いている故私がこういったことに駆り出されるのはあたり前。


といったところではあるのだが。

なぜよっちゃんが付いてきているのかは現状は暇だった、ということはなく目的はただのサボりなのだろうがどうしてこうもどうどうと抜け出してこれたのか。


「まったく委員長は人使いが荒いよ、困った困った」


「よっちゃんはよく逃げるからでしょ、現に今。まぁ私もなんでかこういった苦手分野回されるけど」


私とよっちゃん二人して委員長のことを考えため息を漏らす。

いったいいつからこうなったのやら・・・いや確かな確執というのは夏休みのあの時の事件がきっかけだろう。

何とかしないと、はぁ。


けれどとりあえず目下は文化祭にていろいろ企んでいるであろうあの四人をどうにかしないといけないわけで委員長には申し訳ないけれどもうしばらく我慢してもらうほかないだろう。



もう何度目のため息かわからないため息を吐きながら私とよっちゃん、ほか数名で会議室にある必要数の机を数えそれぞれが何個持っていくかを決めていく。


もちろんこういう時に指揮力を高く発揮してくれるのがよっちゃんである。


私?いや面倒だし。




・・・友達いないだけだろうとか思ったやつあとで埋めr、おほん。


なんてことはない活躍の場を譲るのもできた友人というやつの仕事。

そう、私はよっちゃんの友達だしね!!


いや、むなしいだけだやめよう。


くだらないことを考えている間に机の配分も決まったようだし。

さて運ぶとしようか。


もちろんサボりに来ているよっちゃんには私の分も少しばかり持ってもらうことにしよう。


「え、あのお京さん?私そこまで持てないんだけど」


「そうかサボリ魔、委員長に報告していてやろう」


「ぜひ持たせていただきますとも!!」


まったく初めから素直に持てばいい物を、なんてたまには仕返ししても悪くないだろう。


というかこうでもしないと私の精神衛生上もういろいろ限界なんです。

ごめんよっちゃんそのうちお菓子でもくれてやろう。



『そんなんで学際行けっと思ってんのかこのくさったみかんどもがぁぁぁあああああああ!!』


『ちょ、藤間いい加減にしろってのこの!!』


机を運んでいる最中に何とも聞き覚えのある声で何とも気合の入った声がとある教室から聞こえてきた。

聞こえてきてしまった。


というか、何ともないと思っていた私がおろかだった。


そりゃそうだ。私にこう接触を控え迷惑があまりかかってこないということは他の誰かが私の代わりをしている。

ということ他ならないわけなんだよなぁ、なんてしみじみ感じてしまう。


「京ちゃ~ん、なんか悟りひらいてるけどこれさっちんだよね?」


言うなバカ野郎、せっかく現実逃避していたのに。

いや、今からでも遅くはない。

聞かなかった振りしてさっさと机を運んでしまおう。


『気合を入れろよぉぉ、それでも股間に一物ついてんのかよぉ!!』


『ふ、藤間ぁ・・・』


うん、聞かない、聞いてない、聞きたくない。

今の私は聞かザル・聞かザル・聞かザルの姿勢を貫く。


「ね、ねぇこれ櫻井さんだよね巻こまれているの」


「んぐふっ」


よっちゃんの何気ない一言が私の心を傷つけたよ。

本当に勘弁しておくれ。


私はこの先のことを考えるだけでもう胃が死にそうなんだ。


それを準備期間から殺しに行ってどうするというものだろう。

実際よっちゃん、逃げようとしてしていたけど現に私を奪い合うとかいう宣言をした現場に居たのだから私の心労もわかってほしいものである。


「京ちゃ―――――」

「よっちゃん、幸のクラスは見た感じお化け屋敷の様だね」


「あ、う、うん」


分かっている、わかっているさよっちゃん。

よっちゃんが何を言いたいのかは!!


けど、けど、今度櫻井さんには何とか埋め合わせはさせていただきますからここはもう教室に戻ろう。


そう私は笑顔で語りかける。

後に聞いたところ『ここまで必死なオーラで穏やかな菩薩スマイルは人生で初めて見た』というほど私は追い詰められていたのだろう。

とりあえず!!


「けど、今はウチのクラスが優先だし、委員長に遅れると怒られるから行こうか・・・ね?」


「お、おっけー」



何とかよっちゃんを納得させその場から離れる。


背後からは相変わらずどこかで聞き覚えのある声が非情なことを叫んでいるが私とは全く関係ない。

関係ないったらなのだ。


うん・・・ただ、ただ何となく櫻井さんには学園祭ではおもてなしをしてあげよう。

なんとなく思っただけ、決して今通り過ぎた教室のことは関係ないことにしておいてほしい。


私の胃がこわれてしまうからっ!!!!!





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