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ハイパーサキュバスシスター

おまたせ、オチ要因しかなかったけどいいかな?

ダアト「ふざけているのかしら?」

ユウ「やめてくださいよ!出番すらもらえてないぼくだっているんですよ!」

「ねぇユート~あの馬鹿妹さぁ~……どれだけチートなの? 40秒で全滅したんだけど。しかも編み物してる最中不意打ちしたのに編み物しながらやられちゃったんだけど」

「……すっごい痛かったですわ」

「……年上なのに、一撃で沈められちゃった」

「知ってた」

 なすすべもなく撃退されてきた3人に、さも当たり前だったと言わんばかりの「知ってた」で済ませたのだが、イアリちゃんアリスちゃんはおろか、いつもなら反論(言い訳)してきていた真理ちゃんでさえも何も反論しなかった。

 それほどまでに妹の、遊月ちゃんの魔力とそれを使いこなす能力は強力なのだ。

 元々サキュバス族は魔力を操ることに長けた種族なのだが、遊月ちゃんはそれらの種族的アドバンテージに加えて間違った努力の方向性によって並みの魔導士をはるかに凌ぐほどの魔力を、具体的には僕の現在の潜在的魔力を越えて魔女先輩に肉薄する程の魔力と、更にそれを的確に運用し効率よく攻撃する観察力。チート能力ではないけれどもかなり強いのだと改めて思った。

「ねぇユート~絶対あいつチート使ってるよねぇ? 全然攻撃が通らないんだけど」

「もしかして最初から全力で魔法投げつけた? 遊月ちゃん、一回ディア姉さんから『躾』されてから魔法吸収のサキュバスオーラを1日一時間3日のトレーニングで習得したから、冒険者の中で初見殺しと言われてるんだよね。まあとりあえず正々堂々正面から立ち向かう分には魔法は相殺だけに気をつければ」

「誰がゲームの攻略のような解説をしろと言った小杉ユート! 改め、元小杉ユート!」

「ダアトちゃん、盗み聞きって流石にちょっと行儀が悪いんじゃないかな?」

 いつの間にか開いていた窓からダアトちゃんが(無言で)入りながらツッコんできた。

 確かにゲームの攻略本風に解説したのだが、ちゃんと要点は抑えているつもりだ。大丈夫、ボス妹の兄だよ?

「……あれこそがサキュバスオーラだったの……!」

「知っていますの、アリス?」

「聞いたことがあるの。確か、元々はとある魔王が勇者を歪んだ形で愛するために」

「ディア姉さんの発明かな?」

「ディアじゃないよねぇ?」

「ディアボロスが作りましたの?」

「現魔王なのにとある魔王とは此如何に?」

「ちゃんとお話きいてー!」

 4人が4人話の最中に割り込み、アリスちゃんは頬を膨らませて怒った。

 ただまあ、年上の姪であるディア姉さんの侮辱よりも自分の話に割り込まれた事で怒っている辺り、アリスちゃんも言外にディア姉さんならあり得ると同意しているのかもしれないが。

「それと、ディアおねえちゃんじゃないの。ゆーしゃが剣に宿した魔力を自分の中に吸収して、その魔力で傷を治すために体中に循環させてはぁはぁ言う人だったらしいの」

「ディア姉さんじゃないね」

「流石にディアじゃなさそうかなぁ?」

「ディアボロスはむしろコンコルドに循環させますわ」

「……魔王には、変態でなければなれないのか?」

 効果からまずディア姉さんではないなと僕ら3人が言い、ダアトちゃんは嘆いた。

「とにかく、ユヅキちゃんの弱点はどちらかといえば物理攻撃なんだけど…………もしユヅキちゃんに痕の残るような傷をつけちゃったら……わかってるよね?」

「なにそのムリゲー」

 笑顔で脅は……念を押した僕に、真理ちゃんが何気に酷いツッコミをいれた。

 実は別の意味でもムリゲーなのだが、僕の言い方から読み取ってくれて流石に挑まないだろうと思い、黙っていた。



 でも慢神のダアトちゃんは……弾けた。

「小杉ユート、怪我を残さない程度の物理攻撃をしたらカウンター攻撃を受けたのだけれど?」

「気合いで避けて」

「ふざけているのかしら?」

 即答されたが、実際そうするしか方法がないのは仕方がない。

ユヅキちゃんの相手をするには無理ゲーか超難度ゲーの2択しかないのだ。

ユヅキの攻略法

・祈る。もしくは諦める

イズモ「世の中歌ってもいのってもどうにもならないことだってあるんですよ。それと、ダアトちゃんはもう強くないんですから、あんまし挑発にのったり知らないおじさんの車に乗ったり」

ダアト「してないわよ! 特に車!」


ユート「ちなみに、ユヅキちゃんの攻略法としては、サキュバスオーラの維持にも少しずつ魔力を消費しているので、使わせるだけ使わせて、回復のために眠る前に魔法でじわじわ体力を削るのが一番ですね。

まず耐えるという時点で既に無理ゲーですが」

ダアト「小数点以下切り捨てのゲームで、小数点以下の確率でどうこうというレベルのゴミ情報ね」

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