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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
一学期
17/133

case:16 【×中間考査の場合】Act.1

新編開始です。

よろしくどうぞ

気がつけば新学期から早数月、もうすぐ中間考査である。

と言ってもまだまだ数ヶ月先、時間は十分にあるけども。


よっちゃんなんかは今は昼食を終え陽気に鼻歌なんか歌ってはスマホをいじっている。


私としては毎回試験ギリギリになってから勉強を教えてくれ等と言われるのが目に見えているため普段からまじめに自習してほしい、と切に願うところもである。

というかいい加減言ってやろうか、金輪際試験ギリギリでの勉強は見てやらない。と。

・・・いや、そんなこと言えていたのならとっくにそうなっているはずで。

つくづくよっちゃんには甘いというかなんというか・・・。

どこまで行っても頼られることはそこまで嫌じゃないあたり私もたいがいだなぁと思ってもみたりする。



というより、そういうところを見破られているが故の行動だったりするのだろうかあいつめ。

・・・いかんいかん、よっちゃんのあまりの能天気さにあらぬ予想をしてしまっていた。


そうさ、進学校とはいえこんな期間からわざわざ教室で私、勉強してますアピールするほうが稀なんだ。

それなのに勝手に悪いことをばかりを考えるのはいけない。

下手したら上のと下のような暴走行為につながってしまうやもしれない。


私だけはそうなってはいけない。

藤間という家名が地の底に落ちる。


まぁそもそもそこまで大した家名ではないが、藤間=変人という認識が後の二年間ついて回ってしまうような行為はなるべく避けたいものである。

妹と姉はいいのか?そんなの本人たちの勝手だろう、あとで後悔するのは本人たちで私は知らない。


とはいえ、私も家で普段から予習復習等は行っているので学校での休み時間にやることといえば持ち込んだ本の読書しかない。

ので、それを知らない第三者から見れば私もよっちゃんも大して変わりはないように見えるのだろうが。



周りを見るにこんな時期から試験に向けて勉強しているような意識の高い者は、はなからクラスに滞在するよか図書室にでもいるか、はたまた覚えていないふりでもしてクラスでふざけているかの二者択一のみ。

まぁ結果は見る限りまるわかり、いつもと変わらない騒がしい日常の風景が広がっている。


現実逃避はいけないぞ、若者よ。現実逃避しているかどうかは私にはわからないがね。

それに私もその若者の一人ではあるのだけれど。




どうせテスト前期間になればいやでもよっちゃんには勉強を教えてほしいなどといわれるだろう。

しかも今回は妹とかそこら辺のおまけもつきそうなのが怖いところである。


よっちゃんのテスト前の行動は毎回のことなのでもうだいたい来ることはわかりきっている部分もあるが、今年からは姉に引き続き妹まで同じ学校、さらにはついこないだ偶然遭遇したジャージ不良女子までも同じ学校ときたものだ。

せめてもの救いは、姉は教師で後の二人は学年が違うということだけ。

とはいえ後輩が先輩に教えを乞うことは自然な流れでもあることは事実であり。


何か嫌な予感がもはやぷんぷんと匂ってくる。

まぁ、まぁあくまで、あくまで予想ではの話なのだからそれが絶対、というわけでは決してないのではあるけれど・・・ね。


「逃げ出したい・・・・・・」


「ん?どしたの京ちゃん、何か言った?」


はっと、思わず本音が漏れ出てしまったが、なんてことはないただのつぶやき、きちんと聞こえていたわけでは無く何かつぶやいたことに反応したのだろう。

きょとん顔のよっちゃんにはなんでもないとかぶりを振る。

正直今のこころうちを一言一句違わず吐露してしまいたいが、まぁ私とよっちゃんの仲ということで勘弁しておくことに。


それに、ああ、いやそんなことはしなくてもいいのかもしれないし・・・よっちゃんがちゃんと勉強してくれていたりとか。


・・・考えてみたけどそれはないか。ははは、そんなことはないと断言できるほどに想像できなかったのだから確実にないな。


何かく実につぶやいたというのに深く追求することもなくあっさりと志向を切り替え、今もスマホを見ては呑気に笑っているのだから、こいつに限ってそんなことはない。



自分でも思っていた以上にすとんと負の感情が心内に落ちる。

なんとなく、本当になんとなくその光景にイラっと来た。

だから、もし今回も去年と同じように勉強でもみてくれと泣きついてきたらあえて範囲外の勉強でも教えてやろうかしら。


などと内心で思う。

うん、それぐらい私には許される権利だろう。

まぁ、ケーキの一つでもおごってくれれば話は変わるけどね。


などと、考えながら手に持っていた文庫本に目を落とし、残りの休み時間を消化する。

その間は短い物であったが実に心休まる時間であったことをここに記しておく。



やはりこの後のことを深く考えもしない私も、テストに対してではないが、厄介ごとから現実逃避しているうちの一人であったのだとこの後身をもって知ることとなるのだから。

感想等お待ちしております。

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