第16話:おまつの手料理と湯気の誘惑
近江から戻った俺は、村の実家へ向かった。
田んぼのあぜ道を歩くと、風が稲を揺らし、土の匂いが鼻をくすぐる。
「おまつの飯が食いてえな・・・・・・」
俺、少しだけ鼻をクンクンさせたけど、すぐ気持ちを切り替えた。
家に着くと、おまつが土間で飯を炊いてた。
「お前、帰ってきたのか!」
麻の着物が汗で濡れて、白い首筋が光ってる。
飯の湯気が立ち上る中、彼女が汗を拭う仕草で、襟が緩んで鎖骨がチラリ。
湯気と汗が混ざって、髪が頬に張り付いてる。
「うおっ、おまつ・・・・・・この汗ばむ姿、たまんねえ・・・・・・!」
俺、鼻息が荒くなった。
「お前、何!? スケベな目で見るな!」
おまつが箒を手に睨んでくる。
「誤解だ! 飯が楽しみで・・・・・・」
「嘘つけ! 顔が変態だ!」
箒が頭に飛んできたけど、俺は笑顔で受け止めた。
おまつが「仕方ねえな」と粟粥と漬物を差し出してきた。
木椀から立ち上る湯気が鼻に優しく、粥の素朴な味が舌に染みる。
「おまつ、この飯・・・・・・お前が作ると最高だ・・・・・・」
「ふん、褒めても何も出ねえよ」
おまつがそっぽを向くけど、その横顔が夕陽に赤く染まって、汗で濡れた髪が首に絡んでる。
夜、おまつが「暑いから水浴びしてくる」と裏へ出た。
俺、土間で寝転がってると、水をかぶる音が聞こえてきた。
薄い戸の隙間から、おまつが濡れた髪を絞る姿がチラリ。
布が体にピタッと密着して、白い肩から背中へ水滴が流れ落ちる。
汗と水で濡れた首筋が月光に光って、腰のラインがくっきり浮かんでる。
「うおおっ、おまつの背中・・・・・・この色気、やばい・・・・・・!」
俺、鼻を押さえて悶えた。
「お前、何見てんだ!」
おまつが戸を開けて箒を振り上げてきた。
「見てねえ! 音が気になって・・・・・・」
「嘘つけ! スケベ!」
ドタバタ追いかけっこが始まり、母ちゃんに「静かにしろ!」と怒鳴られた。




