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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
二学期
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case:46 【×アイドルの場合】Act.1

小鳥遊さんの秘め事を偶然ながらも知ってしまった翌日。

その時は幸運ながらも姉と一緒に帰ることで難なくを得たというものの、昨日の今日である。


ここで何もない方がおかしいだろう。

幸運だなんて思っているのだけでは切り抜けることも不可能だろう。

とは考えて昨日から事本人の小鳥遊さんの事をアイドルであるという観点から、調べてはいるのだがこれがまったくわからないのが現状である。


しかも変によっちゃんなんかに頼ってそれが小鳥遊さんにばれれば、なんて考えると後が怖い。


とりあえず、私のあまり興味が無い分野ということもあり事早に調べることをあきらめきちんと小鳥遊さんと向き合おう、と決めて家を出てきたものの結局はどう対応していいかわからず逃げの一手でしかないのが現実。

なんか運よく風でも引いててくれないかと思ってしまう。

いかんいかん、昨日から現実逃避が過ぎるぞ私。


何て言う悩みと襲い掛かる胃痛に顔をゆがませながら、妹とよっちゃんに心配されながらも登校時間を迎え学校へ行くことへ。


そしてこんな時に限って陸上部の朝練がなく妹もよっちゃんも一緒に登校することになってしまっているというのがまた何というか。



ただ、やはり小鳥遊さんのことをほかの誰かに相談する気にもなれず、結局ただの体調不良ということで納得してはもらったものの訝し気な態度はとられてしまう。


でも、だからっといってこれこれこういう事情が~なんて言ってこの二人が暴走した時もそれはそれでいやだし、特に後始末なんかが。

かといってこの先に待ち受けている試練を思うと八方ふさがりで泣きたくなってくる。

心のダムは決壊しているが。


そんなこんなで校門前についたとき昨日から見慣れたシルエットがそこに立っているのが見えた。

まるで誰か来るのを待っているかのようなしぐさ。


いや、小鳥遊さんでおそらく待っているのは私のことなんだろうけどさ。

いや少し位は現実逃避も許されるかと。


とは言え私も私で登校時間は運動部の朝練ほどではないが早めに設定してある方だが、いったいいつから待っているというのだろうか。

何というかそれが一つばれたことに対する口封じのためであるならとんだ執念を感じるというか、本当に誰かに相談して事を大きくしなくて正解だったというか。


そんな彼女だが私を見つけるや否や、何ともまぁ今まで見たことないような笑顔で小走りに走り寄ってきた。

そうまるで『今を生きる女子高生』みたいな感じで。


あ、いや普通に女子高生か。

とりあえず、何が言いたいかって今までとはまとっている雰囲気がガラリと変わっているということだ。

そこはかとなく私は恐怖を感じる。


が、この後の彼女の発言で事態はもっとややこしくなることになる。



「おはよう藤間さん、宝月さん」


「お?おっは~小鳥遊さん珍しいね~」


はにかむような笑顔で挨拶してきた小鳥遊さんに、そんな感想を漏らすよっちゃん。

それに警戒心をあらわにする妹。


「えっと・・・その藤間さんに、その・・・用事があって、ね?」


そのよっちゃんの珍しい、という発言に水を得たりといった表情を影で作った小鳥遊さん。

いやたぶんこれ私が小鳥遊さんの本性というか正体を完全にではないが知ってしまっているから気付けるちょっとした表情の変化なのだが、まぁ普通の人なら気が付かないことだろう。


小鳥遊さんそれはまるで何か、そう『秘めたる気持ちがあるのですわ』みたいに頬を赤らめてよっちゃんにそう答える。


その瞬間妹の殺気が膨れ上がったのは言うまでもないことだろう。

そして


「藤間さん・・・その、放課後、校舎裏で、ね?」


何て可愛くお願いされた。

眼は完全に『来なかったらわかんてるよな?ああん?』といっているようにしか私には見えなかったが。


そして足早に去っていく小鳥遊さんをしり目に私達三人の硬直は一緒にとかれた。

がそれぞれ感想はべつだった。


「京ちゃん何があったの?本当に春!?」


「あんのクソアマぁボクのお姉さまに色目使いやがって・・・」


かくいう私は恐怖心が勝っていた。

「いてこましたるくそがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

とりあえず今は妹を止めることでいっぱいいっぱいだった。



そしてとうとう、約束の放課後。

休み時間の耽美によっちゃんには絡まれ妹の問題行動に巻き込まれもうへとへと、といって逃げ出したいがここで逃げてまた余計こじれるのも遠慮したいので約束通り校舎裏へ。


いもう宇都に関してはよっちゃんがひきとめてくれるということで。

本当残念ながらよっちゃんの思うような展開にはならないのだけれど。


そしてたどりついたそこには昨日と同様に優等生っぽい仮面を取っ払ってガンくれている小鳥遊さんの姿があった。


「来たわね藤間さん・・・昨日は何も言えず帰ってしまったけど今日は昨日と同じだとは思わないで」


「あ、うん・・・」


なんというか、どういう態度でいたらいいかわからない私はとりあえずそんな生返事をしておく。


とりあえず、私の心はただ一つ何としてでも平穏無事に切り抜けたい。

その心ひとつだけである。

感想等良ければよろしくお願いします。

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