第二章 動き出す心
第二章へ突入!
9月20日 学園祭の準備
そう言えば、今週から学園祭の準備だっけ?
俺は、欠伸をした
(あまり、こう言う行事は好きになれんな……なんせ自由感があまり感じないな)
そんな事を考えながら、ふと港沢を見た
……すると、港沢はニヤリと笑いノートに何かを書いていた
(あいつは、まだ懲りて無いらしいな)
すると、健二が俺を呼んだ
「祐介〜」
「どうした?」
健二は「やっと気付いたか」とため息を吐いて話し始めた
「俺達も何かやるか?」
「いや、面倒そうだからやめとく……健二は何かやるのか?」
俺がそう訊くと健二は
「そうだな……」
――ガラガラ
「――皆、席に着け」
涼子先生が教室に入って来た
「今日から、学園祭の準備期間でいつもより早く帰れる……だからと言って気は抜くなよ」
涼子先生はそう言うと教室を後にした
(出来れば準備期間の間も自由参加にしてほしいのだが……無理か)
俺は、机に突っ伏せた
……
――キーンコーンカーンコーン
「……やっと、昼か」
俺は、そう言うと廊下へ出た
食堂へ行くか……寝に教室に帰るか……さてどうする?
俺が昼飯を食いに行くか考えていると……
「祐介、お昼行かないの?」
背後から深紅が話しかけてきた
「深紅か、今それで悩んでいたところだ」
俺がそう言うと深紅は呆れたのか、ため息を吐いて言った
「じゃあ食堂行くわよ」
深紅はそう言うと先に歩き出した
(あの憎まれ口をどうにかしないとな……)
……
「深紅は何かするのか?」
俺はうどんを食べながら深紅に訊いた
「別に」
深紅はサンドイッチを食べながら言った
「暇人だな……お互い」
俺は、そう言うと深紅の肩に手を置いた
「……やめなさいよ、皆見てるから」
深紅は照れを隠すように言った
「あ、あぁ……用事でもあるのか?」
俺は、半ば開き直ったように問い掛けた
「いいじゃない、私、学校の行事はあまり好きじゃないし」
もしかして、怒ってるのか?
「……そのようすだと大丈夫そうだな」
俺はそう言うと返却口にトレーを戻しに行った
「……もう、祐介の奴……」
……
「……」
あと、一時間……
あと、一時間で終わりだ
「お〜い……刈伊沢ぁ〜そろそろ起きろぉ〜」
誰かが呼んでるような……
「む……何と言う奴だ!……俺からの目覚ましですら起きないとは!!」
港沢が頭を抱えて呻いていた
「……いや、起こさなくていいぞ……」
俺は顔を上げ港沢に言った
「……むぅ、……折角良い情報を仕入れたのだが……」
港沢はため息を吐いた
「……何だ?」
俺は再び顔を上げ港沢に訊いた
「この学校の悪魔の扉が開かれた!」
港沢の一言で辺りが沈黙に包まれる
「……何だ、その「悪魔の扉」って?」
俺は、あえて訊く事にした
「忘れたのか!?理科室第三研究室の事だ!」
……確かに、あったなそんな部屋……
「で、何があったんだ?」
一応、訊いてみた……すると……
「それは俺の口からは言えん!」
港沢はニヤリと笑いそう言った
「そうか、じゃあいい」
……
「あと二日もあるのか……準備期間は」
俺はそう言うとベッドに寝転んだ
(秋分の日に学園祭とはやってくれるぜ……)
俺はそう思いながら眠った
9月21日 学園祭の準備2
……
「何にもしないのに学校に来るのは変な感じだな」
俺は廊下を歩きながら独り言をぼやいた
「そうですね、美菜なんて風紀委員の仕事が忙しくて……」
美菜はそう言いながら俺の服の袖を引っ張っていた
「……何の真似だ?」
俺はそうそうに立ち止まり美菜に問い掛けた
「刈伊沢先輩だけでも捕まえておこうかと……」
美菜は、「てへ」と笑いながらそう言った
「……鬼ごっこか?学園祭は」
俺はため息を吐くと教室に向かった
……
「はぁ〜暇だ」
俺はそう言うと机に突っ伏せた
「祐介君、何だか眠たそうだね」
結衣は笑いながらそう言った
「まぁな、今日は危うく寝過ごすところだったし……さっきは風紀委員の犬には追い回されるし……少し寝る事にしよう」
俺はそう言うと結衣に「おやすみ」と言い寝る事にした
これが授業中だったら涼子先生もだまってはいまい
……
それから数分経ち目が覚めた
「そう言えば学園祭ってどんな催し物があるんだ?」
俺は結衣に学園祭の事を訊いてみた
「んと、喫茶店とか屋台とかそんな感じかな?」
結衣は一指し指を唇に当て考えながらそう言った
「お約束な感じの店だな」
俺はそう言うとその後にチャイムが鳴った
「結衣、昼飯行こうぜ」
俺はそう言うと結衣は頷いた
……
「いやぁ〜久々に食堂に来た感じするなぁ」
何故か港沢が俺の隣に居座りそう言った
……そう、あれは……五分前
「結衣、昼飯行こうぜ」
俺はそう言い結衣を促した
そして、話をしながら廊下歩いていた時……
「よぉーーー刈伊沢、とそれに黒澤嬢」
後ろから声がするなぁと思い振り返る……其処に居たのは
「またお前か……港沢」
港沢……と言う必要はないが其処に港沢が居た
「俺も、お供さしてもらうぞ」
港沢はそう言うと俺の隣を歩き出した
(……前から思っていたんだが、コイツは何故……女子の苗字の後に「嬢」と付けるんだ?)
