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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
一学期
31/133

case:27.5 【×体育祭への場合(番外)】Act,2

前期中間考査の結果を受け苛立ちを宿敵である藤間京にぶつけてからというもの、自分はなんと愚かなことをしてしまったのだろうと後悔する日々もあった。


事前に体育の授業で藤間京が運動音痴なのは目に見えて明らかなのに相手の苦手な物でも価値誇ろうとした自分が浅ましく思ってしまっていた。


けれどすぐに態度を変えることも出来ずに、いや、自分のプライドの為にと頑なに変えることを拒んでいたのは事実。

故に変わらず藤間京には強く当たり続けた。

予想外だったのは藤間京のプライドの高さというか、ここまで喰い付いてくるか、とさえ思いもした。


けど、こんな彼女だからこそ、そしてそんな自分だからこその中間考査の結果なのだろうと認めたくなくても認めざるを得ない事実をむざむざと見せつけられた気分になった。

そしてさらに予想外なのは思った以上に藤間京が運動音痴な事だった。


正直2年の体育祭だしそこそこの結果をだせるだろうと思っていたが藤間京だけはその範疇にないと心の底から思わされた。


だから最初こそは練習だけで試合になど出すつもりはなかった。

たぶん藤間さんもそれは思っていたことだろう。

だが

『ごめんね委員長、今日は用事が』

『体調が悪くて、ごめんね〜』


他の生徒から告げられるのはそんなサボりの言い訳にもならない言い訳。

用事があると言いつつ他クラスの女子と意気揚々と下校する生徒。

体調が悪いと言いつつカラオケの約束をしている生徒。


何かと不満げにでも参加してくれているのは藤間さんとそれに巻き込まれている感じの宝月さんだけだった。


だから私も気の迷いを起こしたのかもしれない。


「スタメンには藤間さんを入れます」


なんてことを口にしてしまったのだから。

もちろん他の藤間さんの運動音痴ぶりを知っている人達から文句の一言も出たが、そんなこと言えるほど彼女らは頑張っていない。



まぁ、結果は分かっていたことではあったが。

まさかここまでの結果になってしまうとは、苦笑いしか出てこなかった。

けれどその結果に自分は満足していた。

なんだかんだ藤間さんとの日々は楽しかったのだ。


「ね、ね、なんで京ちゃん下げなかったの?それなければ勝てたんじゃない?」


ま、結果は結果としてそう疑問に思われるだろう、それもいつもつるんでいる宝月さんなら尚更だ。

けど答えは決まっている

「なぜって、頑張っている人の頑張りが報われないのは辛いものでしょう?」


「は、はは、これ報われたって言うのかねぇ?」


宝月さんは片手にファンタを持ちながら苦笑い気味に答えていた。

藤間さんの奢りである。

「まぁ、確かに・・・けれども楽しかったと思うのだけれど?」


「!・・・それは確かだ、さすが委員長」


宝月さんも私の一言で納得してくれたようだ、うん、宿敵からの奢りで飲むファンタも美味しいものだ。


ま、だからといって勉強で手を抜くつもりなどさらさらない、次こそは勝ってやるぞ藤間京。


私は清々しくそう思うのであった。

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