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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
一学期
24/133

case:22 【×ライバル登場の場合】Act.3

保健室にて私と姉の邂逅を目撃した新崎さん。

あれから最近は事あるごとに私に絡んでくるようになったが、正直私には彼女に恨まれる理由に関して納得がいっていない。

そもそもそこまで強く恨まれるいわれがない。


今現在、長く続いていた新崎さんとのかくれんぼは姉の仕事の都合で昼休みに攫われることが無くなったことで鎮静化しているが、教室で昼食を食べていると常に新崎さんの視線がぎらついているように感じてしまい心が落ち着かない。


そのため無理を言って保健室でゆったりとしている、というわけである。


「確かに学力的に京ちゃんに勝ちたいって気持ちが勝っているのは委員長から感じるけどさ~恨まれているは京ちゃんの勘違いじゃないの?」


「ん~、んん~~~、いやでもあれは私を完全に敵視しているよ、何かある度に『藤間さんはダメ、私だったら~』とか言ってくるようになったし」


「なっ、たかだか学級委員長風情がお姉さまに向かってダメ出しなど・・・絞めてきまsぐえっ」


ゆったりと昼食をとっている最中なんだ、物騒ごとは遠慮いただきたい。

あとわざわざこちらから餌を与えに行くものがあるか。


ということで軽く妹の襟を絞める。

それにしても確かに学年順位という場に限定していえば彼女の私へのライバル視のよなものは理解できる。

しかし、それならばテスト期間だったり授業の節目の小テストだったりで睨みを聞かせるということであれば十分に理解はできるしよっちゃんの言い分も通る。


しかし、常時その視線を感じるということはその限りではない、というわけでもあり。

そうなってくるとやはりそうなる理由なのだがこれが全然思い浮かばない。

私自身でいうのもあれなんだが、別段素行が悪いわけではないだろうし授業もどこかのいねむり常習犯と違ってきちんと受けている。

委員長だから、としても恨まれる理由には合致しないはず。


・・・・・・いや、待てよ?宣戦布告された時からこうだっただろうか。


いや、あの時は別段そういうわけではなく、確かに体育祭を口実に『次は負けない』といってきてはいたがその時はまだそんなに敵視という視線は感じなかった。

そのような視線を感じ始めたのはここ最近からで、ここ極直近であった出来事といえば一つしかない。


何ということか委員長的に、新崎さんという彼女の中の模範規則的に私はどうやらアウト一直線の生徒として認識されているに違いない。

というより確定だろう。


これも全部姉のせいなのではあるが、それを説いたところで分かってくれるような人だろうか。

一応言ってみるか?だが私の検討違いだったら『自意識過剰も大概に』とさらなるお冠を頂く可能性すらありえる。


「はぁ・・・参った」

昼食途中でもあるのに思わずため息をこぼしてしまう。


「ん?委員長が?でもテストでわざと負けても怒りそうだよね新崎さん」


「うん、まぁそれだけではないんだけどね」


私の言葉にはてなを浮かべるよっちゃんだが詳しく話す必要はないだろう。

というか憶測とは言えそうなった原因をこいつがいるまえでいえるわけがない。


「お姉さまがため息?いや、お姉さまのため息!?瓶か何か密閉できるもの・・・じゃなくてお姉さまを悩ませるたぁふてえ奴だ!!とっちめてやりますよ。で、どこのどいつですか!?」


この一見まともそうに見えて脳内波乱万丈妹の前でなんて決して、口が裂けても言えるものだろうか。

私と姉が(はたから見て)仲睦まじく昼食をとりあっていたなどとは。


おそらく今ある判断材料の中では新崎さんに目を付けられる理由はこれしかないだろう。

見るからに公正な姿勢を示す彼女に、親族に教師がしかも同じ学園で密会の如く二人で昼食をとっている状況など許しがたいことこの上なくその瞳に宿ったことだろう。


私の姉妹間のあれやこれを知っているよっちゃんだからこそあまり気にしていないようではあるが、はたから見れば考えたくはないが不正行為でもやっているのではないか、などと思われていても可笑しくない状況ということだ。



これはこれからの身の振り方をキチンと考えなくてはならない。

今はまだ皆面白がっているだけに留まっているがいつ委員長と同じような考えになるかはわからない。

まぁ、まったく別のところで委員長に恨まれていてこの考えは私の行き過ぎた自意識過剰から生まれた被害妄想である。というなら現状ではそこまで問題視するものではないが、気に留めておいて損ということもない。

気を付けるだけ気を付けてはおくべきである。


そして当面の問題は姉とそして新崎さんとをどうするか。

うまく回ってくれればいいのだが。

それにもうすぐで体育祭だというし。

はぁ、何とかなってはくれないものだろうか。


「またお姉さまのため息!!ボクは悔しい!!お姉さまのなんの力になれないなんて!!!!とりあえずお姉さまのクラスの委員長とやらを絞めてぐえええ」


何とかなるわけないよな、こんなのの手綱も握りながらやらないといけないというのだから。

きちんと委員長と話して、何とか打開策を見つけなくては。


「京ちゃん、そろそろタイを離してあ、あげたら・・・?」


「お、おねえざま・・・ぐ、ぐるじ、ぃ・・・」


まぁ、微々たる犠牲は覚悟しなければいけないのは確かなのだろうな。

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