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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
一学期
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case:34 【×学期末の場合】Act.1

新編突入

の前置きです。

今年に入りまだ数か月という中で様々な騒動に巻き込まれた。

姉の乱入に妹の入学、期末テストの勉強会に委員長に睨まれながらの体育際。

そして一番の衝撃だったのが生徒会長による誘拐事件。


いまだに半年もたっていないのに起こったことはその日数にはそぐわない内容の濃さに正直頭がいっぱいいっぱいである。

そして今は学期末。

あとひと月と少しで夏季休業に入る。


そう思うと少しは気が楽になるというもの。

が、当たり前の心情なのだろう。

だがそうはいかないのが私の環境というのか、周りの人たちというのか。


その一つとしては当然のようにある学期末のテスト、その為の勉強会というのが画策されている。

というのは聞かなくてもわかるだろう、あのよっちゃんの事なのだから。

そうなると当然妹もついてくるわけで・・・ただ今回に関しては櫻井さんは不参加の流れになるのだろうか。



前回は完全に巻き込まれのような形になってしまったから。

それに関しては安心というか、内輪もめに巻き込むのは心が痛むというものである。


「あ、藤間先輩」


なんて考えていると当の本人と出くわすという。

・・・この娘自分から面倒ごとに突っ込んでいくというか、巻き込まれ体質なのだろうか。

なんてことはどこかにやって、は置けないだろう。


「ん、櫻井さんも今帰り?」


今は放課後、勉強会という私にとっての拷問を察知しすかさず逃げてきたところに、巻き込みたくないとしていた本人に出会ってしまうのだから。

せめて早めに退散いたすとして。


「今日はウルフいないんすね・・・一緒に帰りません?」


おーーーーっと、やっぱりなんだろうかこの娘は私以上に面倒ごとに自分から首を突っ込んでいやしないだろうか?最も私はその自覚があるが彼女の場合それがないことが非常に厄介であるぞ。


んがしかし、別段断る材料も見当たらない。

いや、あるにはあるのだが・・・


「まぁ、いいよどこまで?」


「今日は気晴らしに商店街まで足を運ぼうかと」


っつあー、この子天然でこれなのだろうかと疑ってしまいそうになる。

なぜわざわざ我が妹のホームグラウンド的場所に行こうとしているのか、それも私と二人で。


前述したとおり私は不穏な気配を察知して逃げ出してきている。

逃げ出す、という表現を使っている以上二人はテスト前週間ですでに部活はなく、今頃私を血眼になって探しているだろう。


それに正直、正直・・・君家反対方向じゃないかっ!!!

わざとか、わざと私を困らせて遊んでいるとか?

・・・いや、そんなんだったら私はこの後輩とこんなに仲良く?はなれていないだろう。

ぶってはいるが、根っこではいい子なのは今まで過ごしてきた中でよくわかったのだから。



まったく、とりあえず櫻井さんの提案は飲むとしても猛獣につかまる前にこの場(校門)から離脱しなくては、と考え巡らせる。


「んじゃ、カラオケ行くかい?久しぶりに歌いたい気分だ」


ストレス発散も込めて。

もちろん櫻井さんは快諾二人して商店街へ向かうことに。



ただ、櫻井さんとしてはどこかへ気晴らし、というのは建前で私と話すのが目的だったのだと悟ったのは道中割と早い段階だった。

だって、口を開けば妹をどうすればいいかの相談ことだけだったのだから・・・っ。


前回の期末テスト勉強会で巻き込まれた理由が私と彼女の出会いに関して深い疑念を持った妹が櫻井さんに一方的に絡んでいったことが原因で、それに関しては十二分に説明し解決したものだとてっきり私は思っていたのだが。

私の知らない水面下では常に櫻井さんは私のことで妹から被害を被っているようで、本当に彼女には頭が上がらない。


先ほど校門でふざけたことを考えていた自分にはりてしてやりたい気分である。

それなのに櫻井さんは私に八つ当たりする様子でもなく・・・この娘絶対不良じゃないよね。


「ってな、具合でして・・・先輩でもむつかしいのはわかるんすけどどうにかならないもんすかねぇ」


暴力に訴えても相手があの『商店街のロケットウルフ』じゃ意味がない、何か方法はないかとずっと相談を受けている状態である。

とはいえ、あの暴走妹に何言っても聞かないのはもうあきらめの境地に達しているというか、実のところ妹は相手が本気で嫌だと思うことはしない。

だからきっと櫻井さんもそこまで妹のことを邪険には思っていないのだということはうかがえるが、こうなんか自分のことでそうなっていると思うと自分が情けないというかなんというか。


とりあえず

「まぁ、もう少しで夏季休業だから」

「っおっねえっさっまぁぁぁぁああああああああああ!?ああああああああああああっ!!??」


そうもう少しで夏季休業だから、そうすればしばらくは心休まるよ。

なんていいかけた私に暗い影が、ついでに櫻井さんにも暗い影が。

うん、そうなるよね。


「櫻井ぃぃいいいいい!なんでお姉さまと一緒にぃいい!!!!」


だって家が反対方向だもの、妹ほどの(狂った)頭であれば変に勘繰るのは当たり前だろう。

櫻井さんの悲鳴にも似た弁明と妹の激論をバックミュージックに私は思いを寄せる。


うん、そうもうすぐ長期夏季休業、いわゆる夏休みである。

というのに心が躍らないのはなぜだろうか。


きっとその答えは目の前にあるこの惨状だろう、とは心が認めてくれなかった。


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