第6話:温泉とハーレム危機一髪
山賊退治の褒美に、元子が「温泉に行かせてやる」と言い出した。
「温泉!? 戦国時代にそんな贅沢が!?」
俺、興奮で飛び跳ねて、お涼に「うるさい!」と蹴られた。
元子、お涼、俺と数人の足軽で、山奥の天然温泉へ向かった。
道中、木々の間を抜ける風が涼しく、鳥のさえずりが響いてた。
「温泉ってことは・・・・・・ハーレムラノベの定番イベントだろ!」
俺の妄想が膨らんで、鼻息が荒くなる。
「お前、何企んでんだ?」
お涼が怪しむけど、俺は「いや、疲れを癒すだけだよ!」と笑顔で誤魔化した。
温泉に着くと、岩がゴツゴツした天然の露天風呂が広がってた。
湯気がモクモク立ち上り、硫黄の匂いが鼻をくすぐる。
水面がキラキラ光って、まるで秘境だ。
男湯と女湯は大きな岩で仕切られてるけど、俺の頭はもう隣を想像してフル回転。
湯に浸かると、熱さが体に染みて、全身の疲れが溶けていく。
「うおおっ、生きてるって感じだぜ・・・・・・」
目を閉じてると、隣の女湯から元子とお涼の声が聞こえてきた。
「元子、あの藤吉って変な奴だな」
「確かに妙な目つきだ。油断ならん」
何!? 俺、そんな目で見られてたのか!?
でも、その声を聞いて、俺の妄想が爆発。
「今、元子とお涼が湯に浸かって・・・・・・濡れた髪が肌に・・・・・・」
考えた瞬間、鼻血がポタリと湯に落ちた。
「お前、大丈夫か?」
隣の足軽が心配そうに聞いてきたけど、俺は「最高だぜ・・・・・・」とニヤけた。
その時、女湯から「キャッ!」と悲鳴が響いた。
「お涼、大蛇だ!」
元子の声に、俺、反射的に立ち上がった。
「俺が助ける! ハーレムを守る!」
槍を持って岩を乗り越えようとした瞬間、湯の中で足が滑ってドボン。
水をかぶって這い上がると、目の前に元子とお涼が立ってた。
湯気の中、濡れた髪が首に張り付いて、薄い布が体にピタッとくっついてる。
元子の凛とした曲線、お涼の健康的なくびれがくっきり見えて、俺、頭が真っ白になった。
「うおおっ、これは・・・・・・戦国ハーレム最高の瞬間!」
鼻息荒く呟いた瞬間、「誰だそこに!」と元子が叫んで刀を抜いた。
「お前か!?」
お涼が石を拾って投げてくる。
「誤解だ! 大蛇退治に来ただけだ!」
俺、命がけで弁解しながら岩の陰に逃げ込んだ。
後で聞いたら、大蛇はただの長い草だったらしい。
屋敷に戻ると、元子に「お前、死にたいのか」と睨まれ、お涼に「次はお前を槍で刺す」と脅された。
でも、俺の頭はあの温泉の光景でいっぱいだ。
「おまつ、元子、お涼、さよ・・・・・・俺のハーレム、順調すぎるぜ!」
寝床でニヤニヤしてたら、お涼が戸口から「聞こえてるぞ、スケベ!」と怒鳴ってきた。
俺、慌てて藁に顔を埋めたけど、心の中じゃ「ハーレムへの道は険しいな!」と笑ってた。