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擬人化!萌え萌え世界大戦!  作者: 惣流・キリコ
3/7

会食

今回セリフが多いです。


第3話


6月7日 AM 6:00 豊川市 某喫茶店

(珈琲飲むって…外でかよ…)

日下部は思った。こんな大事な話、もしかしたらレベルの高い秘密かもしれないのに…

「あの…どうして喫茶店なんですか…??」

「いやぁ、ここの珈琲がとても美味しくて、豊川へ来るたびに1度は来るんでな。それに、ここの店はほとんど自衛隊員しか来ない所でな。安心せい。」

三佐が喋る。はぁ…と少々喉が詰まるような返事で応える。

「御注文は何にしますか?」

「珈琲5つ。以上で。」

かしこまりました。と注文を伺った店員は頭を下げると下がっていった。

「で、早速聞きたいのですが、どうして私の74式戦車が、女の子になったのですか??」

誰もが一番聞きたかった事を聞きたい日下部だった。実際ではこんな事はありえないのだから。

「私も61式の話から聞いたんだが…彼女らには、兵器としての聖霊があるらしくての。」

「聖霊…?」

日下部、坂口が首をかしげる。

「軍神という神が存在して、その神が聖霊を生み出すそうだ。」

「それが、兵器を女の子にするんですか??」

坂口ががっついてくる。

「実際そうだが、それだけでは人間の身体を身にまとえない。兵器を大切にする。兵器を信頼し戦場に身を投じるその精神。そして何よりも大事なのが、その兵器に選ばれる事。この3つの中からだ。」

「じゃあ、日下部の言ったあの言葉と、彼女がそれに惚れた?から74式が人の姿になったと言うのか。」

すると74式が喋る。

「そうよ!裕二は私に乗っている時いつも、優しく扱ってくれたのよ♡そこに惚れたの♡」

日下部が咽せる。私に乗ってるって…もうちょっと言葉を選べよ…。

「そして、昨日の夜、誓いの言葉を述べたの♡」

とてもウキウキだ。本当にこれが戦車なのだろうか…。

「誓いの言葉…では、日下部君は彼女に対して言葉を述べたと?」

「偶発的になりますが、そうですね…」

「はっはっはっ!だが、これも2人の縁だ。彼女を大切にしなさい。」

日下部は照れながらも頭を下げた。こんなにも私に溺愛?する女性だが、普通に可愛い。これから一緒に過ごすのかと思うと…いや、これ以上考えるのはやめておこう。

坂口が深刻そうな顔で話を切り出した。

「さっき61式殿が装備を出してましたが、やはり戦闘するのでしょうか?」

確かにそうだ。元は戦車、戦うのが目的だ。やはり攻撃を受ければダメージを受けたり、血が流れたりするのだろうか…。日下部の脳裏にそれが浮かんだ。

「戦闘はする。だが安心しろ。死にはしない。腕とかも吹っ飛んだりはしないが、それ相応の痛みは感じるらしいがな。交戦規定とすれば領土の所有権とかだな。」

やはり領土所有権を争って戦う。よくあることだ。

「三佐殿と61式殿は、何か戦闘をしたのですか?」

坂口が聞く。それに三佐が応える。

「沖縄返還を知っているね?あれを決めたのは、実は擬人化戦車での戦闘なんだ。」

!?

3人は目を見開いた。あの沖縄返還を成功させた大元が、擬人化戦車の戦闘だなんて。その後、静寂が続く。

「まあ昔のことだ。そこまで気にしないでくれ。私たちも苦労したが、今はこうして一緒にいる。安心してくれ。」

「珈琲をお持ちしました」

そうこうしている内に先ほど注文した珈琲が来たようだ。行き詰まった空気に水がさした。タイミングが良い。では、美味しい珈琲を一杯っと…。

「………………あの、珈琲だけを頼んだんですが。」

三佐が頼んだ珈琲には、サラダ、ゆで卵、トーストが付いていた。

「知らんのか?珈琲といえばこれだろう?」

おそらく彼が頼んだのは「モーニング」という東海地方、朝限定の食べ物。珈琲=珈琲、サラダ、ゆで卵、トーストが付くらしい。店それぞれで一部品が違うが、筆者の近くのお店はこれらしい。

日下部、坂口は他県出身なのでこのようなモノは初めてだった。

「頂きます」

5人が手を合わせた時だった。何か違和感に気付いた。

「おい待て!お前普通に飯を食うのかよ!?」

「何言うのよ。私だって人間よ??」

人間よって…あんた昨日まで戦車だったろ…。すると坂口がトーストを頬張りながら喋る。上官が前に居るというのに…。

「オイルや鋼材、弾薬を食べないのか?」

どこの某ゲームなんだ…。これ以上言うと危ないから止めておく。すると61式が口を開いた。

「私たちはあなた方と同じように食事をとって補給します。武装の方は資材を必要としますが。」

と、冷静な口調で話した。

改めて擬人化戦車の特徴を知ることができた。その後、5人は話し合いながら朝食を済ませた。


「ありがとうございました。こんな美味しいものが食べれるなんて。お金なら私が払いますのに。」

「何、こうして何かと困ってる人がいたんだ。助けるのは当然だ。それと、この娘たちのことも色々聞けただろう。」

「はい、本当にありがとうございました。」

「では行こうか。61式。」

「はい、三佐。」

と言うと2人はその場を後にした。

「さ、俺らも宿舎へ戻るか。装備のメンテも必要らしいしな。整備員は大変だぜ。」

「そうだな、じゃ、戻ろっか。」

「あなたが私の装備を見るの?変なことしないでよね?」

「するわけないじゃないですか!戦車長の妻ですよ!」

「キャハ!妻だって!あたし達やっぱりお似合いなんだわ!」

「馬鹿っ!坂口!余計なことを!!」

ボケなのか本気なのか分からないことを言うから、74式が日下部に抱きついた。

「でもお二人ともお似合いですよ?」

笑いながら茶化す坂口。

「おいこらぁ!待て坂口ぃ!」


こうして、日下部、坂口、74式はお互いに過ごすのである……。


次回はサブストーリーを挟みます。

ロシア編です。ロシアは偉大だ(いろんな意味で)

ではまた次回で……………

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