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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
三学期
105/133

case:83 【×三学期の場合】Act.2

とうとう着いてしまった教室。

下駄箱近くで櫻井さんに出会えたので櫻井さんには日ごろの感謝も込めて渡しておいた。

それになんだかんだいって最初からいたクラスメイトであればまだ難易度は低い。


現に委員長やモデル子さんこと藤崎さんに関しては難なく渡せた。

というより過度な反応が返ってこなかったことで冷静なままでいることができたというかなんというか。


問題は小鳥遊さんであり、時間的にまだ登校していない彼女にはまだ渡せてはいないが彼女とは一応一悶着というかそれほどの事ではないがこういう私らしくないような行動をとる要因の一つでもあるというか原因的存在であるというか。


グダグダ言ってはみるが結局どんな顔して渡していいのかわからないのである。

いやそりゃ誕生日にも来てはくれていたけど向うは気にしてないような感じで普段通り、を通り越してスキンシップが増えたような気がするがこっちは気まずくて仕方ない状況だったのだ。


いったいなんて言って渡せばいいのか、時間は結構経ってはいるとは言えすぐさまの手のひら返しのようにとられてしまうのではないか。

そんなことをグダグダと考えてしまう。



「お、ゆずきちおはよ~」


「へんなあだ名で呼ばないでっていてるでしょ宝月さん!」


そんなこんなしているうちにどうやら来てしまったようで。

っていうよりよっちゃんはコミュニケーション力は怪物並みなのか!?

いったいどうやったらそんな図太い神経できるのだろう。


あ、私達姉妹のせいか?そうなのか、可能性はあるな。

ってそうじゃなくて、小鳥遊さんが来てしまった。


「ほらほら京ちゃん、ささ」


「?藤間さんもおはよう」


そうなるとこうやってよっちゃんがいらない気をまわしてくるわけで。

小鳥遊さんの背後で『やっちゃえやっちゃえ』とどこか変なジェスチャーを入れてくるあたりイライラが募る。

そして律義にも何かしたそうな私を待ってくれる小鳥遊さんも結局はいい人なんだなとしみじみ。

している場合でもなく。


「あのさ、小鳥遊さんこれ」


「クッキー?」


「そのこの前の謝罪も込めて、お礼というか調子いいやつとか思われるかもだけどさ私なりに頑張ってみるっていう意思表明というか、ああ~」


小鳥遊さんに渡せたまではいいが何を言っていいのかわからないというか、何を言ってもダメな気がするのは気のせいだろうか。


「・・・ふぅん、そっか。そっかぁ、ありがと」


それでも何も追及はしないで受け取ってくれる小鳥遊さん。

とりあえずまだきちんとした道筋は立てられていないけれど私なりの決意表明にはなったのかなとは思う。

よっちゃんは何事かという表情の後にんまりと、どうやら勘違いしてそうな表情をしていたが。


それは間違いなく勘違いである。


「なんだかまずいフインキを感じマース!!!!」


それを訂正する前にまずこっちをどうにかしないといけないような人が来てしまった。

あとふいんきではなく雰囲気ふんいきである。


「アアウ!!ユズキのそれはままま、まさかケイの手作りではないのデスか!?」


そして恨めしそうに小鳥遊さんを見たかと思えば濡れた子犬の様な目でこちらを見るアヴィさん。

朝から元気なことである。


もちろんアヴィさんの分も用意してきているわけで。

ただそれを渡したときに、若干委員長とか小鳥遊さんが不機嫌になったような気がしたがすぐに何ともなさそうな表情をしていたのできっと気のせいなのだと思う。



「ケイの手作りデ~ス、ケーキは食べられなくて残念でしたがこれはうれしいデス!!アイラブケイ!!」


それにしてもアヴィさんや、そんな風に騒ぐと

「京様の手作りですって!?」


どうやら遅かったようで。

まぁ彼女、高嶺先輩も目的の一人なのでわざわざ訪問する手間が省けたと思えばいいのか。

それともやっぱり朝から面倒くさいことになったことを嘆けばいいのか。


ちなみに姉妹には事前に渡しておいたしきちんとお礼用であることを伝えているのでそこを心配する必要性はない。


「んん~berrylovely!!おいしいデース!!」


「んぎぎぎぎ、げいざま~」


おっと現実逃避しているうちに先輩が人を辞めかけていたのできちんと先輩にも渡して多く事に。


「先輩、こないだはありがとうございました」


「え!?愛してる!?」


言ってません、と突っ込む前にいろんな方、主にアヴィさんを筆頭に小鳥遊さんや委員長達に総突っ込みを食らっていた高嶺先輩だが、そんなことを気にせずに一枚一枚を大事に口に含んでは破顔している。


「うふふ、この中に京様のエキスが、これはもはや京様と間接的に交わって」


うん何も聞かなかったことにしよう。


そんなことよりも、これを機に私も買われることができるだろうか。

そんなことを思いながらふと小鳥遊さんと視線がかち合う。


するとなんでか不機嫌な顔をしていた。



うん、焦らず行こう。

結局私は私でしかないし、無理に動く必要性はないし。

とりあえず気持ちの切り替えが大事だよね、うん・・・なんで私怒られてんの?

胃が痛いんですけど


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