第8話:近江への旅とハーレム試練
翌朝、俺とお涼、小夜、藤兵衛の一行は近江へ向けて出発した。
荷車を引く牛の歩みが遅くて、道は凸凹だらけ。
両脇には青々とした田んぼが広がり、遠くの山々が霞んで見える。
空は澄み切ってて、時折吹く風が草の匂いを運んでくる。
「戦国時代の旅って、こんな感じか・・・・・・」
俺、歴史オタクの知識をフル回転させて感慨に浸ってた。
「お前、何ブツブツ言ってんだ?」
お涼が槍を肩に担いで歩いてくる。
汗で濡れた額を拭う仕草が妙に色っぽくて、俺の目がまた吸い寄せられた。
「お涼、汗拭く姿が絵になるな・・・・・・」
「何!? お前、またスケベなこと考えてんだろ!」
槍の柄で背中を突かれたけど、俺は「芸術だよ!」と笑いものだ。
昼過ぎ、川辺で休憩することになった。
川のせせらぎが涼しくて、水面がキラキラ光ってる。
小夜が荷車から弁当を取り出して、「皆で食べよう」と笑顔で配る。
竹の皮に包まれた飯と漬物、粗末だけど腹ペコの俺にはご馳走だ。
小夜が俺の隣に座って、「藤吉、よく食べるね」と笑う。
その笑顔が眩しくて、飯を喉に詰まらせそうになった。
「小夜さん、優しいな・・・・・・ハーレムにピッタリだ!」
「お前、何!?」
藤兵衛が目を剥いて、「姉貴を妙な目で見るなよ!」と怒鳴る。
「誤解です! 俺は純粋に・・・・・・」
言い訳してる間に、小夜が「面白い子だね」とクスクス笑う。
その声が耳に甘くて、俺、頭がクラクラした。
川で水を汲んでると、小夜が水辺にしゃがんで顔を洗う姿が目に入った。
濡れた髪が首に張り付いて、着物の裾が少し上がって白い足首が覗く。
水滴が頬を伝って落ちる姿が、まるで絵画みたいだ。
「うおっ、これは・・・・・・!」
俺、鼻息荒く見とれてたら、お涼が「何!? またスケベか!」と水をかけてきた。
冷たい水で正気に戻ったけど、心の中じゃ「小夜、確定だな!」とニヤけた。
夕方、近江の町に着いた。
木造の家々が並び、商人や旅人が行き交う賑わいだ。
屋根瓦が夕陽に赤く染まり、遠くで太鼓の音が響いてる。
荷物を届けると、藤兵衛が「報酬だ」と米俵をくれた。
「藤吉、お前気に入ったよ。また会おうぜ」
小夜が「近江に来たら寄ってね」とウインクしてきた。
その色っぽい仕草に、俺、魂が抜けそうになった。
「お涼、俺、ハーレムが近づいてる気がする!」
「ふざけんな! お前、顔がスケベすぎる!」
お涼に槍で突かれながら、俺は「天下とハーレム、両方掴むぜ!」と叫んだ。
遠くの夕陽が赤く染まる中、俺の野望はますます燃え上がってた。