俺が港沢を怪訝そうに見ると港沢は言った
「?どうした、刈伊沢……俺の顔に何か付いてるか?」
「目が二つに鼻が一つ唇が一つ、と今言ったのが付いてるぞ」
……
(相変わらず面倒な奴だな)
俺はそう思いつつ昼食を食べ終えたのだった
……
それからチャイムがなり鞄を担ぎ廊下に出た
(あれは……)
そこには、愛が居た
「よお愛」
「……お帰りですか、刈伊沢先輩?」
「あぁ、俺は帰るが……愛、一緒に帰るか?」
俺がそう訊くと愛は
「……菅野さんを待ってるから」
と、そう言った
「そうか、じゃあまた……」
っと俺が言い掛けた時、そこへ誰かの声が聞こえてきた
「――ごめん、愛待った?」
そこに美菜が現れた
「……って、あれ?刈伊沢先輩じゃないですか〜」
……
そこに港沢が現れて話が面倒になったので説明は省く事にしよう
しかし、それから家に帰ったのが一時間後だった事は少し悔やんだが……
「今日は疲れたが、明日は頑張るかな」
俺はそう言うと夢の世界に飛び込んだ
9月22日 学園祭準備期間3
「芽衣、おはよう」
俺はそう言い芽衣に挨拶した
「え?刈伊沢君、どうしたの」
「いや〜折角知り合ったのに何時までも会話がぎこちなくなるみたいでさ、だからお互いに名前で呼ぶ事にしたんだ……嫌なら今まで通りに……」
俺がそう言い掛けた時、芽衣は喜んで頷いた
「じゃ、私も「祐介君」って呼ぶね」
その時、俺は彼女の笑顔を始めて見た
……
「えっ、あのゲーム買ったのか?」
「無論、あのシリーズは全作持っているがな」
学校で港沢と話をしていた(因みに、授業中)
「今回の機体はシュレッド・ギアって話だろ?」
「しかも……今回はもっと凄い機体が……」
「おっと、それ以上言うなって……港沢、クリアしたら俺にも貸してくれ」
「いいだろう」
キーンコーンカーンコーン……
そんなこんなで二時間目の授業が終わった
……
今日は中庭で昼食が食べたくなったので購買でパンとお茶を買い中庭に来た
「あれは……芽衣だな」
俺は中庭のベンチに近付き声を掛けた
「隣、いいか?」
俺はそう言うと芽衣は微笑んだ
「そう言えば……学園には慣れた?」
俺は少し在り来たりな台詞で話掛けた
「うん、大体慣れたかな?」
芽衣は持参の弁当を持って来ていた
「具体的には?」
パンをかじりながらそう訊いた
「どの先生が宿題を多く出すとか……って感じかな」
「なるほどな」
俺がそう言ったあとチャイムが鳴った
……
「やっと終わったか」
俺はそう言うと鞄を担ぎ教室を後にした
……
「いよいよ、明日か」
俺はそう言いつつ明日を楽しみにしていた
9月23日 学園祭!
……
「清々しい朝だな」
俺は珍しく目覚ましがなる三十分も前に起きていた
(たまには、朝食を作るのも良いかな?)
