【プロローグ】
初めて書く小説です。
おかしなとこばかりだと思いますが
優しい目で読んでください。
佐竹誠人、三十路手前のしがない会社員。
日々の仕事に追われ、楽しみといえば「なろう小説」を読むことくらい。
現実では冴えない人生だが、画面の向こうには剣と魔法、勇者と魔王、無双の冒険譚が広がっている。
その夜も、彼は布団に潜り込み、スマホを片手にお気に入りの連載を追っていた。
――ページをめくるようにスクロールする指。
――主人公がついに敵の将軍を打ち破る場面。
誠人の胸は高鳴り、思わず声が漏れる。
「いいなぁ……俺も、こんな世界で生きてみたいよ」
そう呟いた瞬間だった。
部屋の隅に、まばゆい光が走った。
「――っ!?」
反射的に目を覆う誠人。
けれど、光は収まらず、むしろ彼の部屋全体を飲み込んでいく。
やがて、その中心に――小さな人影が浮かび上がった。
幼い少女のようであり、しかし背には透き通った羽がきらめいている。
『妖精』 そう呼ぶしかない存在。
ぱちり、と目を開いた少女は、薄く微笑んだ。
「……やっと、見つけた」
その言葉と共に、誠人の意識は暗闇に沈み込んでいく。
そして次に彼が目を覚ましたとき――そこは、片田舎の村であった。
週一の更新を目標に頑張ります。