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変態がダンジョンに出会いを求めたようです。

諸事情によって遅くなりました。

これからも少しぺースが遅くなりそうですが。

「そっちにいったぞ! ユウ!」

 ドラグさんの叫ぶような声を聞きとっさに振り返ると、巨人の女性が両腕を広げてラリアットするように洞窟ダンジョンをドスドスと足音を立てて走ってきていた。

 流石に顔自体は美人とはいえ、巨人のラリアットだろうと巨人のハグであろうと致命傷には代わりが無いから、強化された身体能力をフルに活用して、巨人の頭上を跳んでよけた。

「はい、よけたー」

 つぶやきながら、モヒカンのヤンキー先輩から教わった非常用の束縛魔法を詠唱し、魔方陣を描き、身長10メートルほどの女性の下腹部に、滑らせるように動かし、そして縄のように束縛した……

 そうして動けなくなったところを、頭と足の両方から囲……もとい挟み撃ちにし、アダカさんとダリアさんが棒状のもので叩いた……

「サウザンドスピア!」

「キルケの毒槍!」

 流石の巨人もこれではひとたまりも無く後ろに倒れた……

「……はぁ、はぁ……強かったね、巨人さん」

 巨人と比較すれば爪楊枝ほどの大きさしかない、小さくて細いレイピアを腰に差しながら……ちなみに股間のほうは大きくて太いけど口に出したら即座に冒険がここで終わってしまいそうだから口に出さない……巨人さんの初期位置の背後にあった扉が開くのをまった。

 ……が、いくらまっても扉が開く気配は無かった。

「……あれ、おかしいなー確かにボスは倒したはずなんだけどなー?」

 確認のため、懐から一枚のカードを……ぼくの名前と5というレベル、そして微ダンピールという微妙な種族名、レベルアップまでの残り経験値が書かれているカードを取り出した。

 レベルアップはしなかったものの、巨人に勝ったことによる莫大な経験値が入ってきているから確実に倒せてはいるはずだ。

「……まさか、リリスさんの言ってた、万が一の不具合じゃないのかな」

 つぶやきながら扉に近寄ると、直感的に嫌な予感を感じ、全力で背後に跳んだ……

「ユウ! 上だ!」

 数瞬遅れ、ドラグリアさんが叫ぶ……その声に対して超余裕でよけていたぼくは笑顔で大丈夫だと返そうとして……

「へぶっ」

上から襲い掛かってきた謎のゴースト集団の中に飲み込まれてしまった。

「ユウぅうううううううううううううううっ!」

 ……この後むちゃくちゃぼくだけ蹂躙された。ああ、中に、中に。



「どうだったかしら? 私とミロンの合作ダンジョン、バベリヌスタワーは」

「序盤の5階層までの感想ですけど、ちょうどいい具合に鬼畜でした。ミミックが敷きつめられたボス部屋はもう興奮で目から暑いものが流れ出るのがとまりませんでしたよ! 結局ミミックには目もくれず慎重に扉にいくのが正解だとか、そんなのまるで予想できませんでした! ああ、思い出しただけで涙が止まりませんよ、ホントにもう! ……流石に難易度高すぎませんか?」

「貴様、一瞬で素に戻るな」

 ドラグさんにツッコまれてしまった。とはいえ、思い出したら涙が出てきたから仕方ないね。

「難易度が高かったのね? ……次のダンジョンは」

「下方修正はどうしたんですか! あの鬼畜ダンジョンに祝福……じゃなくて呪怨を! 裁きを! 鉄槌を!」

「心配しなくても、あのダンジョンはもともとそういう仕様よ。難易度は外道。たとえるなら……地獄の鬼もはだしで比較的快適な地獄に戻るレベルね」

「いやー序盤なのにきついッス(素)レベル1初期状態補正なしダンジョンなのに平然とラスダンクラスの濃厚なラインナップは鬼畜以外の何者でも無かったです。」

 外道ダンジョンのことを、涙を流しながら思い出していると、思い出したかのようにドラグリアさんが口を開いた。

「なあリリス殿……私たちが行く理由はあったのだろうか? ディア殿やユート達では駄目だというのか?」

「ええ。あの子達4人だとレベル1のマイナス補正状態でも、隠し扉と隠し罠地帯にあった999階層までのテレポーターを使ってラスボスのところまでいっていとも簡単に倒してしまったのよね……」

「もうあの人たち4人で世界救えるんじゃないですかねぇ……」

 今のユートさんは実質的に無尽蔵にある魔力を適当に放てばそこらの強い魔物でさえ一撃必殺みねうちできるし、ディアさんの剣はほぼイキかけるくらい鋭くすばやく美しいし、ユヅキちゃんはもはやチート種族の遺伝子にチート能力とチート魔力をかけあわせましたといわんばかりのチート存在だ。桁違いのチートだ。

 コンコルドさん? あの人は魔王四天王の中では最弱だから。雑魚一掃の為の露払いでは最高だけど、ボスクラスとなると完全に空気になるレベルだから。いつの間にか敵に最接近しててすずめの涙ほどのダメージ与えてる感じだから。

「ところで、さっきのダンジョンよりも難しいダンジョンってあるんですか?」

「ええ。全一階層、入ったとたん50人のボスに取り囲まれて身構える前に襲い掛かってきて、さらにその50人を突破しても、クリアできないように私が挑戦者の前に立ちふさがって介入するの」

「無理ゲーですね、わかりました」

 50人のボスを相手するのでも既におかしいのに、更に裏ボスという表現すらまだ弱いような強敵が立ちはだかるのだ。いくら遊びとて、クリアなどできるはずが無い。

「ちなみに50人中、遊月ちゃんがタイマンで倒せそうって言ってたのは半分くらいだったかしら?」

 もはや無理ゲーという言葉すら生ぬるい、地獄のダンジョンだった。

Q.タイトルのネタ、旬過ぎてね?

A.「でも本編のテーマは今が旬です」という意味不明の供述をしており……

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