第5話:初任務と美少女の涙
俺、木下藤吉郎は、松平元子の足軽として初任務に挑む朝を迎えた。
まだ薄暗い空の下、屋敷の庭に集まった俺とお涼、そして数人の足軽たちが槍を手に並んでる。
目の前には馬に跨がった元子。
赤い袴が朝焼けに映えて、長い黒髪が風に揺れる姿がまるで絵巻物だ。
「山賊が村を荒らしてる。叩き潰してこい」と低い声で命令するその姿に、俺の心がドキッと跳ねた。
凛とした顔に柔らかい唇、馬上でのスラリとしたシルエットが色っぽすぎて、頭の中が「ハーレム候補No.2確定!」と騒ぎ出す。
「お前、何ニヤニヤしてんだ?」
隣でお涼が槍の柄で俺の背中をガツンと突いてきた。
「いや、元子様の勇姿に感動して・・・・・・」
「嘘つけ、スケベな目だろ!」
お涼の鋭いツッコミに、俺は「誤解だ!」と慌てて手を振った。
山道を進む一行。
足元の石ころがゴロゴロ転がり、両脇には背の高い草が風に揺れてる。
遠くの山々が朝霧に霞んで、冷たい空気が肺に染みる。
「お涼、足軽ってこんな山道歩くのか?」
「当たり前だろ。慣れなよ、ヘタレ」
お涼が笑いながら言うけど、そのショートカットの髪が風に乱れて、汗で濡れた首筋がチラッと見えた。
日に焼けた肌が健康的で、袴の裾が少し上がるたびに細い足首が覗く。
「うおっ、これは・・・・・・!」
俺、つい見とれてたら、「お前、また変な目だぞ!」とお涼に槍の柄で頭叩かれた。
「痛っ! 俺は任務に集中してるだけだ!」
「なら、その鼻の下伸ばすのやめな!」
確かに、俺の顔が緩んでたらしい。
村に着くと、煙が上がってて、農民たちの悲鳴が響いてた。
山賊が五、六人、刀や棍棒で暴れてる。
俺、ボロ槍を握りしめて叫んだ。
「天下とハーレムのため、ここで活躍するぜ!」
一番近くの山賊が「お前、何だ!?」と刀を振り上げて突っ込んできた。
俺、反射的に槍を突き出したら、運良く相手の足に刺さって、そいつが「うぎゃあ!」と転んだ。
「おおっ、俺、やった!?」
「お前、運だけで生きてんな!」
お涼が呆れ顔で言いながら、自分の槍で別の山賊をバッタバッタと倒していく。
その動きがキビキビしてて、袴の裾が翻るたびに脚がチラチラ見える。
戦闘中なのに、俺の目はそっちに吸い寄せられて、危うく山賊の棍棒に頭かち割られそうになった。
「お前、集中しろ!」
お涼に怒鳴られて、俺、慌てて槍を振り回した。
山賊を追い払うと、村娘たちが「ありがとう!」と駆け寄ってきた。
中でも一人の娘が、涙目で俺の手を握ってくる。
「本当に助かったよ・・・・・・」
その娘、さよって名前らしい。
麻の着物が少し乱れてて、白い腕が覗く。
柔らかい手が俺の手を包む感触に、俺の心臓がドクドクした。
「お、お名前は?」
「さよだよ・・・・・・」
さよが恥ずかしそうに微笑む。
長い睫毛が涙で濡れてて、頬が少し赤いのが可愛すぎる。
「さよ、俺のハーレムに・・・・・・いや、村を守れて良かったぜ!」
言いそうになった本音を慌てて誤魔化したけど、頭の中じゃ「ハーレムリストに追加!」と大騒ぎだ。
「お前、任務中までスケベか!」
お涼にまた頭叩かれたけど、俺、ニヤニヤが止まらなかった。
帰り道、元子が「お前、意外と使えるな」と一言。
その冷たい声にすら、俺は「褒められた! ハーレムに近づいた!」と舞い上がった。