俺は制服に着替え台所に向かった
……
「……思ったより美味くいかんな」
リビングで朝食を食べながらぼやいた
「今度、結衣にでも教えてもらうかな?」
俺はそう言うと食器を台所に持って行った
……
「そろそろ、行くか」
俺はそう言い残すと玄関に向かった
「行ってきま……」
ドアを開けながら言いかけて止まった
「――おはよう、祐介君」
結衣が微笑みながら家の前で立っていた
「あぁ、おはよう」
俺は少し驚きつつ挨拶を交わした
……
俺は学園に着くと驚いた
何時もは何も無い感じの校舎に色々な屋台が出ていた
「……完成度が高いな」
俺は唖然とし辺りを見渡した
「そんな事で驚いてどうする?刈伊沢」
と、そこに港沢が現れた
「何だ……お前か」
俺はため息を吐きながら港沢の方を見る
「おっと、これから任務があるんでな……機会があれば会おう」
港沢はそう言うと去って行った
「私達も行こうよ」
結衣がそう言い店を回る事にした
……
それから、数分が経った
あれから……美里に会ったり愛に会ったり美菜に会ったり芽衣に会ったりで色んな店を回り少し疲れたから、とあるクラスの喫茶店に行く事にした
「しかし、港沢の奴……真逆、あそこまでするか?普通」
俺は結衣と店内で話していた
「射的に火薬使うんだもん……私ビックリしたよ〜」
二人で話していると店員がやって来た
「ご注文は決まりましたか?」
聞き覚えのある声を聞き俺はふと顔を上げる
「……って、深紅?何やってんだ?」
俺は思わずそう言った
「見ての通りよ、それより注文は決まった?」
深紅は俺に憎まれ口、口調でそう言った
(そうだな……ここは少し面白いオーダーを取るか)
俺はそう考えると結衣を促した
「俺は後で言うから、先に決めてくれ」
(さて、何にするかな……って意外にレパートリー多いな)
「じゃあ、イチゴサンデー」
「イチゴサンデーがお一つと……」
深紅はそう言うと俺の方を見てオーダーを待っている
「そうだな……」
俺は息を整え言った
「ミートスパゲティとハムサンドイッチとアイスコーヒーとホットドックとチョコサンデーとミネストローネをお願いしようかな」
「ええ?ええ??」
それを訊いていた結衣は戸惑っていた
「ミートスパゲティとハムサンドイッチとアイスコーヒーとホットドックとチョコサンデーとミネストローネがお一つずつでよろしいですね」
深紅はそう言いながらメモに書き足していく
「……」
なんて奴だ
間違えると思っていたのに、真逆全てを間違えずにオーダーするとは
「お客様いかがいたしましたか?」
「ミートスパゲティとハムサンドイッチとアイスコーヒーとホットドックとチョコサンデーとミネストローネでよろしいですよね」
深紅は勝ち誇ったような表情を浮かべつつ、俺に問いかけた
(くっ!なんて奴だ……今日のところは負けにしといてやるか)
俺は軽く咳払いをした後、深紅に言った
「……いや、今のは取り消しにしてくれ……」
俺がそう言うと深紅は怪訝そうな顔つきで頷いた
「代りに……コーヒーを頼む」
「コーヒーですね」
深紅はそう言うとメモに書き込むと去ってしまった
「……しかし、何故に喫茶店に?」
俺はそんな事を思いながら学園祭のプログラムに目を通した
……それから学園内を色々と見て回った後、俺は……
「なぁ……何故こんなところに?」
体育館にいた
「刈伊沢、今日は大イベントである学園祭なんだぞ」
しかも……なぜ
「お前が居るんだ、港沢」
俺は、ため息混じりにそう言うとパイプ椅子に座った
「やはり、学園祭と言えばミスコンだろ?違うか?」
港沢は自慢げにそう言っている……いや、自慢げに言うことではない
むしろ、主催者の顔が見たいね。
学園でこんな事をして大事になったらどうするんだろうか
俺はくだらないと言い欠伸をした
……ミスコン開始から十分が経った。周りの席からは「早く始めろ」とかの煩い声が聞こえた
「――では、エントリーナンバー1……」
そんな感じでミスコンが始まった
優勝するのは……多分、美里かな?
……
「――優勝は、桜井美里さんに決定でーす!!」
やはりな、俺の直感があたったらしい
「そろそろ帰るかな」
そして、俺は席から立ち外へ出た
……
「明日、学校が無いからゆっくりするか」
俺はそう言うと本に目を通し始めた
9月26日
学園祭が終わり三日が経った……
――プルルルルル……
「……誰だよ俺の安らぎの時間を邪魔するのは……」
俺はそう言いながらベッドから起き居間へ向かった
「――もしもし……」
「祐介か、お前に話があるんだがな」
電話の相手は親父だった
「どうしたんだよ親父、こんな朝早くから?」
俺はそう言うと、ひとつ欠伸をした
「もう、昼間だろ……実はな、仕事の都合で海外に行かないといけなくなったんだ」
「……え」
いや、急すぎるだろ……
俺はそう思いながら言った
「――いつからだよ?」
「そうだな……明日には」
「そっか……じゃあ気を付けてな」
俺はそう言うと電話を切った
(転勤なんて良くある事だからな)
……
「折角起きたんだ……どっか行くか」
俺は財布をポケットに突っ込むと部屋を後にした
商店街を適当に歩いて昼食を取った後、家路に着こうとしていた時……
携帯のバイブが鳴った
「メールか……」
俺はそう言い携帯を開き確認する
内容はこうだった……
『秋休みのイベントを企画したのだが、参加するのであれば連絡を入れてくれ』
と、港沢からメールが来た
俺は無論、参加するとメールを打ち返した
第二章 完
「適当な答」第二章完結
感想や評価など書いて貰えると光栄です♪
次の話では、キャンプに行くらしいですね。
祐介:ネタバレだ〜
後、小説のスタイルが変わるとか
祐介:気になる方は、第三章へ!!