case:35 【×学期末の場合】Act.2
紆余曲折・・・妹と櫻井さんの口論の激化から始まりなぜか当然の如く櫻井さんまで巻き込んでの勉強会が始まり、学校の図書室を使えば生徒会長が乱入して勉強どころではなかったりと・・・あったが。
ほんっとーにいろいろあったが、なんやかんや乗り切り、今はテストも終わっていざ夏休み目前。
あとは一週間後に控える前期終業式を残すのみとなった今日この頃。
せっかく人が人並み過ぎた後の休息を、と思ってもやはり私の周りは恵まれないというかなんというものか。
いつもの通り学年一位になってしまった私は、といってもわざと手を抜くつもりもないのだけれど、そのせいなのか委員長にちらちらと視線を送られている。
まぁ、それはいつものことで別段気にはしてはいないものの何かあるのなら、いつもの様に真正面からどんと言ってきてほしいというのは正直な所感ではある。
まるで委員長らしくないというか、いや私に委員長の何がわかるのかという問題ではあるが、私が思う委員長ではないというのが正直な感想である。
そして休み時間のたびには訪れて『夏休みはどこに行きましょうか?』とか『私の家にはいつ来る?』とか『結婚式はイギリスのチャペルで大丈夫かしら?』などと問題発言を連発してくる生徒会長。
件の事情を伝えているよっちゃんには同情の目と共に時たま壁役となってくれはするが事情を知らない人たちからしてみれば、なんでであいつだけ優遇されているんだ?っといったような視線が突き刺さることもしばしば。
この前なんかは、話したこともろくにない男子生徒から生徒会長を紹介しろなどという図々しいお願いをされるまでに至った。
丁重にお断りさせてもらったが。
中でも一番驚いたのは、ちらちら見るのなら真正面からと前述したが実際に本当にまあっ正面から向かってきた委員長。
しかし、その口から繰り出されたのは前回の宣戦布告のようなものではなく、顔を紅潮させて
「ふ、藤間京・・・その、何かしら・・・夏休みとか予定はあるの?」
なんて聞いてきたことだ。
正味、戦線布告を身構えた私にとってはかなりの不意打ち気味の口撃に面を食らってしまった。
何なのだ、この少女のような表情と質問は。
彼女自称ではあるだろうが私とはライバルのような関係なのではなかったのだろうか。
なんて突っ込みが出そうになったが飲み込む。
その場は、気が動転した私に代わってよっちゃんがどうにかしてくれてはいたが、正直予定がどう組まれたかは知らない。
よっちゃんのこと、ろくなことにはなっていないだろうが。
なんてグダグダしていたらあっ、という間に終業式。
いったい全体、この夏季長期休暇において私はその名に恥じぬ休暇を得ることはできるのだろうか。
・・・倒置法ではないぞ?『いやできない』などとは言いたくない。
とは言えないのがつらいところである。
現に、今も終業式が終わり帰りの清掃時間なんかにも生徒会長は私にすり寄ってきては副会長に連行され、藤間先生は私を独占しようと暴走し、教頭先生に連行され、妹が教室を抜け出してきては櫻井さんに連行されと最後の最後までなんだかおわった気がしないものである。
なんとなくではあるが、長期休暇中でも都度顔を合わせそうな、というか絶対頻繁に会いに来るだろうという気さえ起ってくる。
やっとのことで学校での学期末の仕上げを終わり、家に帰りついたというのに
そこではすでに妹と姉が言い合い(喧嘩)をしていたのだから始末に置けない。
口論の内容は『夏休みの京ちゃん(お姉さま)と一緒にいる権利』に関しての事らしい。
まぁ、この二人とは毎日顔を合わせないといけないということはわかっていたが、正直夏季長期休暇ぐらい一人でゆっくりしたい・・・旅にでも出てしまおうか。
想像してみたが、軽く事件が起きそうだからこの案は却下だな。
家族だから仕方のないことなのだが、ならばせめて落ち着きをもって行動してほしいものである。
というか、だ。
二人共部活や教師としての仕事があることを忘れているのではないのだろうか。
いや、忘れているなこれはうん、頭が痛い。
そんな結論を導きだし、私は二人をスルーして自室へ向かう。
いつの間にか私の携帯のIDを入手したのか生徒会長からのメールが大量に来ていた、そして今も来ている。が、そちらは無視してよっちゃんの通知にだけ返事を返してそっと携帯を閉じた。
ずっと携帯はなり続けているが。
とたんドアを轟ノックする音と同時に『京ちゃん(お姉さま)はどっちと一緒に居たいと思う(ます)!?』
二人だけの口論なあいいが、その喧嘩に私を巻き込むのはいい加減やめてほしいというか、私に迷惑がかかるということを学習してほしい。
そして、いまだに鳴りやむことのない携帯の通知欄には生徒会長の文字。
まったくこれだから前途は多難なのである。
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