エキドナ は みがまえるまえに おそってきた
久しぶりのエキドナさん
元ネタのエキドナはビッ○ですが、こちらではラブ過ぎるだけの女の子……女の子? 人です
「久しぶりね、マイスウィート、ダーリィィィィィン!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
開幕悲鳴ですみません。でも寝起きでいきなり目の光を失いかけている抱きしめられたらそりゃあ悲鳴をあげるでしょう? どこかの頼りにならない橘さんのような悲鳴を上げるのも致し方ないですよね。
「むぎゅっ……み、ミロンさん、久しぶりに会ったのに早々言うのも何ですが……朝からいきなり何しに来たんですか?」
「あらあら、ダーリン? あなた寝坊したのよ。少しリラックスしなさい?」
「寝坊……? ……あ、ホントだ。どうりで魔界太陽の日差しの向きがおかしいと思いましたよ」
レースのカーテン越しに差し込む魔界の日差しを見て背伸びしながら、無言で体を触ろうとしてくるエキドナさんの手を払い時計を見た……
ミラさん達との約束にはまだあわてるような時間じゃなかったから、とりあえずエキドナさんの手を払いながら巻かれたままで抵抗しないことにした。色々と話したい事が多いし。
「……襲っても構わないということかしら?」
「それはエキドナさんの態度次第ですね」
微妙に会話が成り立っていない気がしなくもないが、態度次第=襲ったらアウトという線引きを僕の中ではしている。つまりそういうことである。
「ところでエキドナさん、今の僕はどう思いますか?」
ちょっとした悪戯心で、ミラさんに「ママなら反射的に襲いかねない」といわしめた、あどけない表情でエキドナさんに寄りかかりながら聞いてみた。
「可愛いわ、凄く。食べちゃいたいくらいに……ジュルリ」
「流石にシャレにならないですよその一言……って、あれ? 僕を襲わないんですか?」
「あら? じゃあ……襲われたい?」
「いえ、冗談です」
笑顔で襲われたいかと聞かれ、流石に恐ろしかったから冗談だからと謝った。
舌なめずりしながらの一言であればまだしも、普通の笑顔で言われれば、流石に謝るほかないだろう。
「そういえばダーリン。ダアトちゃんと真理ちゃん以外みんな……あなたと結婚する許可は取ったわ。いずれ母親に……リリスにはとらないといけなかった結婚の許し。丁度一週間前……皆が指し示したかのようにね」
「えーっと……つまり?」
「まあ、まだダーリンは幼いから今は許嫁が精々よ。でも…………争奪戦は既に始まっているのよ(ハート)」
「アッハイ」
壮絶な戦いが既に始まっているのだなと、完全に諦めた表情で相槌を打った。
「ほう、つまりリリスの息子の嫁探しが既に始まっておると……」
「左様でございます」
自身の首を脇に抱えたデュラハンの少女の報告を聞き、玉座に座った幼女は……見た目で判断するならばおそらく10歳程であろう幼女は、不機嫌そうに鼻で笑った。
「アリスといいリリスといい……とうに隠居しておる老いぼれを何故に面倒事に巻き込む気なのじゃ……! ……まあよい。妾も奴の顔が見たかったからの……護衛は任せたぞ。デュラス・ホロウ殿」
「…………承知、した」
デュラスはどうして私の主達はこうなのかと言わんばかりの、どこか疲れたような声で返事をした。
それほどまでに彼女らは……クイーンサキュバスの一族は無茶苦茶な女が多いのだ。
数少ない……どころか、数えるほどしかいないリリスさんよりも歳上の子です。他にはルシフェルさんにメタトロンさん、そしてクティーラとダアトばばちゃんしかいません。エキドナさんは子表記じゃないからという理屈ではなく、数ヶ月だけ年下なのです。歳?きゅ
(無言の打ち首)
「死にたいようだな」